祐真朋樹|JOHN LAWRENCE SULLIVAN柳川荒士さんと対談!

祐真朋樹|JOHN LAWRENCE SULLIVAN柳川荒士さんと対談!

祐真朋樹対談

SUKEZANE Tomoki|祐真朋樹

日本人の体型を美しく見せる
ちょっとチャレンジングなテイラードが最大の魅力

祐真 (ルックを見ながら)ベージュとかパープルとか……きれいにできてますね。

柳川 難しい色だからこそ、素材がすごい重要だなと思って。このシーズンは素材に多く時間を割きました。ウールの生地もそうですけど、ここらへんのも、イギリスのジョンストンズっていう歴史のあるところに4カ月前からオーダーしてやっと届いた素材です。

祐真 きれいだったね〜、これ。(写真右|パープルのルックを見ながら)

柳川 それはウール100パーセントなんですけど、なんかカシミアとかアルパカとかが混じったくらいの柔らかさがあるんですね。で、日本で何度もこの「ホームスパン」ていう素材にはチャレンジしてるんですけど、どうしても固すぎて、なんかスーツっていうよりジャケットとかブレザーみたいに見えてしまう。でも今回はすごく柔らかく、落ち感があるように仕上がったんでよかった。この柔らかさは、やっぱりイギリスじゃないとできないんですよね。

祐真 僕も最近ホームスパンでスーツひとつ作ったんですよ。トム・ブラウンで。やっぱり柔らかいですね。

柳川 そうですよね

祐真 いいよね。ホームスパン。

柳川 僕も大好きな素材です。やっといい感じの柔らかさでできたかな。

祐真 (写真左|ブラウンのジャケットを見ながら)ジョンストンズってところがこの生地を作ってるわけですね。

柳川 スコットランドの生地です。もともとはカシミヤとか、高級素材が得意なところなんです。でもオーダーから到着まで4カ月かかる。だからオーダーが付いた分を作るのにまた4カ月かかるんですよね。これで納期がもう、すでに9月とか10月くらいになってしまう、っていう(笑)。

祐真 9月ならまだいいけど、10月だとつらいね〜。(祐真さん、着てみる)相変わらずひとつボタンにこだわってますね。

柳川 そうですね(笑)。 ひとつボタンだと、付ける位置が1センチでもちがうと全体の印象が全然ちがってくる。そこがおもしろいと思うんですよね。

祐真 ロンドンで作ると、ボタンから下が以上に長いんだよね、ひとつボタン。

柳川 ハンツマンのですか?

祐真 ギーブス&ホークスもそうだけど。結構あちこちで作ったんですけどね、すっごい長い。

柳川 そもそも着丈が長いんすかね。

祐真 『007』観てるとよく思うんだけど、やっぱ長いよね、基本的に。こう、おしりが隠れるくらいに長いよね。だからイギリス人みたいに腰の高いひとはいいけれども、ジャパニーズ向きじゃないんだよね、結局。ジャケットが歩いてるみたいになるんだもん、イギリスで作ると。

柳川 あ〜、そうですよね、分かります。ハンツマンって、僕が行ったときも、ひとつボタンの袖4つボタン、サイドベンツっていうのが定番だったんですよ。自分がつねに定番にしてたのとまったくおなじだったんで、すごいうれしかった(笑)。

祐真 ハンツはひとつボタンの代名詞的なテーラーなんじゃない? ひとつボタンならハンツへ行け、っていう。で、JLSのひとつボタンは、着丈もそんなに長くなく、いいんじゃないですか? 東洋人向きになってて。

柳川 日本人に合うバランス、というのは、やっぱりすごく意識してますね。やっぱりジャケットが一番売れるブランドなんで。

祐真 ここで言っていいことなのか分からないんだけど、外人モデル使うじゃない。そうするとさ、そういう思いは上手く表現できるもんなんですか? 東コレ見てると、やっぱりサイジングがね、ケツがきつそうだなと思うことが多いんだよね。ケツとジャケットの腰まわり、きつくねーか? といつも思うんですよ。

柳川 いま祐真さんが言われているようなことは、自分も気づいていて、いやだったんですよね。正面から歩いてくるのを見てる分にはいいんですけど、ターンして帰るときがすごくいやなんですよ。ジャケットの背中が、なんかこう悲鳴あげてるっていうか。で、ケツもプリップリですし。なので今回は、オーディションの時点で徹底的にモデルのサイズをチェックしました。

祐真 あ、そうなんだ。だから気にならなかったんだね、今回は。きれいだなーと思って見られた。

柳川 本当ですか? ものすごい気にしました。サンプルは2サイズ作っているんですが、モデルへのフィッティングを徹底したし、ベルトの位置とかにもこだわりました。

祐真 ランウェイってやっぱりそういうのがすごく大事だよね。スッと回転するときの見え方っていうのは、気になるからね。ミラノとかパリのショーを見ると、やっぱりこう、フッと動きがあるでしょ。そういう差って、すごく無意識のうちに感じるよね。……まぁそんな話はどうでもいいや(笑)。

ABOUT
SUKEZANE Tomoki

1965年京都市生まれ。(株)マガジンハウスのPOPEYE編集部でファッションエディターとしてのキャリアをスタート。現在は『UOMO』『GQ JAPAN』『Casa BRUTUS』『MEN’S NON-NO』 …