アルファ4C、日本上陸|Alfa Romeo
CAR / NEWS
2015年1月5日

アルファ4C、日本上陸|Alfa Romeo

Alfa Romeo 4C|アルファ ロメオ 4C

ミューズが降臨

アルファロメオ 4C、日本上陸

アルファ ロメオのミッドシップカー「4C」がいよいよ日本にも上陸、7月1日(火)より販売を開始する。最高出力177kW(240ps)を誇る1.75リッター直4ターボエンジンを、カーボンモノコックタブの車体中央に搭載した「4C」は、783万円からという価格設定をおこなった、より現実的な2シーターライトウェイトスポーツカーでもある。名車「ティーポ33ストラダーレ」へのオマージュとして生まれたという期待のニューモデルが、日本の道を走り始める日はちかい。

Text by SAKURAI KenichiEvent Photographs by HORIGUCHI Yoshihiro

21世紀に蘇った「ティーポ33ストラダーレ」

2013年3月のジュネーブモーターショーワールドプレミアを果たした、アルファ ロメオ「4C」が待望の日本上陸を果たした。販売は、全国のアルファ ロメオ正規ディーラーネットワークにおいて、2014年7月1日(火)から開始する。

日本導入の発表会で最初に登壇した、フィアット クライスラー ジャパンの代表取締役社長兼CEO ポンタス ヘグストロム氏は、「アルファ ロメオをはじめ、フィアットやアバルト、そしてジープやクライスラーを擁するフィアット クライスラー ジャパンのセールスは、2009年から昨年までを比較すると98パーセント アップとなり、いま最も勢いのある輸入車メーカー」と自社の業績を紹介。さらに、「フィアット、ジープ、アバルトが成長率で上位3ブランドを占める。今年は5ブランドの合計販売台数が2万台を突破することが目標」と、2014年のビジョンを展開した。

つづけて登壇したフィアット クライスラー グループのアルファ ロメオ エクステリアチーフデザイナーのアレッサンドロ・マッコリーニ氏は「“4C”をデザインする際に、最も影響を受けたのは、1966年のプロトタイプ、“アルファ ロメオ スカラベオ”。

しかしその一方で、1967年にわずか18台が販売されたミッドシップマシン「ティーポ33ストラダーレ」へのオマージュとして、21世紀に復活したミッドシップモデルでもある。長い歴史と伝統を重んじながら、2007年に発売された“8C コンペティツィオーネ”にも共通するデザインテイストで構成されたアピアランスは、すぐに誰もが迷うことなく“アルファ ロメオ”だと思わせるスポーティで特徴あるもの」と4Cのデザインを紹介した。

筋肉質のアスリートをイメージさせるボディは、全長3,990mm×全幅1,870mm×全高1,188mmというサイズ。ホイールベースは2,380mmで、コンパクトではあるものの、圧倒的な存在感を放っていた。リアフェンダー手前には、ミッドシップカーの証ともいえるエアインテークを左右に備え、そこから盛り上がるリアフェンダーの造形も「4C」を語る上ではずせないディティールであろう。

インテリアは、中央部がドライバーの方向を向くいかにもスポーツカーらしい造形を採用。メーターは液晶ディスプレイ上に4タイプの表示が可能になっている。デュアルクラッチトランスミッションだけを搭載するため、はじめからシフトノブに該当するパーツは存在せず、センターコンソール上には、DNAシステムセレクターとTCTトランスミッションセレクターだけ配置するのみだ。

シートはショルダー部分のサポートが特徴的なバケットタイプを採用。ブラックファブリックを基本に、レッドステッチ付きのブラックレザー、レッドレザー、そしてレッドステッチ付きのブラックレザーとアルカンターラのコンビネーションシートを用意する。

Alfa Romeo 4C|アルファ ロメオ 4C

ミューズが降臨

アルファ4C、日本上陸 (2)

パワーウェイトレシオを向上させるために施された、徹底した軽量化

デザインの紹介に続き、メカニズムの紹介はアルファ ロメオチーフエンジニア、ドメニコ・バニャスコ氏がマイクを握った。

車両の中核をなすボディシェルは、カーボン製のモノコックタブ。アルファ ロメオではこれを“カーボンファイバーパッセンジャーセル”と呼んでいる。これ自体の重量はわずか65kg。前後のアルミ製フレームや、リアのバルクヘッドやルーフを支えるフレームもアルミ製、ボディ外板は、従来の鋼板に比較して約20パーセントの軽量化が実現されているというSMC (シート モールディング コンパウンド)を使用。徹底した軽量化対策を施している。

