新型クアトロポルテ × ふたりの意見(九島辰也 篇)|Maserati

新型クアトロポルテ×ふたりの意見(九島辰也 篇)Maserati

特集|イタリアンラグジュアリースポーツ、マセラティの100年

Maserati Quattroporte S|マセラティ クアトロポルテ S

今年で設立100周年のマセラティ

新型クアトロポルテ × ふたりの意見(九島辰也 篇)

2013年、マセラティのプレミアムスポーツサルーン「クアトロポルテ」は、1963年の初代モデル登場から50年目の節目を迎えた。そして今年、創業者アルフィエーリ・マセラティによって、イタリア・ボローニャに誕生したマセラティは設立100周年を迎える。いつの時代も人々を魅了し続けるマセラティ。小川フミオ氏と九島辰也氏、ふたりのジャーナリストが新型クアトロポルテを試乗し語らい、その本質に迫る。今回は九島辰也氏 篇。
(小川フミオ篇はこちら)

Text by KUSHIMA Tatsuya Photographs by ARAKAWA Masayuki

乗ってからどんどん好きになっていく

今年の「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」はすごかった。ある意味マセラティ一色ともいえなくない。エントリーされたクルマは各年代やジャンルでカテゴライズされるが、マセラティに関しては100周年を讃えるとともに敬意を込めて “マセラティ”なるカテゴリーが設けられた。

そしてそこには、一生に一度お目にかかれるかかかれないシロモノが顔を連ねる。このクラスの賞を受けたV8エンジンを2基搭載する1929年型「V4スポーツ」は滅多に拝めるものではないし、オート&デザイントロフィーを獲得した53年型「A6GCS」もそうだ。ベスト・オブ・ショーに輝いたのは1956年型マセラティ450S。1956~57年にかけてモデナで9台のみ生産された2シーターのレーシングカーである……。

MASERATI V4 SPORT(1929)

MASERATI 450 S(1956)

さてクアトロポルテである。単純に「4つのドア」を意味するイタリア語を用いたこのクルマだが、その歴史は長く、もはや伝統的なモデルといえる。先代は日本でも大ヒットしただけに、諸兄の中にも多くのユーザーがいらっしゃるだろう。ワタシのまわりにもザッと片手ぐらいのクアトロポルテオーナーがいる。

彼らがよく口にするのは、乗ってからどんどん好きになっていくということ。そのスタイリングに惚れて買っても後悔させないクルマだそうだ。実際にガレージに納める人のセリフだけに説得力がある。

撮影で久々にステアリングを握ったのはそこから進化した現行型。先代のテイストを継承しながらも最新の技術にスイッチしている。が、走り出すとすぐにそんなオーナーズボイスが頭に浮かんだ。エンジンをかけゆっくり走り出しひとつ目の角を曲がるときには、マセラティの魅力に惹き付けられている自分がいた。思わずほほが緩む瞬間だ。

2003年にデビューした先代(5代目)クアトロポルテ、そのスポーツ Gt Sバージョン