INTERVIEW|TOM FORD×松浦俊夫スペシャル対談
Lounge
2015年5月11日

INTERVIEW|TOM FORD×松浦俊夫スペシャル対談

TOM FORD × 松浦俊夫スペシャルインタビュー

トム・フォード、初監督作 『A Single Man』 について語る

トム・フォード。1990年代のファッションビジネスにおいてもっとも成功したデザイナーのひとりであり、洋服のデザインのみならず広告などのビジュアル・ディレクションからブティックのインテリアにいたるまで、ブランドイメージの構築を一手に担い、“クリエイティヴ・ディレクター”という肩書きを一般的なところにまで浸透させた男。そんな彼が以前から公言してはばからなかった「映画を撮る」という夢を実現させ、初監督作品『A Single Man』とともに先日開催された第22回東京国際映画祭に参加した。

深まりゆく秋の東京・新宿。DJ・プロデューサーとして国内外で活動をつづけながらプロダクトのクリエイティヴ ディレクションからGILLES PETERSON、TOMATOといった海外のアーティストのエージェントなどさまざまな顔をもつ松浦俊夫氏が、超過密スケジュールをこなすトム・フォードに単独インタビュー。普段とはちがい自己の内面を思い切りさらけだしたという作品が発するメッセージとは? 劇中の音楽についても深く切り込んで聞くOPENERSならではの内容、とくとお楽しみあれ。

Text by Toshio MatsuuraPhotos by Simon Perry / image.net

映画に込めたメッセージ

松浦 昨日拝見させていただき、素晴らしくまたとても深い作品だと思いました。おめでとうございます。

TOM ありがとうございます。

松浦 まず初監督作品を撮り終えられた感想は?

TOM 映画製作はどの段階のどの瞬間においても楽しくて仕方がなかった。脚本を書いたときも、撮影中そして撮り終えたときも。編集も面白かったね。もちろんうまくいかないんじゃないかと思ったときもあったけれど、そういうときは新しい方法を模索したりした。とても感慨深い作業だったからコメントするのは難しいな。じつは僕はあまり他人に心を開かないタイプの人間なんだけど、この映画はまるで自分自身の身体を切り開いて中身をさらけ出すようなものだったんだよ。だから楽しくもあったけど、同時にとても怖くもあったんだ。

松浦 とても多くのメッセージというか、監督のいろいろな想いが映画のなかにちりばめられていたように感じました。僕自身は見終わったあと、深いけれど決してネガティブな気持ちにはならなかったんですが、一番伝えたかったことというのはなんだったんでしょうか。

TOM 日々の生活のなかで起こる小さなことをひとつひとつ気に留めながら生きること。それが人生で一番大切なことだから。

松浦 原作であるクリストファー・イシャウッドの同名の小説は日本語訳が出ていないので読めなかったんですが……。

TOM 本当? それはおかしいね。原作とは全然ちがうよ。ジョージというキャラクターはもちろんおなじだけれど、すべて彼の頭のなかで起こっていることで、エンディングも違う。観客がジョージの心の流れをきちんと理解できるように、シーンをつくりあげる必要があったんだ。だからかなり違うんだよ。もちろん話の核になる部分や魂みたいなものはおなじだと思うけど。

『A Single Man』

松浦 劇中に様々なキャラクターが出てきますが、映画オリジナルのキャラクターはいるのでしょうか?

TOM 小さな女の子、ハスラーのカルロス、銃の店。原作に出てこない主なキャラクターはこれくらいだけど、全体の設定はかなり異なるんだよ。だから原作を読んでみたほうがいいよ。気の毒に……。日本語訳が出ていないなんてひどいな。

こだわりの演出!?

松浦 細かいことになりますが、劇中に使われていた電話機やジョージが乗っていたメルセデスが微妙に使用感があるというか、たとえば窓のサビや電話のコードが少し汚れていたりするのも監督の意向なんですか?

