17世紀末、シャンパーニュ地方では、マルヌ西方の丘に建つオーヴィレール大修道院で盲目の修道士ドン・ピエール・ペリニヨンがセラーマスターを務めていた。彼は、後にシャンパーニュのメソッドとして知られる、アッサンブラージュ(ブレンド)の技術を約47年かけて開発していくことになる。その年の作柄に左右されることなく、良質な発泡酒をつくるため、品種、栽培地区、収穫年を混ぜ合わせるというメソッドだ。当時通常のワイン造りの4倍もの時間をかけてつくられたこの美酒の噂はすぐにフランス王ルイ14世の耳に届き、そのテーブルにも上ることになったと言われている。彼が受けたインスピレーション、飽くなき情熱と研ぎすまされた感性は、今も、ドン ペリニヨンに受け継がれている。
Photo&Cooperation by Kenichi Saito
Edit&Text by Yumiko Akita