Né-netデザイナー対談(1)

Né-netデザイナー対談(1)

Create an atmosphere of fashion

「東京」ファッションの創造力(1)

ファッションブランド“Né-net”デザイナー、高島一精X島津由行

経済産業省が後援し、官民協力しての大規模なファッションイベント「日本ファッション・ウィーク」。
“日本のファッションを世界へ売り込む”という目的で年2回開かれるコレクションで、今春、ダントツの評価を得たのが『ネ・ネット』。
外国人ジャーナリストが絶賛したコレクション・テーマとスタイリング、そのリアリティは、まさに東京の現在のおしゃれをビビッドに反映している。『ネ・ネット』のコレクションの演出と選曲を担当しているスタイリストの島津由行さんと、2008春夏コレクションの準備に追われるデザイナーの高島一精さんを訪ねた。

構成=梶井 誠(本誌)写真=Jamandfix

“TAIKUTSU”というコレクション・テーマ

──まず高島さんからブランド『ネ・ネット』の紹介をお願いします。

高島一精 『ネ・ネット』は2005年6月にチームがスタートし、7月末にデビュー展を開催。8月末に1号店の渋谷パルコ店がオープンして、10月末に2006春夏フロアーショウでコレクション形式をはじめました。

──島津さんは『ネ・ネット』ではショウの演出と選曲をされているんですね。

島津由行 そうですね。高島さんの発想は面白いですよ。

──ショーのスタイリングは?

高島 スタイリングは僕がやっています。

──3月に開催された2007-08秋冬コレクションは“TAIKUTSU”というテーマがとても話題になりましたが

島津 アイディアの原石は高島さんなんですね。

──なぜ“TAIKUTSU”だったんですか?

高島 みんな毎日通勤や通学をしていて、毎日おなじコトの繰り返しで会社員も学生も暮らしている。タイクツなんだけど、でも本当はシアワセなんじゃないのかなと思ったことがきっかけです。

──それで、“TAIKUTSU”のサブテーマが「タイクツのアクビは、シアワセのしるし?」なんですね。

高島 それを服でどう表現するかが僕の仕事なんですが、島津さんに僕の頭のなかにある抽象的な話をして、いろいろ理解してもらってショウとして具現化していくんです。

島津 ファーストミーティングは、デザイン画も高島さんの頭のなかにある段階ですね。

──でも、コレクションのテーマで“TAIKUTSU”というのは抽象的で難しく感じますが。

高島 それを具体的に技術的に表現するためには演出家のサポートやプロの解釈が不可欠で、島津さんは難解で妄想的な僕の世界を「通訳」していただけるんです。

島津 熊本県同士だし(笑)。

──客観性が生まれるわけですね。

高島 『ネ・ネット』は普通のシンプルなランウェイのショウではないので、ムードが醸し出せるかどうかが鍵なんです。そのムードの解釈のコミュニケーションはしっかりとれていますね。

島津 まず食事をしながら高島さんからテーマのニュアンスをいろんな方向から聞いて、会場を一緒に見て、演出や音の選び方で、今度は僕なりの“TAIKUTSU”をジョイントしていくんですが、それもいい意味での裏切りであったりするわけです。

──島津さんは高島さんの世界の良き理解者なわけですね。

profile 『ネ・ネット』デザイナー
高島一精

1973年、熊本県生まれ。
1994年、文化服装学院卒業。
1996年、株式会社イッセイミヤケ入社。
2005年、A-net Inc.から新ブランド『Ne-net』をスタートさせる。
同年、2006年春夏コレクションで「東京発 日本ファッション・ウィーク」参加。
2006年、第24回毎日ファッション大賞 新人賞・資生堂奨励賞 受賞

ネ・ネットHP http://www.a-net.com/

ネ・ネット 2008春夏コレクション決定!
2007年8月31日 (金) 16:30 東京・時事通信ホール

ネ・ネットデザイナー高島一精さんのご好意により、オウプナーズ読者10名を特別ご招待いたします。
(※当日は一般の方は入場できません。チケットのみのプレゼントです)
※応募は締め切りました。たくさんのご応募ありがとうございました。

ABOUT
SHIMAZU Yoshiyuki

1959年熊本生まれ。マガジンハウス『POPEYE』のスタイリストとして活躍後、現在は『SENSE』や『POPEYE』、『CUT』などの男性・女性ファッション誌でのスタイリングやファッションディレクションを手がけるほか、 …