エイチ・ワイ・ティー|BASELWORLD 2015 バーゼルワールド速報|HYT

バーゼルワールド 2015 現地レポート

HYT|エイチ・ワイ・ティー

密封された液体によって時を表現(1)

HYTは“Hydoro Mechanical Horologist”(ハイドロ・メカニカル・オルロジスト)=「液体機械時計師」を標榜する時計メーカーである。メトロノームのように動く針によって、時刻などを表示するレトログラードという仕組みがあるが、これを液体を使ってやってみようというスタッフが集まって誕生したブランドだ。

Text by KAWADA Akinori

横方向に動く液体によって、時刻を表示

HYTの時計の中身はれっきとした機械式時計だ。ゼンマイで歯車が動き、精度を脱進機によって制御している。だが、このHYTの場合、その機構の終端部にはベロー(液体を送り込むポンプシステム)がある。

このベローの蛇腹構造が色の付いた液体を押し出し、それが導管内を満たして時刻を表示する。そして、12時間経過するとこの液体は、元のベローに吸い戻されて、また同じ動作を繰り返していく。

HTYはH1から始まり、これまでH2とバリエーションを増やし、確実に進化を遂げきた。そして今年は、H2に新素材を採用したモデルとまったくあたらしいコレクションとなるH3を登場させた。

H3ケースは横に長いレクタンギュラーに。ペローはケースの上方に向かい合わせにセットされた。色の付いた液体は左から右へと導管を満たしていく。そして、6時間を経過すると一気に左側へとまた吸い寄せられる。時刻を表示する数字は、下にセットされた4面の立方体に書かれている。

それぞれの面に0~5、6~11、12~17、18~23と6時間毎の時刻のインデックスが書かれており、液体がリセットされると同時に立方体が回転。次の6時間のインデックスが上を向くという具合だ。このようにリニアで時刻を示すことは徹底していて、時計の右下側にある分の表示部分も、横一直線に動くレトログラード式の指針で表示する。これも相当に複雑な機構であり、鑑賞するに値する動きが繰り広げられる。

215_03

H3
ケース|プラチナ+チャコールグレーPVD加工チタニウム
サイズ|縦41×横62mm
厚さ|16mm
ムーブメント|手巻き
機能|リニア式液体レトログラードの時刻表示、リニア式レトログラードの分表示、リューズ機能インジケーター、パワーリザーブ表示
ストラップ|アリゲーター
防水|3気圧
限定数|25本
発売時期|未定
予価|4500万円(税別)