Glashutte Original|グラスヒュッテ・オリジナル|スポーツ・エボリューション・クロノグラフ
Watch & Jewelry
2015年3月31日

Glashutte Original|グラスヒュッテ・オリジナル|スポーツ・エボリューション・クロノグラフ

Glashütte Original|グラスヒュッテ・オリジナル

スポーツ・エボリューション・クロノグラフ

Text by OPENERS

グラスヒュッテ・オリジナルといえば、ドレッシーなデザインに本格機械式ムーブメントを搭載する、ドイツ生粋のエリート・マニュクチュールというイメージがある。それは確かに間違っていないが、2005年に発表された「スポーツ・エボリューション・クロノグラフ」は、そんな同社に対する見方を、もう少し奥行きあるものに変えてくれる好モデルといえるだろう。

サテン仕上げを基調とするマッシブなステンレスケースは、直径42mm×厚さ14.5mmで、10気圧防水のハードスペックを誇る。ブラックのアルミリングを配したべゼルには、スピード計測には欠かせない、タキメーター・スケールも装備。文字盤には、夜光を塗り付けたバーインデックスを装備し、極太の植字式メタルインデックスとともに、最高の視認性を確保してくれる。

そして、クロノグラフの計測結果を表示するカウンターは、9時位置に30分積算計、6時位置に6時間積算計という、さすがはムーブメントを自社製造するマニュファクチュールらしい、個性的なレイアウトを採用している。2つのカウンターは、シルバーの枠に囲まれて、3時位置のスモールセコンドとテンションを変えることで、メリハリのあるデザインを展開。

内蔵するのは、グラスヒュッテ・オリジナルに脈々と受け継がれる代表機のひとつである「キャリバー39」ベースのクロノグラフ・ムーブメント。比較的コスパに優れた量産ムーブメントであるが、スワンネック型の緩急針や、グラスヒュッテ・ストライプの入った4分の3プレートなど、ドイツブランドのアイデンティティはしっかり踏まえられている。

091026_Sport_long200

時計の裏蓋は、サファイアクリスタル製のシースルーバックになっているため、21Kゴールドのウェイト付きスケルトンローターなど、見どころたっぷりの機械が思う存分に見渡せる。

なお、写真のブラックダイヤルのほか、シルバーダイヤルもラインナップ。2008年には、レッドカラーのべゼルを採用したビビットな新バリエも加えられ、ますますコレクションの幅を広げている。

自動巻き。毎時2万8800振動。約40時間パワーリザーブ。ケース径42mm。SSケース&ブレス。10気圧防水。3モデルとも各110万2500円。

091026SportEvo_327

BRAND HISTORY

1845年にフェルディナント・アドルフ・ランゲが時計工房を開いて以来、ドイツ時計産業の中心地となったドイツ・グラスヒュッテ。同地は第二次世界大戦後、旧東ドイツが管理する国営工場G.U.B.にて工業製品としての時計を製造していたが、その後、ベルリンの壁が崩壊すると、かつての宮廷時計職人たちから継承された、伝統的な時計製造を再興するブランドが徐々に登場する。グラスヒュッテ・オリジナルは、その中でもいち早く展開を始めたブランドの一つだった。

前社長のハインツ・W・ファイファーは1994年、民営化後のG.U.B.を買収し、従来までの大量生産体制を抜本的に改革。品質にこだわった少量生産体制へと切り替え、その翌年に開かれたバーゼル・ワールドにてグラスヒュッテ・オリジナルとしてデビューを果たす。

同ブランドの製品にはハンドメイドの温もりがあふれるグラスヒュッテ地方特有の4分の3プレート仕上げやスワンネック緩急針などが施され、またオフセンターダイヤルやパノラマデイトなど、機能性を重視したドイツ時計らしい質実剛健なデザインが採用された。

2000年からはスウォッチ グループ傘下に入り、’02年には日本展開もスタート。スポーツ系、複雑ウオッチまで幅広いラインナップをそろえ、’07年には独自のスプリットセコンド・クロノグラフ機構も開発するなど、ザクセンの伝統的な時計製造に根差した優れた技術力を、いかんなく発揮し続けている。

【創業年】1845年
【創業地】ドイツ、グラスヒュッテ
【主なシリーズ名】パノデイト、セネタ、スポーツエボリューション
【問い合わせ先】スウォッチ グループ ジャパン グラスヒュッテ・オリジナル 03-6245-7160

公式サイト:http://www.glashuette-original.com/

           
Photo Gallery