Chapter 4 Interview ルイジ ボレッリ、その魅力を語る ビームス 中村達也さん
FASHION / MEN
2015年3月16日

Chapter 4 Interview ルイジ ボレッリ、その魅力を語る ビームス 中村達也さん

生地、衿型、サイジングに、時代性を反映することのできる老舗

ビームス メンズ統括部 部長・クリエイティブディレクター 中村達也さん

日本にルイジ ボレッリが入りはじめた17、8年前からシャツを扱っているビームス。最近はジャケットなどの重衣料も買い付けし、大人のお客さまが多いビームス丸の内店にはシャツ、ネクタイ、ジャケットがそろう。
13年前に初めてルイジ ボレッリのファクトリーを訪れた際に、「“南”のシャツでは一番いいものをつくっている」と誇らしげに言われたことを覚えているというビームスの中村達也さんが、ルイジ ボレッリの魅力をひも解く。

Photo by Jamandfix

世界一の生産地、イタリアで進化し続けるルイジ ボレッリ

ナポリは小さな工場がたくさんある町で、ハンドメイドの技術力があり、ずっと変わらずクラシックなものをつくり続けているところはたくさんあります。その中でもルイジ ボレッリが優れているのは、エクスクルーシヴでユニークな生地を豊富にもち、衿型のバリエーションがあって、ボディスペックも時代に合わせて着やすく熟成させていける点ですね。特に日本のお客さまはサイズ感に敏感なので、日本向けの独自のパターンを用意するなど、時代性を反映できる老舗としての先進性は高く評価しています。

イギリスがファッションの生産地として衰退し、ロシアや中東マーケットの拡大や、アメリカのマーケットへの対応などで、イタリアは世界一いいものをつくることができる拠点として、また、それぞれの市場に適応した生産能力をもつ工場として、世界中から大きな期待を寄せられています。そういう中で、ルイジ ボレッリはファーストラインはもちろん、スポーツラインの「ラグジュアリー ヴィンテージ」にも手仕事をしっかり残している。それは「ラグジュアリー ヴィンテージ」をバイイングして驚いた点ですね。

今回、ルイジ ボレッリの路面店である六本木ヒルズ店がオープンすることで、これまでシャツのイメージが強かったルイジ ボレッリが、スーツやジャケットなど重衣料もコレクションとして展開していることを多くの人に見ていただけるのはとてもいいことだと思います。直営店の六本木ヒルズ店と、私たちのセレクトショップでのバイイングの違いなども楽しんでいただきたいですね。

今シーズンは、軽さと柔らかさが大きくクローズアップされます

ビームスの今春夏シーズンのスーツなどドレススタイルの傾向は、色の変化がまず挙げられます。これまで数シーズンのグレー人気がさらにトーンを上げてライトグレーになったり、ブラウンからベージュ、グレージュへと明るさを増します。生地も軽くソフトなものになるので、英国調のテイストを残しながら、軽快感が楽しめます。

また、カジュアルでは、カタチはヨーロッパの雰囲気ですが、着こなしのイメージはアメリカというのが新しい。アイテムでは、スリッポンの靴、ややスクエアトゥのローファー、ホワイトデニム、ポロシャツ、カジュアルジャケット、ショートパンツなどが注目され、生地ではシアサッカーなどが早くも人気で、“ラテンの匂いを入れたアメリカ”というスタイルがトレンドを牽引していきます。

生地、衿型、サイジングに、時代性を反映することのできる老舗<br><br>ビームス メンズ統括部 部長・クリエイティブディレクター 中村達也さん

BEAMS
公式サイト│http://www.beams.co.jp/

           
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