特集|ロースターは燃えているか?|第2章「マイ・ロースターを求めて」

特集|ロースターは燃えているか?|第2章「マイ・ロースターを求めて」

Behind Good Coffee: The Fine Art of Coffee Roasting

特集|ロースターは燃えているか?

コーヒーは焙煎で選ぶ時代へ

第2章 「マイ・ロースターを求めて」(3)

2. CAFE FACON ROASTER ATLIER(代官山)

シングルを理解したらブレンドの奥深い世界へ

中目黒で人気を博す「CAFE FACON(カフェ ファソン)」のオーナー兼焙煎士・岡内さんが昨年、「CAFE FACON ROASTER ATLIER(カフェ ファソン ロースター アトリエ)」と題して代官山にも出店。1階は奥に焙煎所、店頭はコーヒースタンドとしてカップコーヒーの販売や豆の購入もでき、2階にエスプレッソバー、3階にカフェスペースと、あたらしいスタイルを打ち出した。

中目黒店では「フジローヤル」の直火式のロースターを使用するのに対し、こちらは「ギーセン」の半熱風の6キロ焙煎機が備えられている。

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オランダのメーカー「ギーセン」のロースターは、テクニックを要するため、経験値の高い焙煎士向け

「代官山店は一般のお客様へ販売をしつつも、卸しの拠点にもなるため、発送してから1カ月くらい飲みごろがつづくように、鋳物でできている部分が多い、ギーセンの焙煎機にしました。蓄熱性が高いため、豆の芯まで火が入りやすく、味のピークがより長くつづきます。また、味がクリアに出るのが特徴なので、香味の違いを前面に押し出してみたりして、中目黒店のロースターと使い分けています」

1日に30キロほどを10~15回にわけて焙煎しているため、昼間の時間帯はほとんど代官山店にいるという岡内さん。

「店頭では、気になった豆を飲み比べて購入することも可能です。また、焙煎の違いによって、15種類ほどの生豆を常時20~30種類の焙煎豆にして販売しているので、焙煎度合の異なる同じ豆を飲み比べて、味の変化も楽しめます」

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豆から抜けるガスが膜を作り、蓋のような役割で香りや旨みを閉じこめている、理想のドリップの図。岡内さんのテクニックを直接見ることができるのも、「ロースター アトリエ」ならでは

代官山でのここ最近の傾向をうかがうと、「エチオピア イルガチェフェ」のナチュラル(750円~/100グラム)など、個性的なキャラクターをもつコーヒー豆が人気だったり、ブレンドの面白さを知っている人も増えてきたという。

「ブレンドは、再現するために、味がまとまったときの配合が重要になりますが、そのときの“味の幅”をきちんと覚えておき、同じ豆が手に入らなかったり、豆の種類が変わっても、一度決めた“味の幅”内に合わせていくスキルが必要です」

ファソンのブレンドは、個別で焙煎した豆をあとから混ぜるアフターミックス方式を採っているため、その場で「苦味をもう少し」とか「香りを重視したい」などの要望を伝えれば、割合を調整してくれて、自分だけのオリジナル・ブレンドを作ってもらうことも可能だ。

<焙煎士>
岡内賢治|OKAUCHI Kenji
1995年、「カフェ・コリーヌ・ド・レスト」に店長として勤務。2000年「カフェ・アンセーニュ・ダングル」自由が丘店にて修業。2002年、同原宿店店長に就任。2008年、オーナー兼焙煎師として独立。東京・中目黒に「CAFE FACON」を開業。2014年、代官山に「CAFE FACON ROASTER ATLIER」と「CAFE FACON COFFEE STAND」を同時オープン。

<焙煎機のある店>
CAFE FACON ROASTER ATLIER
営業時間|10:00~19:00、土曜・日曜・祝日11:00~19:00
定休日|なし
住所|東京都渋谷区代官山町10-1
Tel. 03-6416-5858
http://cafe-facon.com/

<編集メモ>
・常時おいている珈琲豆20-30種類
・珈琲豆の価格帯 640円~800円/100グラム
・店頭での試飲 可(無料)

毎日通いたいロースタリーカフェ