Scirocco|シロッコ|Volkswagen Scirocco:The Car makes Style. シロッコが走り、創造の風が吹く

Scirocco|シロッコ|Volkswagen Scirocco:The Car makes Style. シロッコが走り、創造の風が吹く

”スタイル”をつくる、クルマとひと

Volkswagen Scirocco|フォルクスワーゲン シロッコ

シロッコが走り、創造の風が吹く

フォルクスワーゲン シロッコは、もっともスタイリッシュなクーペの1台だ。目を惹くボディのラインとサーフェスは、美しいだけでなく、走りにも秀でたシロッコの特徴をみごとに表している。感覚を刺激するクルマだ。創造的なクルマといってもいい。

文=小川フミオ写真=吉澤健太

シロッコで、創造性溢れるドライブを

シロッコは、4255mmの全長に1810mm(Scirocco TSI 、Scirocco 2.0TSI)の全幅というショート&ワイドのボディをもつ。全高は1420mmと低く抑えられている。ロングルーフで、ハッチバックの雰囲気も感じさせる。単なるクーペでなく、クロスオーバービークルと呼びたくなる現代的なデザインだ。

スタイリングを手がけたのは、ワルター デ シルヴァが統括するフォルクスワーゲンのデザインチーム。ハッチバックやワゴンにおいて数かずのグッドデザインを生み出してきたチームだ。シロッコもしかり。車輪を4隅に配して躍動感を生んでいる。上下が狭められたグリルと変形ヘッドランプが組み合わされ、フロントマスクは精悍な印象。さらに、フロントからリアに向けてキャビンを絞りこむような造形が、リアフェンダーの存在感を強調して、力強さを生んでいる。

シロッコ|Scirocco03
シロッコ|Scirocco07

「前衛的という形容がふさわしい新型シロッコのデザイン。2006年8月に公開されたスタディモデルのラインは、ほとんどそのまま量産モデルに流用。たとえば、ワゴン/クーペの長いルーフと初代シロッコへのオマージュであるCピラーデザインが相まって、強い印象を与えるボンネット、ワイドショルダーが特徴的なリヤエンドデザインなど、アスリートを思わせるスポーティなサイドシルエットが生み出されている」とフォルクスワーゲンがシロッコ発表時に用意した広報資料では語られる(筆者による要約)。

シロッコはクリエイティブだ。創造とは人類の能力だが、人類が作り出したもののなかには、感情を喚起し、思考させ、あらたな創造へとつながる活力をひとのなかに生み出す力をもつものがある。シロッコはそんなパワーをもつ希有な存在だ。
観る、乗る、ドライブする。その過程で、誰もが五感を大いに刺激される。移動の道具ではない。ドライブを楽しむためのクルマ。その過程で知的活動に刺激を受ける。ここにシロッコの魅力がある。

創造的な存在は響き合う。たとえばすぐれた建築。呼応するランドスケープデザイン。そして街が創造されていく。そこにあってクルマも重要な存在だ。静的な街に、血管のように動きを与え、街を息づかせるパワーをもつからだ。シロッコはすぐれたランドスケープや建築、さらに乗るひとのファッションにいたるまで、さまざまな要素と有機的な関係を作りあげることができる。まさに創造的だ。

シロッコが提示する、あたらしい自動車哲学

自動車におけるデザインの役目とは、第一義的には機能主義。キャビンを広くとり乗員の快適性を高めるとともに、そのクルマがもつ走行性能から荷物運搬性能にいたる、種々の機能を掘り下げるところにある。フォルクスワーゲンでいえば、ゴルフやポロはどの性能をとっても高得点。いっぽう、乗るひとの気分を昂揚させ、もつよろこびを高めるのも、自動車デザインの大切な役目だ。流麗なフォルムと高い質感をもつシロッコは機能主義にくわえて、エモーショナルな価値をもつ。

「全長はゴルフとほぼ同等。ただし、ゴルフと比較すると全高が抑えられているいっぽうで、全幅はパサートに匹敵するレベルまで拡大されている。広々としたインテリアには、大人 4名がゆったりと座ることができる」(筆者による要約)。広報資料にあるとおり、スタイリッシュでありながら機能性が追求されている。それもシロッコの魅力であるのはまちがいない。

シロッコ|Scirocco014
シロッコ|Scirocco16

シロッコが日本導入されたのは2009年。スーパーチャージャーとターボチャージャーを組み合わせた1.4リッター「TSI」(348万円)、2リッターターボチャージドエンジン搭載の「2.0TSI」(460万円)、そして2リッターターボチャージドでありながらより高性能の「R」(515万円)というラインナップだ。

運転すれば躍動感溢れる動力性能は、期待を裏切らない。1.4リッターはツインチャージャーを備えて、低回転域からトルクを出し、回転が上がるとターボチャージャーの作動で、そこからまた一段と力強さが感じられる。2リッターターボエンジンの魅力はいっそうのパワフルさ。街中での使い勝手のよさとともに、速度が上がっていくときは、スポーツカーのような感覚を味わうことができる。そして頂点に立つRは、サスペンションが固められ、よりシャープなハンドリングを特徴とする。

1.4リッターTSIツインチャージャーエンジンを搭載する「シロッコTSI」は、平成17年排出ガス基準75%低減をクリア(4ツ星を取得)している。燃費もリッターあたり15.4km。平成22年度燃費基準値プラス15%を達成した。そこでエコカー減税対象車となっている。
視覚から操縦感覚、そして環境性能にいたるまで、クリエイティブといえるスポーツクーペ。フォルクスワーゲン シロッコが作る世界は、大きい。それを連載形式で紹介していこう。