2015 ミラノサローネ 最新リポート|Ingo Maurer

Ingo Maurer|2015 ミラノサローネ 最新リポート

MILANO SALONE

Ingo Maurer|インゴマウラー

特集|ミラノサローネ国際家具見本市 2015

最新のLED技術で名作ルーチェリーノをリバイバル

ドイツを代表する世界的ブランド、Ingo Maurer(インゴマウラー)。長きに渡り人びとの心に感動と驚きをあたえつづけているのが、同社のオーナーデザイナーであるインゴ・マウラー氏だ。彼の光に対する童心のように純粋なイマジネーションが、またあらたな光を生み出した。“光の魔術師”や“光の巨匠”と呼ばれる彼だが、これらの異名だけでは形容しきれない無限に広がるアイデアが作品に息づいている。

Text by YUDA Takeshi(TOL STUDIO INC.)

光へのピュアなイマジネーション

「ユーロルーチェはまずインゴマウラーから…」というジャーナリストの声をよく耳にする。トレンドをリードするブランドであると同時に、毎回入口の一番目立つ場所にインゴマウラーの緑色のステージが待ち構えていることから、つい足を向けるジャーナリストも多い。イタリアで開催されるユーロルーチェの会場は、イタリアのブランドが多数を占めるなか、今年も「ようこそ!」と言わんばかりに、ドイツの名匠が手がけた新作やプロトタイプが演舞しているかのように出迎える。

Ingo Maurer|インゴマウラー

真っ先に目に入る場所には、漫画の吹き出しのようなデスクスタンドが特徴の「What we do counts(ワット ウィー ドゥ カウンツ)」を展示。そのネーミングには「一体何が大切なのか」というメッセージが込められており、機能性とユーモアを追求した新作は、今回発表した作品のなかでもとくにマウラー氏の思い入れの強い作品だ。

白熱電球の彩色を帯びたルーチェリーノ

今回のもうひとつの目玉は、「Lucelino LED(ルーチェリーノ LED)」だ。白熱電球をLEDに乗せ替えてリバイバルしている照明は多いが、インゴマウラーを象徴するこの作品は、白熱電球そのものがアイコンになっているため、一般的なLED電球を取り付けてしまうと、デザインそのものが崩れてしまう。

そこで、白熱電球の光をこよなく愛するマウラー氏が注目したのが、次世代LED光源技術の「TRI-R(トライアール)」だ。表面的な光の色だけではなく、そのスペクトル(色ごとの波長)まで徹底的に研究されたLEDで、白熱電球や太陽光の光を再現している。しかも調光と同時に調色が連動できるので、本物の白熱電球に見まがうほどだ。

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ヨーロッパでは姿を消してしまった白熱電球だが、2年前のユーロルーチェで発表された白熱電球へのオマージュの意味を込めた「I RICCHI POVERI(イ リッキ ポヴェリ)」がいよいよ発売を開始する。そのほかにも、不思議なLEDシートで注目を集めた「Dew Drop(デュー ドロップ)」のフロアスタンドタイプを発表。2枚取り付けられるLEDシートのうち1枚をペーパーに取り替えることで、もう1枚の光を反射させる効果がある。ペーパーから透過された光は障子から漏れるような優しい光を作り出す。テクノロジーとアナログが絶妙に融合し、照明としての実用性にくわえ、マウラー氏の遊び心が見てとれる作品だ。

Ingo Maurer|インゴマウラー
Ingo Maurer|インゴマウラー

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