TOM いやじつは自分も気になってはいたんだけど、ひどい話でね。あのメルセデスが発売されたのは1957年だから、1962年の時点では4,5年は使用されていたってことになる。でもそれはまぁいいとして、問題は電話機だね。少ない予算でこの映画を撮っていたから、あの時代に実際に使われていた電話機を探すのに苦労してね。1962年にはあの電話機は新品でなきゃいけないはずだったから、ほんとは新品を用意したかったんだけどできなかったんだ。あれにはほんとまいったね。映画のたったひとつの欠点を見つけられてしまったね。いや冗談、ほかにも欠点はあるはずだけど。
あぁでも多分君の言う通りだな。「あれは意図してやったものだ」と言ったほうがいいのかもしれない。「あのコードを汚すのに何時間もかけた」ってね。そうだよ、あれは演出だったんだ(笑)。

松浦 映画の冒頭から印象的な眼のアップが頻繁に出てきますが、これはなにを表現したかったんですか?

TOM この映画のテーマのひとつは「コネクション」ということなんだけど、それまで過去だけを見て生きていたジョージが、次第に周りの出来事に眼を向け、その眼を通して人びととつながりはじめるんだ。長年連れ添ったパートナーが亡くなってからの6~8ヵ月間、彼はなにも見ていなかった。だからこの眼というのが人々とつながる窓となるんだ。突然ジョージの前に人びとの眼が溢れ出す。ジョージは人びとの眼を見つめ、また彼らもジョージの眼を見つめ、お互いにコネクションしはじめるんだ。こういうひととひととのつながりこそが、人生で一番大切なことだっていうのを伝えたかったんだ。

松浦 この眼のシーンはとても好きです。

TOM ありがとう。

おとめ座の男たち

松浦 ヴェネツィア映画祭で主演男優賞を受賞したコリン・ファースのエモーショナルで鬼気迫る演技が非常に印象的でしたが、監督としてどのような演出をされたんですか? あなたが意図するひとつひとつのシーンの感情を表現するのにどういった話し合いをしたんでしょうか?

TOM どこかで読んだんだけど、ある監督が「いい役者を選ぶことで映画のディレクションをした」と言っていた。いい俳優陣を揃えれば、あとはそんなにすることはないからね。だからまずコリンと会って話をして、一週間ほどリハーサルをした。ジュリアンやマシュー、ニコラスも交えてね。それくらいだよ。もちろん撮影中にときどきアドバイスすることもあったけど、それはたとえば「コリン、このひとを愛しているってことを忘れずにね」、「あぁそうだった、そうだった」とか、そんな感じのことだ。だからごくわずかなディレクションだったね。

あと、馬鹿馬鹿しく聞こえるかもしれないけど、コリンもクリストファー・イシャウッドの大ファンでね。しかも彼はいまイシャウッドがこの小説を書いたときとおなじ年齢なんだ。それからコリンはおとめ座で、イシャウッドもおとめ座。僕もおとめ座なんだ。おとめ座はみんな几帳面なんだよ。だから思うにコリンはイシャウッドの考えをよく理解できただろうし、僕の考えもよく理解してくれた。そういういいコンビネーションだったんだと思う。おとめ座おとめ座って、こいつ頭おかしいんじゃないかと思ってないかな(笑)。君は何座なの?

松浦 おひつじ座です。どういう意味ですか?

TOM エゴだね。おひつじ座はエゴイスト。当たってる?

松浦 はい、ちょうどいま自分のエゴをなんとかしなければいけないと考えているところです。

TOM だろうね。それが君の使命だよ。おひつじ座はとても魅力的で、素晴らしい目をもっているし、いいリーダーになるひとが多いんだけど、自分自身のエゴに苦しむんだ。

松浦 その通りです。

TOM ハハハ、面白いね。

Tom Ford

映画音楽への思い入れ

松浦 では映画に使われている音楽についてうかがいます。作曲家として梅林茂氏を起用していますが、曲は映画用につくられたオリジナルなのでしょうか?

TOM その通りです。

松浦 彼を起用した理由は?

