連載・藤原美智子 2014年8月|話題の「セロトニン呼吸法」を体験
BEAUTY / THE EXPERTS
2015年4月2日

連載・藤原美智子 2014年8月|話題の「セロトニン呼吸法」を体験

知れば知るほど奥が深く、人の幸福感に強く影響するセロトニン物質を活性化!

「セロトニン呼吸法」で、アンチエイジングと幸福感をアップ!

アンチエイジングをテーマに連載を担当している、雑誌『家庭画報』(世界文化社)の今月号(9月号/8月1日発売)では「セロトニン活性化法」を体験。セロトニンという言葉を知っている人はいると思うけれど、「それを活性化するって、どういうこと?」と疑問に感じる人は多いのではないかしら。じつは、私も今回の取材でセロトニン研究の第一人者である医学博士・有田秀穂先生(『セロトニンDOJO』主宰)にお話をうかがって初めて、セロトニンがアンチエイジングや幸福感に深ーくかかわっている脳内ホルモンであることを知りました!

※10月11日(土)講演会情報は下記参照

Photographs&Text by FUJIWARA Michiko

目が大きくなっているし、瞳がキラキラしている!

この取材のときに、撮影も兼ねて有田先生と一緒にセロトニンを活性化するための「丹田呼吸法」をしながら座禅を5分ほど組んだのだけど、そのときに「えっ!?」ということを体験。なんと瞑想している途中から、それまで室内にうっすらとした音量でかかっていた川の流れる音や鳥の鳴き声のBGMが、急にハッキリと鮮明に聞こえてきたのだ! それに瞑想を終えた直後の私の顔を見たアシスタントと編集担当が、「目が大きくなっているし、瞳がキラキラしている!」と驚くではないか。

先生のお話では、それがセロトニンの効果だという。何でも、セロトニンが十分に分泌されると、重力に逆らう「抗重力筋」が引き締まるので背筋はスッと伸びるし、頬も持ち上がって表情が生き生きとするらしいのだ。それに大脳皮質に作用して、スッキリと「爽快な覚醒」をもたらすらしい。だから音がクリアに聞こえ、目はスッキリと大きくなったのだ。

セロトニン分泌に良い生活とは

ただし、普通は3カ月間毎日つづけないとセロトニン効果は顕著には出始めないらしく、先生に「藤原さんは普段、どんな生活をしているのですか?」と聞かれたので、朝型生活で、朝の時間に瞑想やヨガ、ストレッチ、ときにはウォーキングをしたり、週末の朝はガーデニングをしたりしていると伝えたところ、なんと、そのように朝、太陽の光を浴びたりリズミカルな運動をするとセロトニンは活性化するらしい。つまり私は知らず知らずのうちに、セロトニン分泌に良い生活をしていたのである!

それを聞いて、合点したことがある。このような朝型生活をするようになってから、なんだか若返ったような気がしていたし(本人判断)、それに朝型の生活をしている人たちは顔つきがスッキリとしていると感じていたのだが、それは精神的なことだけではなく、脳科学的な裏付けのあるセロトニン効果のおかげだったということである。ほかにも人や動物と触れ合うことでも活性化が促されるらしいのだが、これも日頃、愛犬に触れているし(ついでに夫にも)仕事でもモデルの肌に触れているので、これも合格点はもらえるだろう(!?)。

セロトニンが不足すると……

このような効果を取材でうかがって、もっとセロトニンについて詳しく知りたくなり、先生の著書『脳からストレスをスッキリ消す辞典』(PHPビジュアル実用BOOKS)や『脳のちから 禅のちから』有田秀穂・玄侑宗久共著(だいわ文庫)、『セロトニン呼吸法』有田秀穂・高橋玄朴共著(青春出版)を読んだり、ネットで調べたりして今、勉強中なのだが、セロトニンは知れば知るほど奥が深く、人の幸福感にすごく影響していることがわかってきた。

たとえば、欲望や快楽にかかわる脳内物質であるドーパミンが過剰に分泌されると、買い物依存症や過食症などに陥ることがあるし、ノルアドレナリンという脳内物質が過剰に分泌されるとキレやすくなったり、うつ病に陥ったりするが、それらの分泌を調整しているのがセロトニン。つまりセロトニン神経が鍛えられると、そうした症状に陥ることなく、愛に満たされた安らぎと穏やかな満足感のある「セロトニン的幸せ」を得られるらしいのだ。

ちなみにセロトニンが不足すると、些細なことが気になってしょうがなくなったり、不安が募ったり、満足感が得られない、人に認められていないというストレスを感じやすくなるという。「えー、そんなことも心の問題じゃなくて、セロトニン不足の問題だったんだー!」と、私にとっては“目からウロコ”の事実である。以前から、セロトニンは睡眠ホルモンであるメラトニンの原料でもあるので、快眠のためにも必須ということは知っていたが、こんなにも人が日常的な幸せを感じるために大切な物質だったとは……!

ポッコリお腹が引き締まってきた!

このように取材で効果を実感して以来、私の朝の習慣にセロトニン活性のための座禅がくわわったのだが、まず朝一番に15分ほど組んで、その後にヨガを15分。最後に瞑想を20分という流れである。不思議なのは座禅をしながら丹田呼吸をするようになってから、ヨガをしているときの呼吸が前よりも深くできるようになったし、まるで瞑想をしているかのような無心の状態でできるようになった。瞑想もそれまでは10分がやっとだったのが、いきなり普通に20分くらいできるようになった。

そして10日ほど前に、この呼吸法とピラティスのときの呼吸が似ていることに気がつき、ピラティスのエクササイズも朝の習慣にくわえることにした。座禅の前に10分ほどするのだが、こうすると丹田呼吸法を合計40分することになる(瞑想は普通の呼吸なので計算には入れない)。先生のお話ではセロトニン活性のための理想は日の出から10時ごろまでに、計40分することらしいから、これでセロトニンはバッチリ!である。

セロトニン活性の座禅の仕方を簡単に説明すると、まず腰を立て背筋を伸ばしながら脚を組んで座り、目はつぶらずに薄目を開けて1メートルぐらい先の一点を見つめる(上写真・雑誌の左ページ上段の写真の感じ)。呼吸の仕方は、丹田(おへその奥)の辺りを背中につけるような感じで細く長く鼻(口からでもOK)から息を吐ききる。吸うのは鼻から自然に入ってくるのに任せるように。大事なのは意識を呼吸に向けて、考えごとをしないこと。最近、この呼吸法のおかげで私のポッコリお腹が引き締まってきたが(!)、これも幸せのひとつ。これに気を良くして、アンチエイジングのためにも幸福感のためにもズーッと「セロトニン生活」をつづけていこうと決意した私である。

10月11日(土)に講演会を開催します!

今年5月に刊行した『大人の女は、こうして輝く』(KKベストセラーズ)をもとに「輝いて生きよう!」と題して、10月11日(土)に講演会をします。輝いているためには“幸福感”を積み重ねることが大事というのが自論なのですが、そのための身体や食、運動、生活習慣(もちろん今回のセロトニンについても)などの具体的な方法や、気持ちの持ち方や考え方などについてレクチャーしたいと思っています。受講していただけるとうれしいです!!

10月11日(土)15:30~17:00 テーマ「輝いて生きよう-大人のキレイはこうしてつくる」藤原美智子

問い合わせ|朝日カルチャーセンター横浜
Tel. 045-453-1122
問い合わせ時間|9:30~19:00(日曜祝日休業)

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