Audi A5 SPORTBACK(前編)|先進”を具現した4ドアクーペ
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2015年3月19日

Audi A5 SPORTBACK(前編)|先進”を具現した4ドアクーペ

Audi A5 SPORTBACK|アウディA5スポーツバック(前編)

“先進”を具現した4ドアクーペ

アウディ・ジャパンでは、大人のために自動車の楽しさを提供してくれるA5のラインに、あらたにファストバックというスポーティなスタイルを採用した「アウディA5スポーツバック2.0TFSIクワトロ」(575万円~)を発売した。

文=小川フミオ写真=河野敦樹

エンジンは2リッター4気筒直噴ガソリン+ターボのみ

「アウディA5スポーツバック2.0TFSIクワトロ」は、2ドアクーペのA5、4座オープンモデルのA5カブリオレに追加されたモデル。4ドアながら、流れるようにスラントしたリアは開閉可能のファストバックスタイルとなり、実用性とスタリッシュさを両立させているのが大きな特徴だ。

日本に導入されるのは、2リッター4気筒ガソリン直噴エンジンにインタークーラー付きターボチャージャーを組み合わせることで、パワーと経済性ともに追求した仕様。これにフルタイム4輪駆動クワトロシステムが組み合わされる。最高出力は211ps、最大トルクは35.7kgmで、とくにトルクは1500~4200rpmと低回転域から力を出す設定となっており、街中でのパワー感も充分だ。

後席の居住性も良好

「“Vorsprung durch Technik(技術による先進)”を掲げるアウディがVorsprung(先進)を具現した、スタイリッシュ4ドアクーペ」とするのは、アウディ・ジャパンだ。「エレガントなたたずまいと、大きなリヤゲートをもつアバントの使い勝手の良さ、そして4ドアセダンのもつプレステージ性を実現」と謳う。たしかに2ドアにも見えるし、しかしながら後席はヘッドルームもレッグルームも余裕充分という、練られたコンセプトの具現化が注目に値する。

操縦感覚はもうひとつの大きな特徴。最近のアウディクルマを運転したことがあるひとならご存じかもしれないが、ハンドリングのよさとエンジンのパワー感は、類をみないほどスポーティな印象。腕におぼえがあるひとでないと操れないという意味ではない。誰が乗っても“クルマってこんなに自分の思うように動いて、かつそれがここまで楽しいものなんだ!”とうれしい驚きをおぼえるはずだ。

アウディコミュニケーションセンター
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BRAND HISTORY
Audi(アウディ)のエンブレムは“フォーリングス”。その輪ひとつひとつが自動車メーカーのアウディ、DKW(デーカーヴェー)、ホルヒ、ヴァンダラーを表しているのはご存じだろう。いずれもザクセン州に本拠を置き、20世紀のはじめ、ドイツの自動車産業を牽引したブランドである。しかし、第一次世界大戦後に起きた世界恐慌の煽りをくらった4社は、生き残りをかけて、1932年にアウトウニオンを結成。DKWがモーターサイクルと小型車、ヴァンダラーが中型車、アウディが高級中型車、そして、ホルヒがラグジュアリーカーに特化する戦略をとることになった。

しかし、第二次世界大戦の敗戦により旧東ドイツのザクセンはロシアの占領下となり、アウトウニオンは消滅。これを見越して、旧西ドイツのバイエルン州インゴルシュタットに新生アウトウニオンが設立される。BMWやメルセデス・ベンツとちがい、工場のない状況からの苦しいスタートをしいられたアウトウニオンであったが、DKWデリバリーバンなどの生産により徐々に体力をつけていった。

1964年末にフォルクスワーゲン傘下に収まったアウトウニオンは、ほどなくしてアウディの名を冠した新型車を世に送り出す。そして1969年には、ネッカースウルムに本拠を置くNSU(“ヴァンケルエンジン”の開発で知られる)を合併し、アウディNSUアウトウニオンとなり、1985年からはアウディとして現在にいたる。クワトロをはじめとするテクノロジーと、モータースポーツ活動に裏付けられたダイナミック性能、エレガントなデザイン、そして、質感の高い仕上がりが、アウディの人気を牽引している。

           
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