TOM もちろん彼が素晴らしいからだよ。鈴木清順監督の『夢二』はまだ観ていないんだけど、ウォン・カーウァイ監督の『花様年華』に使われていた梅林氏の『夢二のテーマ』が大好きでね。悲しみともよろこびともとれる彼の音が、ジョージにぴったりだと思ったんだ。それで東京にいる彼に電話をして、脚本を送った。そうしたらロスに来て2、3日かけてじっくり映画を観てくれて、東京にもどって書いた曲を送ってくれたんだ。本当に美しい作品だったよ。彼は非常に才能のある作曲家だと思う。

松浦 そのほかの楽曲はご自身で選曲されたんですか?

TOM ほかの曲も全部映画のためのオリジナルだよ。ダンスシーンで使われているものをのぞいてね。作曲家と念入りに相談してつくったんだ。映画において音楽は、観客に登場人物の感情を伝えるもうひとつの方法だからね。だからひとつひとつのシーンで流れる音楽がその瞬間の感情を的確に表現するように、最善の注意を払ったんだ。
ダンスシーンの音楽は、自分のiTunesから1962年にリリースされたものを片っ端からチェックして、これだと思うものを選んだよ。
あとはチャーリーのキャラクターなんかも選曲のさいのヒントになったね。彼女は中年にさしかかり人生の転換期を迎えているんだけど、いつまでも若くありたいと必死なんだ。南仏で夏を過ごしたりしているから、きっとセルジュ・ゲンズブールの曲を誰よりも先に聴いてアメリカに持ち帰ったんじゃないかなんて想像したんだ。多分いつでも最新の音楽を聴こうとしてたんじゃないかと思ってね。1962年はボカッティが出た年だから、きっとそれも持っていただろうとか。それからモダンなダンスを習っていたりね。そういうのが時代の最先端にいようと必死になっている彼女のキャラクターに合うんじゃないかと思ったんだ。

松浦 それぞれのシーンにぴったり合った素晴らしい選曲だったと思います。

TOM ありがとうございます。

松浦 そのダンスのシーンをふくめ、チャーリーとジョージが食事をしたり家の中でくつろいでいるシーンがとても自然に感じられたんですが、これはかなり入り込んで演出をしたシーンなのか、もしくはある程度役者のふたりに任せて撮ったものなんでしょうか?

TOM もちろん演出はしたけれど、ある程度は役者に任せなきゃいけない部分もあるよね。原作にはジョージとチャーリーのからみのシーンは出てくるけれど、このシーンとはまったくちがうんだよ。これはむしろ僕自身がいままでの人生で経験した女性との関係を表わしているんだ。チャーリーというキャラクターもじつは僕の祖母をモデルにしていてね。だからこのシーンは僕にとってとてもパーソナルなものなんだ。
いい役者っていうのはその場で求められているものを即座に感じ取れるものだと思うけど、コリンもジュリアンもそういう僕の意図をよく汲み取ってくれたんだと思う。ふたりはそういう意味で同レベルに素晴らしい役者だった。年齢もおなじだしね。いままでにまったく面識もなくて今回が初共演だったそうだけど、息がぴったりだったよ。

ファッションと映画というふたつのキャリア

松浦 今後はファッションのお仕事と並行して映画を撮りつづけていかれるんでしょうか? また今後このふたつ以外になにかをはじめたいという欲求はおもちでしょうか?

TOM いまはこのふたつで十分かな。自分にとってファッションと映画はキャリアとしてはまったく別のものだ。今後も2,3年に1本は映画を撮りたいと思うけど、映画だけを撮っていたら気が狂ってしまうかもしれない。
ひとつの作品を仕上げるのにものすごく時間がかかるからね。そういう意味で、洋服をデザインしつづけられたら、映画づくりにも専念できると思う。どうだろう、もしかしてそのうちうんざりしてるかもね。

