ART|荒木経惟展「切真」をラットホールギャラリーで開催
LOUNGE / ART
2015年5月8日

ART|荒木経惟展「切真」をラットホールギャラリーで開催

ART|切り離されたポジフィルムから再構築した世界

荒木経惟展『切真』をラットホールギャラリーにて開催

写真家・荒木経惟による個展「切真(きりしん)」が、9月26日(金)より11月2日(日)まで、東京・南青山のラットホールギャラリーで開催。「切真」シリーズより約30点が展示される。

Text by WATANABE Reiko(OPENERS)

「破壊」と「再生」によって荒木氏独自の人生観を表現

今年の4月~6月にかけて愛知・豊田市美術館で行われた大々的な写真展『往生写集 顔・空景・道』の興奮もいまださめやらぬなか、東京の拠点の一つとも言える、ラットホールギャラリーでの9回目となる個展「切真」が開催される。

今回発表となる最新シリーズ「切真」は、撮影したポジフィルムを真っ二つに切り離し、組み合わせを変えてあらたにつなぎ合わせたポジフィルムをもとに、ふたたび写真をプリントして製作されている。昨年末に右眼の視力を失って以降に撮影された日常生活や街の風景、女性のヌード、花や人形のイメージを再構築させた写真には、荒木の現在の心境が映し出されているとともに、「切る」行為によって生み出されたあたらしい発見や物語が満ち溢れている。

ART|荒木経惟展「切真」 02

ART|荒木経惟展「切真」 03

ART|荒木経惟展「切真」 04

過去に製作された、ポラロイドを二つに切って新たにつなぎ合わせた作品「愛切(あいせつ)」や、ポジフィルムの右側を黒マジックで塗りつぶした作品「左眼ノ恋(さがんのこい)」に続くシリーズとなる今回の「切真」では、荒木氏の遊び心やユーモアとともに、自らの手による「破壊」と「再生」を経て、独自の人生観が表現されている。「写真というのは生きること」と話す荒木氏の最新作は、思いもよらないイメージの組み合わせによって放たれる、あらたなリアリズムとの出会いを見る者にもたらしてくれるはずだ。

荒木経惟展『切真』

日程|9月26日(金)~11月2日(日)

時間│12:00~20:00

会場│ラットホールギャラリー

東京都港区南青山5-5-3 B1

Tel. 03-6419-3581


荒木経惟写真集『切真』

発売日│9月26日(金)

発行│ラットホールギャラリー

           
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