SクラスにインテリジェントなPHVモデルを追加|Mercedes-Benz
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2015年1月23日

SクラスにインテリジェントなPHVモデルを追加|Mercedes-Benz

Mercedes-Benz S 550 PLUG-IN HYBRID long
メルセデス・ベンツ S 550 プラグインハイブリッド ロング

SクラスにインテリジェンスなPHVモデルを追加

メルセデス・ベンツ日本は、フラッグシップサルーン「Sクラス」に、プラグインハイブリッドとその機能を最大限に活かすテクノジーを搭載した「S 550 プラグインハイブリッド ロング」を導入。12月よりデリバリーが開始される。

Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)

V8エンジンに匹敵するパワー

最新のW222型「Sクラス」発表時にその存在が示唆され、2013年のフランクフルトモーターショーでお披露目された、Sクラスのプラグインハイブリッドモデルが日本でも販売を開始する。

パワートレーンには、最高出力245kW(333ps)、最大トルク480Nmを発揮する3.0リッターV型6気筒ブルーダイレクト ツインターボエンジンと、最高出力85kW(115ps)、最大トルクは350Nmを発生する電気モーターを組み合わせる。これによるシステムの最高出力は325kW(442ps)、最大トルクは650Nmにおよび、4.6リッターV8ツインターボエンジンを搭載する「S 550 ロング」の335kW(455ps)/700Nmに迫るパワーを発揮する。

動力源のリチウムイオンバッテリーは、EVのみでもおよそ33kmの走行距離を可能とし、最高速度も140km/hに達する。AC 200Vをもちいた場合、満充電までに約4時間。なお、急速充電には対応していない。

Mercedes-Benz S 550 PLUG-IN HYBRID long|メルセデス・ベンツ S 550 プラグインハイブリッド ロング

Mercedes-Benz S 550 PLUG-IN HYBRID long|メルセデス・ベンツ S 550 プラグインハイブリッド ロング<br />

S 550 プラグインハイブリッドに用意される走行モードには、ベーシックな「HYBRID」、モーター運用重視の「E-MODE」、バッテリーの充電レベルを維持する「E-SAVE」、回生ブレーキなど積極的に運用し充電重視の「CHARGE」という4種類がそなわる。そのうえ、トランスミッションは、標準の「E」、回生ブレーキを最大活用して燃費を向上させる「E+」、スポーティな走行の「S」から選択が可能。

車両重量が日本に導入されているSクラスのなかで最大の2,330kgに達するためか、JC08モードにおける燃費は13.4km/ℓと、S 400 ハイブリッドの15.4km/ℓにはおよばないものの、出力の近いS 550 ロングの10.5km/ℓとくらべるとすぐれた値といえる。

Mercedes-Benz S 550 PLUG-IN HYBRID long
メルセデス・ベンツ S 550 プラグインハイブリッド ロング

SクラスにインテリジェンスなPHVモデルを追加 (2)

インテリジェントドライブを応用してハイブリッドの航続距離を最大化

S 550 プラグインハイブリッドでは、ほかのSクラス モデルとおなじように、フロントウィンドウのステレオマルチパーパスカメラ、短距離および中長距離の合計6個で構成されるミリ波レーダーセンサーをもちい、先行車、後続車、対向車、横断車、そして歩行者など自車の全周360度をつねに監視することで、アクセルやブレーキ、ステアリング操作をサポートする部分自動運転システムを搭載している。

そして、メルセデス・ベンツが「インテリジェントドライブ」と総称するこの技術を応用し、走行距離が最大限になるよう最適化をおこなうインテリジェントプラグインハイブリッドを搭載するのが、S 550 プラグインハイブリッドの特徴。たんに自車の充電状態だけでなく、周囲の交通状況にあわせて回生の強さや作動時間をもっとも効果的になるよう調整する、まさにインテリジェントな仕組みといえる。

