Glashutte Original|グラスヒュッテ・オリジナル|セネタ・シックスティーズ
Watch & Jewelry
2015年3月31日

Glashutte Original|グラスヒュッテ・オリジナル|セネタ・シックスティーズ

Glashütte Original|グラスヒュッテ・オリジナル

セネタ・シックスティーズ

Text by OPENERS

2007年に発表された「セネタ・シックスティーズ」は、プレスをはじめとする業界関係者に非常に高い評価をもって受け入れられたモデルである。当初は、3針タイプのみの展開だったが、翌年にはクロノグラフを、そして2009年にはスクエア・クロノグラフをと、着実にコレクションを増やしつつある。

ここでは、まず3針モデルを紹介しよう。“シックスティーズ”という名称からもわかる通りのヴィンテージライクなデザインが特徴で、実際に機械式時計が黄金期を迎えていた60年代へのオマージュモデルという見方もできるだろう。周囲に向かってカーブを描いたボンベ形状のダイヤルは、何ともいえない温かみを感じさせるディテールのひとつで、それに合わせて秒針の先端もわずかに曲げられている。そして、風防には高品質なサファイアクリスタルを使用するが、この非常に硬度の高い素材に対して、わざわざカーブをつけてドーム状に形成することで、アンティークテイストにさらに拍車をかけている。

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また、裏蓋のシースルーバックにも、ローターの形状に合わせたドーム型のサファイアクリスタルを使用。これにより時計をサイドから見たとき、実際の厚みよりもスマートな印象を与える効果がある。ムーブメントは「キャリバー39-52」であり、スワンネック緩急針や4分の3プレート、さらには21金のウェイト付きスケルトンローターを装備。おもての風情ある顔つきに対して、裏からも機械式時計の醍醐味がめいっぱい堪能できるという贅沢な仕様なのである。

なお、文字盤の色味は、シルバーとブラックの2色。それぞれにSSケースと、18KRGケースがラインナップしており、基本4型の展開となる。ストラップの素材はアリゲーターのみのだが、大きな丸紋を浮かべた独特なシボ感が、これまた60年代テイストをたっぷりと堪能させてくれる。

自動巻き。毎時2万8800振動。約40時間パワーリザーブ。ケース径39.2mm。SSケース。アリゲーターベルト。3気圧防水。78万7500円。

18KRGケース。161万7000円。

BRAND HISTORY

1845年にフェルディナント・アドルフ・ランゲが時計工房を開いて以来、ドイツ時計産業の中心地となったドイツ・グラスヒュッテ。同地は第二次世界大戦後、旧東ドイツが管理する国営工場G.U.B.にて工業製品としての時計を製造していたが、その後、ベルリンの壁が崩壊すると、かつての宮廷時計職人たちから継承された、伝統的な時計製造を再興するブランドが徐々に登場する。グラスヒュッテ・オリジナルは、その中でもいち早く展開を始めたブランドの一つだった。

前社長のハインツ・W・ファイファーは1994年、民営化後のG.U.B.を買収し、従来までの大量生産体制を抜本的に改革。品質にこだわった少量生産体制へと切り替え、その翌年に開かれたバーゼル・ワールドにてグラスヒュッテ・オリジナルとしてデビューを果たす。

同ブランドの製品にはハンドメイドの温もりがあふれるグラスヒュッテ地方特有の4分の3プレート仕上げやスワンネック緩急針などが施され、またオフセンターダイヤルやパノラマデイトなど、機能性を重視したドイツ時計らしい質実剛健なデザインが採用された。

2000年からはスウォッチ グループ傘下に入り、’02年には日本展開もスタート。スポーツ系、複雑ウオッチまで幅広いラインナップをそろえ、’07年には独自のスプリットセコンド・クロノグラフ機構も開発するなど、ザクセンの伝統的な時計製造に根差した優れた技術力を、いかんなく発揮し続けている。

【創業年】1845年
【創業地】ドイツ、グラスヒュッテ
【主なシリーズ名】パノデイト、セネタ、スポーツエボリューション
【問い合わせ先】スウォッチ グループ ジャパン グラスヒュッテ・オリジナル 03-6245-7160

公式サイト:http://www.glashuette-original.com/

           
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