レーザーライトを搭載する特別なアウディR8|Audi
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2014年12月29日

レーザーライトを搭載する特別なアウディR8|Audi

Audi R8 LMX|アウディ R8 LMX

レーザーライトを搭載した特別なアウディR8

アウディはスポーツモデル「R8」に、ことしのル・マン24時間耐久レースで勝利に貢献した最新テクノロジーのひとつ、レーザーライトを搭載した特別な「R8 LMX」を台数限定で発売する。

Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)

そのライト技術の有用性をル・マン優勝で証明

ことし、ル・マン24時間耐久レースを、1-2フィニッシュで制したアウディ。その戦闘マシン「R18 e-tron クワトロ」で初めて投入された最新ライトテクノロジーを搭載する、アウディの誇るスポーツモデル「R8」の特別仕様車がドイツで発売される。

発表された特別限定車アウディ「R8 LMX」は、5.2リッターV10エンジンを搭載し、最高出力419kW(570ps)、最大トルク540Nmを発揮。7段Sトロニックをくみあわせ、0-100km/h加速は、現行の「R8 5.2FSIクワトロ」を0.2秒上まわる、3.4秒を誇る。最高速度は320km/hだ。

エクステリアには専用色のアラ ブルー クリスタル エフェクトをまとい、フロントリップスポイラーをはじめ、フロントバンパーのフリック(カナード)、エンジンカバー、ラーカバー、またサイドブレードと呼ばれるCピラー部のパネルのほか、リアウィング、ディフューザーにはマット仕上げのCFRPがあしらわれる。また、後輪へ確実にダウンフォースを発生させるため、固定式のリアウィングが採用された。

大きなパワーを受け止めるタイヤは、フロント235/35R19、リア305/30R19というサイズを採用。専用デザインの19インチ ホイールの内側に覗くのは、カーボン セラミック ブレーキディスクと赤いブレーキキャリパーだ。

インテリアも、ブラックを基調としてボディカラーとおなじブルーのアクセントがあしらわれ、ナッパレザーのシートステッチや、バケットのシェルに採用されている。

こうした動力性能や内外装のスポーティな演出も特別だが、R8 LMXの最大のポイントは、R18 e-tronで初採用され、その勝利にも貢献した「レーザーライトテクノロジー」だ。

このライトのハイビームは、直径わずか300マイクロメートル(0.3mm)の高出力レーザーダイオード4個を光源としたもので、LEDライトのおよそ2倍の範囲を照らし出すことができる。ダイオードから出る波長450nmの青白い光は、コンバーターにより、もっとも視認性の高いといわれる色温度5,500ケルビンに変換され、周囲を照らし出し、夜間の視認性を向上させ安全性を高めるという。

そして時速60km以上のときに作動するレーザースポットは、高速走行時の視界を拡げるとともに、フロントに搭載されたカメラ等のセンサーにより対向車や前走車などを避けるよう自動的に調整される機能も採用されている。

R8 LMXはわずか99台が生産され、ドイツでは夏からデリバリーを開始。価格は210万ユーロ(およそ2,900万円)だ。

           
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