特集|世界のコンラッドを巡る旅 Vol. 1「コンラッド バンコク」

特集|世界のコンラッドを巡る旅 Vol. 1「コンラッド バンコク」

SMART TRAVELER

特集 |世界のコンラッドを巡る旅

Vol. 1「コンラッド バンコク」

東南アジアきっての都会派ラグジュアリーホテルを楽しむ

実に570万人以上の人口を抱える、タイの首都バンコク。東南アジアのハブ都市として著しい成長を遂げるバンコクが、今回の旅の目的地である。タイを発展させた王宮や寺院といった歴史ある建造物と、発展めざましい街を象徴するような高層ビル群。ここは東南アジア随一の歴史と文化、そして先進的な今が混在するエキゾチックな国際都市なのである。

Text by SAKURAI Kenichi

バンコクの中心でありなら喧噪とは無縁の上質な空間

タイ語での正式名称は、「クルンテープ マハーナコーン ボーウォーン ラタナーコーシン マヒンタラアユタヤー マハーディロッカポップ ノッパラッタナー ラーチャターニー ブリーロム ウドム ラーチャニウェート マハーサターン アモーンピマーン アワターンサティット サッカティッティヤ ウィサヌカムプラシット」。

覚えておいて損はないが、とても覚えられそうにもないのがタイの首都バンコクの正式名称である。ついでにいえば、そのバンコクという名前も正式なものではなくいわゆる外国人が使用する通称名。タイでは上記を略して「クルンテープ」と呼ぶのが正しい。

327_02-Entrance_HR
CONRAD BANGKOK|コンラッド バンコク

直行便で約5時間、微笑みの国タイの玄関口であるスワンナプーム国際空港に降り立つと、乾燥した冷たい空気が肌に刺すような冬の日本とは違い、まずはしっとりした空気と暑さが心地よい。年間を通して平均気温は20度以上。最高気温はこちらも平均すると30度を超えるというその気候は、日本の夏と変わらないといっていいかもしれない。9月から10月は熱帯地方特有の雨期に入るが、そのほかのシーズンは東京よりも降水量が少なく、寒暖の差が少ない分ひょっとしたら過ごしやすいかもしれない。

すでに宿泊時にリクエストした送迎のクルマで走ること30分ほど。見えて来たバンコク市街は、高層ビルが林立し、国際的なハブ都市として成長著しいバンコクのイメージが間違っていなかったことを印象づける。街にはクルマと人が溢れている。そんな活気は香港や上海にも通じるのだが、意外にもクルマの運転マナーは良く、多少ましになったとはいえ、今なお混沌とした道路状況から抜けきらない中国の街とは確実に異なっている。

CONRAD BANGKOK|コンラッド バンコク

そうした中心部の風景だけを見れば、ここが確かに東南アジアを代表する先進的な国際都市であることをイメージするが、街から離れた路地に一歩入ると、我々日本人にもどこか懐かしい既視感のあるアジアの風景が残る。古い街並みや素朴な看板、屋台やそこに暮らす人々など、ここにはどこかゆったりとした時間が流れているようにすら感じる。

いっぽう夜にはきらびやかなネオンが輝き、美しく着飾った若者が繰り出し、アジアの繁華街を象徴するような喧噪をあちこちで垣間見ることが出来るのだという。ナイトマーケットや日本人の舌に合う屋台のラーメン店も人気だとか。国際ビジネス都市の顔と、エネルギッシュで華やかなアジアの顔。そうしたオンとオフのギャップがバンコクのリピーターを増やしている理由のひとつでもあると、バンコク通の知人カメラマンが、かつて語っていたのを思い出す。