松浦 楽しい時間をありがとうございました。

タイトな来日スケジュールのなかで、おそらく相当疲れていただろうにもかかわらず、一問一問丁寧に質問に答えてくれたトム・フォード氏。思った以上に紳士的でユーモアもあわせもつ柔らかなオーラを発する彼にすっかり魅了され、さらにファンとなってしまった私。インタビュー後、未見と言っていた映画『夢二』のDVDをショップに買いに走り、インスピレーションを与えてくれたお礼にプレゼントした。これが彼の次回作のなにかヒントに繋がればと願いつつ。(松浦俊夫)

Toshio Matsuura

松浦俊夫 プロフィール
1990年にUnited Future Organization(U.F.O.)を結成。日本に於
けるクラブカルチャー創世期を築く。アルバムは全世界32カ国で発
売され高い評価を得る。2002年の独立後も精力的にDJを続け、世界
を舞台に培われた感性とネットワークを駆使し、ファッションブラ
ンドの音楽監修、イベントのプロデュースやコンサルティング、
Gilles Peterson、Tomatoといったアーティストのエージェント業務
など、多岐にわたるその活動からは目が離せない。

English version

Matsuura:That’s a very superb film. It’s a fabulously deep work. Congratulations on that.

Tom:Thank you.

M:I’m sure you’ve been asked this question many times, but after shooting this work, how did you feel about it?

T:Well, I loved every minute. I loved it when I wrote it. I loved it when I was shooting it. I loved it when I finished with it. Editing was interesting. Because, I loved it most of the time, but I had some days when I thought, “Oh, it’s not gonna work, it’s not gonna work”. Then I had to find a new way to make it work. It’s hard for me to comment on it because it was such an emotional process for me. I usually don’t let people very close to me. And this film is like cuting myself, opening and putting it out. So I loved it, but it was also very scary.

M:You have various messages throughout the film. It was a very deep film, but wasn’t negative. That’s the thought that I had after I’d seen it. What was the message that you wanted most to communicate through this film.

T:To take notice of all the small things that happen to you every day. Because those are the most important things in life.

M:I haven’t read the original book yet. I’d love to, but it hasn’t been translated into Japanese.

T:Really!? That’s strange. It’s very different. Very different. The character George is the same, but everything is in his head and the story doesn't end in the same way. Because, in order to help the audience understand all the things in his head, I had to create external scenes. So it’s quite different, but maybe the heart and souls are the same.

M:Can you tell me about any characters that do not appear in the book, but appear in the film?

T:The little girl, Carlos the hustler, and the gun store… These are the only characters who didn’t appear in the book, but the whole set-ups are very very different and there’re lots of other differences. You probably have to read the book.

M:I’ll try my best to read the English book then.

T:Oh no, I’m sorry it doesn’t exist in Japanese. It’s terrible.

M:I’d like to mention some details in the film. The telephone that you used in the film and its cord were a little bit dirty, and the Mercedes that George was driving looked slightly used. Was that intentional?

T:No, you know the terrible thing. First of all, Mercedes was 1957. So in 1962, it would’ve been used already for 4-5 years. No, the problem is, we had a low budget. It’s very hard now to find authentic telephones. I wanted the phone to be brand-new, because in 1962, it would’ve been brand-new. So I know that actually drove me crazy.

He’s just found one flaw, I’m kidding. There should be other flaws.

But maybe he’s right. Maybe I should say “Oh yes, it was exactly planned. We spent so much time in making the cord dirty perfectly.” So yes, you’re right. It was a detail.

M:From the start of the movie, I noticed that there’re lots of close-ups of eyes. It was very frequent. What was the message?

T:A part of the theme of the movie is connection. George has been living in the past, but he starts looking at everything and connects with people’s eyes. For the last 6-8 months since his boyfriend died, he hasn’t been seeing anything, so the eyes are windows to connection. All of a sudden eyes are everywhere for him and he’s making a connection because he’s looking in their eyes and they’re looking in his eyes. He starts to have these connections with people, which is really the most important thing in life.

M:I love those scenes. Very impressive for me.

T:Thank you.

M:Colin has been awarded for his beautiful acting. He showed very realistic, various emotions in the film. How did you direct him? How did you discuss the emotions that you wanted him to note in the various scenes.

