グランツーリスモ6にアストンも参戦|Aston Martin
CAR / NEWS
2014年12月29日

グランツーリスモ6にアストンも参戦|Aston Martin

Aston Martin Design Prototype 100 Vision Gran Turismo racer
アストン マーティン デザイン プロトタイプ 100 ビジョン グランツーリスモ レーサー

グランツーリスモ6にアストンも参戦

ドライビングシミュレーションゲーム「グランツーリスモ6」で現在配信中のバーチャルマシン、「アストン マーティン DP-100 ビジョン グランツーリスモ レーサー」。アストン マーティンのデザインディレクターであるマレック・ライヒマン氏率いるデザインチームとエンジニアリングチームが、この「グランツーリスモ6」のために6ヵ月を費やし共同で開発した夢のマシンの秘密に迫る。

Text by SAKURAI Kenichi

V12ツインターボのミッドシップレーサー

アストン マーティンは6月27日、英国ウエストサセックス州グッドウッドで開催されていた「グッドウッド フェスティバル オブ スピード」において、ドライビングシミュレーションゲーム「グランツーリスモ6」で7月配信予定のバーチャルマシン、「アストン マーティン DP-100 ビジョン グランツーリスモ レーサー」を発表した。

この日初公開されたDP-100は、ご存知のようにソニー・コンピュータエンタテインメントが昨年発売した「PlayStation3」用のゲームソフト、「グランツーリスモ6」とのコラボプロジェクト、「ビジョン グランツーリスモ」に登場するアストン マーティンが開発したスペシャルマシンだ。

誕生15周年となるグランツーリスモ シリーズのために、ゲーム内でドライブ可能なスペシャルマシンを世界のメジャー自動車メーカーが特別にデザインするという夢のプロジェクト「ビジョン グランツーリスモ」は、これまでにメルセデス・ベンツBMWフォルクスワーゲントヨタ、ホンダ、三菱などがマシンを発表し、すでに配信をスタートしている。

アストン マーティンが今回発表したDP-100は、まったくの白紙から開発をスタート。アストン マーティンらしく美しいだけではなく、高度なエンジニアリングも採用されているという。そのひとつが、初となるミッドシップレイアウトの採用である。これまで英国流スポーツカーを体現してきたアストン マーティンは、伝統的にフロントエンジン、リアドライブのパワートレーンにこだわりを持っていたが、DP-100は同社初のミッドシップマシンとして誕生したのである。

Aston Martin Design Prototype 100 Vision Gran Turismo racer
アストン マーティン デザイン プロトタイプ 100 ビジョン グランツーリスモ レーサー

グランツーリスモ6にアストンも参戦 (2)

デザインキューに未来のアストンの可能性

キャビンの後方に縦置きされる注目のエンジンは、V型12気筒のツインターボ。最高出力は800psという設定だ。もちろんこれもアストンマーティン100年の歴史のなかで最高スペックとなる。DP-100はアストン マーティンのほかのプロダクションモデルとおなじ手法で開発され、レンダリング、3Dモデリングの製作はもちろんこと、素材やカラーリングのチョイスも専門の担当者が実車同様におこなっている。

ボディデザインは、空力に配慮した革命的な「アクティブ エアロダイナミクス」を採用した未来的なフォルムを得ているが、ライトブレード型テールライトなどは、現行アストン マーティン各車のデザインを進化させたものとして見ることができる。

こうした特徴的なデザインキューは、昨年登場したコンセプトカー「CC100 スピードスター」同様に、今後のプロダクションモデルにも反映される可能性を持っているため、「この“DP-100 ビジョン グランツーリスモ”のプロジェクトは、未来のアストン マーティンにとって計り知れない重要度を持っています」(マレック・ライヒマン氏)とのこと。

イギリス、ゲイドンのアストンマーティン本社で初めてこのクルマを見た「グランツーリスモ」シリーズプロデューサー山内一典氏は、「デザインの完成度の高さに言葉を失いました。アストン マーティンとしては初めてのミッドシップレイアウトという大胆な提案に、非常に驚きました。そしてアストン マーティンらしく上品であると同時にエモーショナルで、しかも、そのまま市販されてもいいようなクリーンで緻密なディテールをもった、未来のアストンマーティンの姿を見ることができました」とコメントしている。

アストン マーティンは、「DB7」や「DB7 ヴォランテ」で「グランツーリスモ」シリーズのデビューを果たし、いらい、長年「グランツーリスモ」をサポートしてきている。2011年登場した限定モデル、「One-77」も「グランツーリスモ6」でのドライブが可能であり、両者の関係はことのほか深いものがある。

アストン マーティン史上初のミッドシップマシン「DP-100 ビジョン グランツーリスモ レーサー」が、唯一の活躍の場として「グランツーリスモ6」を選んだのも、至極当然といえそうだ。

           
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