DE WITT ドゥ・ヴィット

ブランドのオーナー兼社長を務めるのは、ジェローム・ナポレオン・ドゥ・ヴィット氏。その名が示すとおり、フランスの英雄ナポレオン・ボナパルトの末裔にあたる人物である。本業は投資家だが、無類の時計好きであった彼は、著名な独立時計師セドリック・ジョナーに投資し、自宅の敷地内にアトリエを設立する。

だが、もともと彫金師であったセドリック・ジョナーの醍醐味は、ケースのデコレーションをはじめとする外装部分にあり、内部には汎用ムーブメントを搭載していた。さらなる本物の時計製造を志向したジェローム氏は、セドリック・ジョナーを手放し、自らの名を冠したブランド「ドゥ・ヴィット」を立ち上げる。

そして、2003年のバーゼルフェアで、トゥールビヨン、ミニッツリピーター、パーペチュアルカレンダー、スプリットセコンド・クロノグラフ、バイレトログレードを、ひとつのムーブメントに収めた「グランドコンプリケーション」を発表。日本円にして約1億円の高額モデルだったが、限定5本すべて完売した。

その後、ドゥ・ヴィットには、クリストフ・クラーレ、ルノー・エ・パピ、F.P.ジュルヌなどの有名サプライヤーや高名な時計師が参加し、革新的な機能を搭載したハイエンド機を次々と生み出していく。特に同社を代表するモデルは、2005年に発表したデファレンシャル・トゥールビヨン。これはサテライト状に配した歯車により、最小限の回転でゼンマイを巻き上げる独自のメカニズムを有していた。また、2006年に発表したフォースコンスタンス・トゥールビヨンも評価が高く、常に均一なトルクを保つためのユニークな仕掛けが施されていた。

その複雑性もさることながら、同社ではこれらのモデルにさまざまなデザイン的バリエーションを与えることで、毎年ユニークなウォッチメイキングを披露してくれる。今後もジェローム氏の指揮のもと、一流の時計師集団が生み出すプロダクトに期待が寄せられる。

【創業年】2003年
【創業地】スイス・ジュネーブ
【主なシリーズ名】アカデミア
【問い合わせ先】大沢商会グループ 03-5775-3932

公式サイト:http://www.dewitt.ch/