T:Well, I read somewhere, some director said that he did directing of actors by casting good actors. If you cast good actors, you don’t have to do so much. So Colin and I met, we talked, I rehearsed him for about a week, with Julian, Mathew, and Nicholas. That was it. And sometimes when we’d shoot a scene, I’d just have to say a few words to him like, “Colin, remember that you love this person” and he would say “Oh, yes yes”, something like that. That was a very subtle direction.

Also, it might sound silly, but Colin loves Christopher Isherwood. Colin is at the same age as Christopher Isherwood first wrote this book. Colin is a Virgo. Christopher Isherwood is a Virgo. And I am a Virgo. We’re all very precise. So I think it was easy for Colin to understand the brain of Christopher Isherwood and to understand my brain. I think it was a nice combination of things.

He must think I’m crazy, saying Virgo Virgo... What’s your Zodiac sign? Probably doesn’t know.

M:Aries.

T:Oh..

M:What does it mean?

T:Ego. Aries. Ego. Is that true?

M:Yes, I have to organize my ego.

T:I know, that’s your job in your life time. Very charming, great eyes, they make good leaders, but they struggle with their own egos.

M:Exactly.

T:That’s funny.

M:Now I’d like to ask a question about the music you used in the film. You chose Shigeru Umebayashi as a composer. I understand he exclusively composed for the film.

T:Absolutely.

M:Why did you choose him?

T:Because he’s great. I loved his work for ‘In the mood for love’. I’ve never seen ‘Yumeji’, but I loved the piece from ‘Yumeji’s Theme’ that was in ‘In The Mood For Love’. And the sound was right for George because there’s sadness that can be joy, also. So I picked up the phone, called him in Tokyo, and sent him the script. He came to Los Angeles and
spent 2-3 days in watching the film. He went away, wrote things, and sent them back. It was beautiful. I think he’s a very talented composer.

M:As for the other pieces, did you choose all the music by yourself?

T:The rest was composed. Everything was composed for the film, except for the pieces where the dancing is. So I worked very closely with the composer to achieve the right. You know, music is one more thing to help the audience feel the emotions of the characters. So I made sure that the music expressed the emotion that was happing at that moment in time.

The other pieces for the dancing, yes, I just got on my iTunes, looked on 1962, and went through every single thing until I found the right pieces that worked.

Also, however, I thought about the character Charlie. She’s going through the change of life where she’s becoming older, but she’s trying so hard to stay young. So I thought ok, she’s been through summers in the South of France and maybe she heard Serge Gainsburg before everyone else and brought it back. Maybe she’s trying to listen to the latest music. At that moment Bocatti came out in 1962. She had it. She was learning the most modern dance. That made sense for her character that she’s trying to be very contemporary.

M:I think the music you chose perfectly fit each scenario of the scenes.

T:Thank you very much.

M:Including the dance scenes, the scenes that Charlie and George are having a dinner and hanging around the house seemed very natural to me. Was that all calculated? Or did you leave it up to actors?

T:It was calculated, but you mean, you have to leave something up to actors. There’s a scene with George and Charlie in a book, but it’s not at all that scene. That scene is more the relationships that I had with a few women in my life. The character of Charlie is based on my grandmother. So it’s very personal and I think I wrote it in a very personal way.

I think good actors can easily feel something that works and makes sense. Two of them are also at the same level of actors. They’re both great. Both are at the same age. They’ve never met before in real life nor have worked together, but they’re just perfect together.

M:You're involved in fashion and you’re involved in films now. Do you think the relationship between the two will start changing or is there any other areas you wish to go into?

T:I think I’ve already done enough things. For me, fashion and film are parallel careers. They’re separate things. I hope I can make a movie every 2-3 years. In a way, I’d go crazy if I only make movies because it takes so long to get a movie made. This way, I can go designing some clothes and then I can go concentrating on movies. I don’t know, we’ll see. Maybe I’d be too tired.

           
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