MOVIE|ディオールのアトリエにはじめてカメラが潜入『ディオールと私』
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2015年3月12日

MOVIE|ディオールのアトリエにはじめてカメラが潜入『ディオールと私』

MOVIE|コレクションを発表するまでの8週間を追ったドキュメンタリー

ラフ・シモンズ × フレデリック・チェン監督『ディオールと私』

デザイナー、ラフ・シモンズがディオールのアーティスティック・ディレクターに就任し、自身のコレクションを発表するまでの8週間を追ったドキュメンタリー『ディオールと私』。3月14日(土)より、Bunkamuraル・シネマほか全国順次公開される。

Text by YANAKA Tomomi

ディオールのアトリエにはじめてカメラが潜入

空席になっていたディオールのアーティスティック・ディレクターに2012年に就任したラフ・シモンズ。ベルギー出身で学生時代は工業デザインを専攻し、独学でファッション・デザインを学んできた彼は“ミニマリスト”といわれ、ムッシュ・ディオールから受け継がれたものとは対極にあると思われてきた。そのうえ、オートクチュールのコレクションを発表したことがないラフ・シモンズの大抜擢は、大方の予想を覆すものだったのだ。

『ディオールと私』

『ディオールと私』

『ディオールと私』

ファッション界を驚かせたこの“事件”。さらに通常コレクションの準備のためには5~6カ月の期間が必要とされているのに、彼に与えられた時間はたったの8週間だった。このコレクションまでの8週間を追ったドキュメンタリー『ディオールと私』が日本でもロードショーされる。

監督を務めたのは、『ダイアナ・ヴリーランド 伝説のファッショニスタ』(2011)をリサ・インモルディーノ・ヴリーランド、ベント・ヨンゲン・ペルムットとともに監督したフレデリック・チェン。1947年にクリスチャン・ディオールのメゾンが設立してからはじめてディオール本社の最上階にあるアトリエへのカメラの潜入が許され、ラフ・シモンズやそこで働くお針子たちの姿をつぶさにとらえた。

気鋭デザイナーのと伝統を受け継ぐお針子たちにより生み出されるドレスとは

2012年7月2日。パリで開かれるディオールの秋冬オートクチュールコレクションの発表は世界のファッション関係者から大きな注目を集めていた。あたらしくアーティスティック・ディレクターに就任したラフ・シモンズの初コレクションがどのようなものになるのか皆が固唾を呑んで待ち構えていたのだ。

『ディオールと私』

その8週間前、カメラはディオール本社の最上階にある、メゾンの心臓ともいうべきアトリエへの入室を許された。そこでラフ・シモンズ率いるデザイナーたちに紹介されたのはディオールの“宝”ともいうべき105人の経験豊かなお針子たち。

そこからコレクションまでの険しい道のりがはじまった。ラフ・シモンズやお針子たちの姿を追い、緊張、心配、疲労、そして歓喜の姿を撮影していくカメラ。そして54体のオートクチュールが完成し、ついにコレクションの幕が上がる。

世界中を魅了するドレスがランウェイで披露されるまでの8週間。名門メゾンの伝統を継承し、あたらしい歴史を生み出すラフ・シモンズと、誇り高きお針子たちの姿は私たちのなかのパッションを大いに刺激してくれることだろう。

『ディオールと私』
3月14日(土)より、Bunkamuraル・シネマほか全国順次ロードショー
監督│フレデリック・チェン
出演│ラフ・シモンズ、ディオール アトリエスタッフほか
配給│アルシネテラン、オープンセサミ
2014年/フランス/90分
http://dior-and-i.com

© CIM Productions

           
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