2015 ミラノサローネ 最新リポート|Kartell

Kartell|2015 ミラノサローネ 最新リポート

MILANO SALONE

Kartell|カルテル

特集|ミラノサローネ国際家具見本市 2015

素材の可能性から世界を広げるコンテンポラリーデザイン

コンテンポラリーデザインの先駆者である「Kartell(カルテル)」は、今年のミラノサローネにて、インテリア装飾における折衷主義のビジョンを反映させたインスタレーションをおこなった。ブランドのアイコン製品と今年の新作があたらしい形で共存し、完全に自由で、表現豊かな横断性をもって、予期しなかった組み合わせや影響を生みだした。

Photographs by Daniele DAINELLIText by KATSURA Kumi(TOL STUDIO INC.)

プラスチック素材が育むコンテンポラリーなエレガンス

家具という枠を超え プラスチック素材の可能性とあたらしいライフスタイルを世界に提示しつづける、コンテンポラリーデザインの先駆者、カルテル。プラスチックが生み出すエレガンスと、さまざまな趣向を融合した折衷スタイルは、世界で活躍する多様なデザイナーたちのオリジナルのアプローチと、最高峰の素材配合・生成技術から生み出される。

今年のカルテルは、“エレガンス”という独自の概念にスポットを当てた。“エレガンス”とは、横断的で折衷的、パーソナライズができ、自由に解釈できオープンであること。今年もフェルーチョ・ラヴィアーニ氏が手がけた展示会場は、クラシックとコンテンポラリーを併せもつ、ひとつの大きな建築の“器”のようだ。ベージュのラグに、ビロードのカーテン、新旧製品が並ぶ14のステージは、大理石を摸したラミネートに、銅の額縁。「ブルジョワ風の家」をイメージさせ、優美さを取り入れながらも、プラスチック素材がさらにひき立てられる。

ピエロ・リッソーニや吉岡徳人など、気鋭のデザイナーの新作を発表

サローネ前から評判の高かったピエロ・リッソーニ氏が手がけたアームチェア「PIUMA(ピューマ)」。羽という名をもつその椅子は、カーボンファイバーで強化された熱可塑性ポリマーを使って、背もたれや座面の厚さが2mm以下、全体の重さが2.2kgという超軽量を実現。

ミニマルなデザインの裏側には、2年間に渡る、いまだかつてない素材と技術を実用化するための精力的な研究があった。しかも、耐久性が高く、柔軟性もあり、スタッキングもできるため、アウトドア利用にもぴったりのチェアと言えそうだ。

フィリップ・スタルク氏デザインの新作などが並ぶインスタレーション

ピエロ・リッソーニ氏が手がけたチェア「PIUMA」

新作「PLANET」を手にした吉岡徳人氏とカルテルのClaudio Luti(クラウディオ・ルーティ)社長

フェルーチョ・ラヴィアーニ氏の「KABUKI(カブキ)」は、まるでレースのドレスをまとった女優のようなフロアランプ。プラスチック製の産業製品だが、職人の手がけた仕事にのように繊細な美しさだ。また、同じラヴィアーニ氏の「BATTERY(バッテリー)」は、充電式LEDランプで、屋外で6時間利用可能。光を通じてプラスチックの可能性を広げたシンボリックなランプだ。

いっぽう、吉岡徳人氏の手がけた「PLANET(プラネット)」は、クリスタルボールのような輝きで、洗練された素材の美しさをシックに表現していた。

さらに今年は、イタリア近代デザインの巨匠、エット・レソットサスのコレクションが展示されたほか、アレッサンドロ・メンディーニ氏とのコラボレーションも発表され、ミラノ郊外にあるカルテル・ミュージアムも、15周年を機に、内装を白から黒へと変え、まったくあたらしいグラマラスな様相にリニューアルされるなど、話題に欠かないカルテル。今年もつねに目が離せない。

Kartell|カルテル
カルテルのインスタレーション。中央のソファはピエロリッソーニ氏がデザインした「LARGO(ラルゴ)」。右のフロアランプはフェルーチョ・ラヴィアーニ氏の「KABUKI(カブキ)」

カルテルショップ青山
東京都港区南青山6-1-3 コレッツィオーネ2F
Tel.03-5468-2328
営業時間|10:30〜19:00
定休日|水曜(祝日営業)
http://www.kartell-shop.jp/