ART|マリアン・ミュラ氏のインスタレーション展『SOU-SOU』開催
LOUNGE / ART
2015年1月23日

ART|マリアン・ミュラ氏のインスタレーション展『SOU-SOU』開催

ART|東洋文化と西洋文化、伝統と現代…相対する要素を反映

マリアン・ミュラ氏のインスタレーション展『SOU-SOU』を開催

スイス人アーティスト、Marianne Mueller(マリアン・ミュラ)氏の最新作品集『STAIRS ETC』の発行を記念したインスタレーション展『SOU-SOU』が、1月24日(土)より東京・渋谷にあるVACANTにて開催される。

Text by ENOMOTO Kozue(OPENERS)

会場の特殊な空間性からインスピレーションを受けて構成

マリアン・ミュラ氏は、20年以上にわたって自身のスタジオで制作した作品群『アーカイブ』でよく知られ、彼女の膨大な作品は全て『アーカイブ』に収められている。自身のアーカイブを見返し再考することであたらしいイメージやコンビネーションを再発見しようと試みており、今回日本で初めて開催される個展『SOU-SOU』でもあらたな試みに挑戦している。

今回の個展『SOU-SOU』は会場の特殊な空間性からインスピレーションを受けて構成され、ホワイトキューブ的な従来のギャラリーとは対照的な空間における表現を追求した、インスタレーション形式の展示となっている。また、日本が持つ空間性やクラフトマンシップに加え、東洋文化と西洋文化、伝統と現代、私的と公的など相対する要素を反映し、展示の構成要素としても映像や音響作品、写真に加え、足袋や畳など日本的なものをもちいて物質と空間の関係性を提示し、視覚、聴覚、知覚を揺さぶる内容となっている。

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最新の作品集『STAIRS ETC』には、彼女のアーカイブの中にある日常をとりまくあらゆる形のデザインされたもの、作られたものの膨大なイメージが収められている。取るに足らない無価値なものとしてみなしてしまいがちなものに対して、ミュラ氏の鋭い目線で切り取られた平凡なオブジェクトの写真は見開きごとにレイアウトされ、椅子やテーブル、噴水などといった非常にシンプルなカテゴリーに分けられ、まるで百科事典を眺めているような錯覚におちいる。

期間中には良質なアートブックの出版で知られるスイスの出版社Edition Patrick Freyのポップアップストアも開催し、クロージングパーティと作家やゲストを招いたトークイベントも2月1日(日)におこなわれる。

MARIANNE MUELLER『SOU-SOU』
日程|1月24日(土)~2月1日(日) ※月曜定休(祝日を除く)
時間|12:00~20:00
会場|VACANT 2F
東京都渋谷区神宮前3-20-13
Tel: 03-6459-2962
http://www.mariannemueller.com/

トークイベント&クロージングパーティ
日程|2月1日(日)
時間|トーク 16:00~18:00、パーティ 18:00~20:00
ゲスト|マリアン・ミュラ×藤井由理(早稲田大学創造理工学部 建築学部 准教授)×染谷卓郎(Takuro Someya Contemporary Art 代表)

会場|VACANT 1F
東京都渋谷区神宮前3-20-13
入場料|無料

           
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