PORSCHE 911 Sport Classic|ポルシェ911 スポーツクラシック
CAR / NEWS
2015年3月19日

PORSCHE 911 Sport Classic|ポルシェ911 スポーツクラシック

PORSCHE 911 Sport Classic|ポルシェ911 スポーツクラシック

初代911のイメージを現代に

ポルシェは世界限定250台というスペシャルモデル「スポーツクラシック」の設定を発表した。

文=ジラフ

23psアップの直噴3.8リッター・フラット6

このモデルは現行の911カレラSをベースとしながら、1963年誕生の初代911のイメージが反映されたモデルで、その開発には約3年の年月が費やされているという。

開発は多くのカスタマイズを手がける「ポルシェエクスクルーシブ」が担当。もっとも特徴的と思われるのが、1973年式「カレラRS 2.7」(ナナサンカレラ)のダックテールをモチーフとした固定式のリアスポイラーだろう。またフロントには専用のリップスポイラーが追加され、ルーフにはこのモデル専用の「ダブルバブル」タイプを採用。

搭載されるエンジンは、ベース車両とおなじ直噴3.8リッター水平対向6気筒エンジンとなるが、ここに6枚の負圧制御式スイッチングフラップを備えた新開発のレゾナンスインテークマニホールドを追加することで、最高出力は23psアップの408psを発生するという。組み合わされるトランスミッションは6速MTのみ。

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全世界に向け250台の限定生産

ワイドトレッド化された足まわりには、ポルシェ・セラミックコンポジット・ブレーキ(PCCB)、車高を20mm低く設定したPASMスポーツシャシー、リミテッド・スリップ・リアディファレンシャルが標準で装備される。おなじく標準装備のブラックペイントの19インチ・ターボホイールは往年の911ターボ(タイプ930)の雰囲気を感じさせる仕上がりだ。

インテリアには、新素材がふんだんに採用されている。専用アダプティブスポーツシートやドアパネルには、帯状のスムースレザーと編み糸で作られた「ウーブンレザー」が用いられるほか、ダッシュボードは、エスプレッソカラーのナチュラルレザーで仕上げられ、専用ボディカラーであるスポーツクラシックグレーと見事にコーディネートされている。

911スポーツクラシックは、フランクフルトモーターショーで正式発表され、全世界に向け250台が生産されるという。そのうち日本に導入されるのは、わずか12台。価格は2740万円、9月30日からオーダー受付が開始される。

BRAND HISTORY

ドイツを代表するスポーツカーブランドとして世界中の腕利きから圧倒的な支持を得ているのがPORSCHE(ポルシェ)である。はじまりは1931年。20代の頃から自動車エンジニアとして頭角をあらわした奇才・フェルディナンド・ポルシェは、ダイムラー社の技術部長を経験したあと、ドイツのシュトゥットガルトに「ポルシェ設計事務所」を設立して独立。以後、自動車メーカーからさまざまなクルマの開発を託されることになる。なかでも有名なのが、ドイツの「国民車」としてモータリゼーションに大きく貢献した「フォルクスワーゲン・ビートル」だ。

自動車メーカーとして、自らの名を初めて冠したのは、1948年に登場した「356」であった。それからポルシェは「911」「924」「928」といったスポーツカーを世に送り出すとともに、モータースポーツに力を注ぐ。たとえば、世界でもっとも苛酷なレースといわれるルマン24時間で16回の優勝を手に入れたほか、F1でもエンジンサプライヤーとして3度のシリーズ優勝に貢献するなど、輝かしい戦績を収めたのだった。その技術力と走りへのこだわりがいまなお彼らの製品に息づいているのはいうまでもない。

現在は、デビューから45年が経ったいまでもスポーツカーのトップランナーとして高い評価を得る「911」をはじめ、オープンスポーツの「ボクスター」、ボクスターのクーペ版の「ケイマン」、そして、プレミアムスポーツSUVの「カイエン」と、ラインナップすべてが高い人気を誇る。

           
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