Mercedes-Benz S 550 PLUG-IN HYBRID long|メルセデス・ベンツ S 550 プラグインハイブリッド ロング

Mercedes-Benz S 550 PLUG-IN HYBRID long|メルセデス・ベンツ S 550 プラグインハイブリッド ロング

ドライバーにたいしては、2通りのアクションが、インテリジェントアクセルペダルをつうじておこなわれる。ひとつが、EV走行中(E-MODE)にペダルを踏んでゆくと、“これ以上踏むとエンジンが始動する”というポイントで抵抗を増し、不必要なエンジン始動を抑制する「プレッシャーポイント機能」。

もうひとつが、トランスミッションを回生ブレーキ優先の「E+」にしているときに有効となる「ダブルパルス機能」。これは、レーダーにより前走車との距離および相対速度を計測し、これ以上加速の必要がない場合や前走車が減速したときに、ペダルに2回のノックパルス(信号)を発生させ、ドライバーにアクセルペダルから足を離すように促すというもの。「E+」モードでアクセルがオフになると回生ブレーキが有効となるため、減速し車間距離をたもつと同時にバッテリーへの充電をおこなうことができる。

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メルセデス・ベンツ S 550 プラグインハイブリッド ロング

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エコカー減税やクリーンエネルギー補助金の対象

前述のとおり、インテリジェントプラグインハイブリッドの前提として、数かずの運転支援機能、安全装置がそなわっており、ステアリングアシスト付きの「ディストロニック プラス」、72km/h以下で作動する飛び出し検知機能付きの「BASプラス」、「PRE-SAFEブレーキ」、後方衝突警告システムの「リアCPA」、「アクティブ レーンキーピング アシスト」、横風によるあおりを補正する「クロスウィンド アシスト」、ハイビームの照射範囲を自動調整する「アダプティブハイビームアシスト プラス」などが搭載されている。

さらに、最大43.5度までリクライニング可能なリアシートなどをそなえる「ショーファー パッケージ」、ホットストーン式マッサージ機能、空気清浄機能とパフュームアドマイザー機能をあわせもつ「エアバランスパッケージ」などがオプションとして用意される。

Mercedes-Benz S 550 PLUG-IN HYBRID long|メルセデス・ベンツ S 550 プラグインハイブリッド ロング

Mercedes-Benz S 550 PLUG-IN HYBRID long|メルセデス・ベンツ S 550 プラグインハイブリッド ロング

新車購入から3年間走行距離無制限の「メルセデス・ケア」にくわえ、リチウムイオンバッテリーをはじめとするすべての部品に4年間の特別保証が付帯し、合計で7年保証となるのも、このモデルならではだ。

日本に導入されるS 550 ハイブリッドは、右ハンドルのみ。税込みの価格は1,590万円。エコカー減税の適用対象となり、自動車重量税と自動車取得税が100%免税、さらにクリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金を最大で85万円受けることができる。デリバリーは12月を予定しているという。

Mercedes-Benz S 550 PLUG-IN HYBRID long
メルセデス・ベンツ S 550 プラグインハイブリッド ロング

ボディサイズ|全長 5,250 × 全幅 1,900 × 全高 1,495 mm
ホイールベース|3,165 mm
トレッド 前/後|1,630 / 1,635 mm
最低地上高|130 mm
重量|2,230 kg
エンジン|2,996cc V型6気筒 DOHC ツインターボ
ボア×ストローク|88.0 × 82.1 mm
圧縮比|10.7
エンジン最高出力| 245 kW(333 ps)/ 5,250-6,000 rpm
エンジン最大トルク|480 Nm(48.9 kgm)/1,600-4,000 rpm
モーター|交流同期電動機

モーター出力|85 kW(115 ps)
モータートルク|350 Nm(35.7 kgm)
システム最高出力|325 kW(442 ps)
システム最大トルク|650 Nm(66.3 kgm)
トランスミッション|7段オートマチック(7Gトロニック)
駆動方式|FR
タイヤ 前/後|245/45R19 / 275/40R19
ブレーキ 前/後|ベンチレーテッドディスク / ベンチレーテッドディスク
燃費(JC08モード)|13.4 km/ℓ
最小回転半径|5.7 m
トランク容量|365 リットル
価格(税込)|1,590万円

メルセデスコール
0120-190-610

           
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