NOMOS|ノモス|サンダイヤル

NOMOS|ノモス|サンダイヤル

WATCH&JEWELRY

NOMOS|ノモス

サンダイヤル

Text by OPENERS

ノモスが日時計を作った! それもペンダントとして常時着用できる……そう聞くと何か、狐につままれたように思うだろう。「純然たる機械式時計のメーカーがなぜ日時計を?」と。だが、これはジョークでも何でもない。「機能がデザインを決定する」という哲学を掲げるバウハウス芸術運動の影響を受けてノモスの時計は製造されており、シンプルさを常に追求していることは公然の事実。そして、それが行き着くところまで行き着いた究極のシンプルウォッチが、「サンダイヤル」=日時計にほかならない。

でき上がった「サンダイヤル」は重層構造のリングである。表面の左右のリングは連動してスライド式に回転し、そこには略号化された月インデックスが打刻されている。本体下部に見える小さな突起を摘み、左右のリングをスライドさせ、中央のリングに開いている穴の位置と現在の月インデックスの位置とを合わせる。そして、ヒモを留めているパーツを真上にしたまま、穴を太陽に向ける。リング裏面は、表面の左右のリングと連動してスライドし、時刻インデックスが配されている。穴を通った太陽光線はこのリング裏面にスポット。その位置にあるインデックスの時刻が現在時刻となる。もちろん、国・地域によって太陽の運行する位置も異なれば標準時も異なるために、日本には日本専用のものが用意されており、兵庫県明石市に設定されている。

なお、価格は驚くほどに良心的な設定であり、SSでは最良とされる316L SSを素材としながら、そのコストパフォーマンスはノモスの時計の中でも最優秀だろう。定期オーバーホール不要とも資料には記述されており、究極のメンテナンスフリー時計ともいえる。ただし、夜間、曇りや雨天の際には使えないと明記されていたので、その辺は要注意だ。そのほか、以下の仕様も資料の記載データや画像に忠実に記述したので、そのユニークなハイスペックとコンパクト振りを噛みしめて欲しい。

日時計。∞(無限大)パワーリザーブ。外径23.0mm。幅10.0mm。ペンダントにするためのヒモ付き。∞(無限大)防水。1万5750円。

BRAMD HISTORY

1906年にドイツ時計界の聖地、ザクセン州グラスヒュッテに創業したノモス。第二次世界大戦以降の混迷の時代には、その歴史が一時途絶えるも、ベルリンの壁崩壊後の1992年には、ローランド・シュバルトナーの手によって、再び時計界に返り咲く。

「機能が形態を作る」というバウハウスの哲学を色濃く反映させた、機能美あふれるデザイン。さらには4分の3プレートをはじめとする、グラスヒュッテ地方特有のスタイルを継承した機械式ムーブメントなど、シンプルだが非常に見所の多い佳作を手掛け続ける。

小慣れた価格設定も魅力で、機械式時計の入門機としても最適。このようなオリジナリティあふれる優れた造り込みが功を奏し、復興からわずか数年たらずで、注目のブランドへと成長するのだった。

2005年には、念願の自社製自動巻きムーブメントを開発。巻き上げ効率の高い自動巻システムを築き上げており、これは識者からの評価もきわめて高い。

ただし、こうした着実な進化を続ける一方、良心的な価格帯は厳守している。2007年には日時計をモチーフにしたアクセサリーも発表しているが、これがなかなかの好評を得ているようだ。

【創業年】1906年
【創業地】ドイツ、グラスヒュッテ
【主なシリーズ名】タンジェント、タンゴマット、ルードヴィッヒ、オリオン、テトラ、クラブ
【問い合わせ先】大沢商会グループ 時計部 03-5775-3932
公式サイト:http://www.glashuette.com/