サスペンションは、フロントにダブルウイッシュボーン式、リアにストラット式を採用。タイヤはフロントが205/45R17、リアが235/40R18をベースに、最大フロント205/40R18、リア235/35R18にまで拡大可能だ。ホイールは、フロント17/リア18インチの10本スポークデザインのアロイホイールのほか、オプションでフロント18/リア19インチの5ホールでガンメタリック仕上げとなるいわゆるアルファ ロメオのダイヤルホイールと呼ばれるデザインをラインナップした。

エンジンはジュリエッタにも採用されている、アルミブロック製の総排気量1,750ccの直列4気筒直噴ターボ。最高出力177kW (240ps)/6,000rpm、最大トルク350Nm(35.7kgm)/2,100-4,000rpmのパフォーマンスで、0-100km/hには4.5秒で達する。ニュルブルクリンクの北コースでは、8分04秒という記録もマークするほどの実力である。

ギアボックスには、6段の“アルファ TCT”デュアルクラッチ トランスミッションを採用。マニュアルギアボックスは設定がない。ほかのアルファ ロメオと同様にDNAセレクターを装備していが、プログラムは「4C」専用となっている。

スポーツ走行用の「D=ダイナミック」、市街地走行用の「N=ナチュラル」、滑りやすい路面用の「A=オールウェザー」の3つの走行モードにくわえ、最強のパフォーマンスモード「R=レース」を備える。

Alfa Romeo 4C|アルファ ロメオ 4C

ミューズが降臨

アルファ4C、日本上陸 (3)

ミューズ、長澤まさみさんも登場

こうしたパフォーマンスを支えるのが、高度にチューニングされたブレーキングシステムである。ブレンボ製となるフロントに305×28mm、リアに292×22mm径のドリルドディスクローターを採用し、100km/hから完全停止までの距離は、わずかに35mにとどまる。キャリパーは3色の中から選択可能になっており、ボディカラーとのコーディネートも楽しめる。ちなみに前後重量配分は、フロント40パーセント、リア60パーセントと発表されている。

ちなみに日本に導入される「4C」のボディカラーは、ホワイト、アルファ レッド、ブラックのソリッドカラーが標準で、バサルト グレーと呼ばれるメタリック、マドレベルラ ホワイト、そしてコンペティオーネ レッドの3層塗装のメタリックをオプション設定した全6色。これにレッド仕上げのほか、オプションでブラック仕上げ、イエロー仕上げのブレーキキャリパーを組み合わせることができる。

車両紹介の最後には、アルファ ロメオのイメージキャラクター「ミューズ」として、女優の長澤まさみさんがステージに登場するというサプライズもあった。長澤さんは真っ赤な「4C」とのコントラストも鮮やかな純白のワンピースに身を包み、その名のとおり、女神が降臨したかのようにステージがさらに華やいだ。

長澤さんは、今後アルファ ロメオのプロモーション活動を展開。そのキャッチフレーズは「一秒で、ときめく。I WANT ALFA ROMEO」だ。「歴史ある、素晴らしいアルファ ロメオのミューズをさせて頂き、とてもうれしく思っています。私自身も、クルマでいろんなところに出かけたりするのが好きなんです。(皆さんが)自分が楽しくなる、キラキラと輝いていられるクルマを見つけたとき、それがアルファロメオであってほしいと思っています。これから(アルファロメオの)素晴らしさや魅力を、皆さんに伝えられるよう頑張ります」と長澤さんは抱負を語った。

ミッドシップレイアウトやカーボン製のモノコックタブなど、これまで2,000万円級のスーパーカーにしか採用されていなかったメカニズムを持ちながら、783万円というプライスタグを付けた、手に届くミッドシップカー「アルファ ロメオ 4C」。発売開始時にはカーボン製のインテリアや、専用フロントバンパー、カーボン製ヘッドライトカバー、カーボン製ドアミラー、Hi-Fiサウンドシステムなど、数々の特別装備を施したローンチエディションも、891万円でリリースされる。

また、「4C」と同時に、リニューアルされた「ジュリエッタ」のラインナップと、4月1日以降に設定された「ミト」の新価格も合わせて紹介された。フロントグリルのデザイン変更や、インパネまわりを中心にブラッシュアップされた「ジュリエッタ スプリント(311万400円)」と「ジュリエッタ スポルティーバ(352万800円)は、6月7日(土)からアルファ ロメオ正規ディーラーネットワークで販売を開始する。

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Alfa Romeo 4C|アルファ ロメオ 4C
ボディサイズ|全長 3,990 × 全幅 1,870 × 全高 1,185 mm
ホイールベース|2,380 mm
重量|1,100 kg
エンジン|1,742cc 直列4気筒 直噴DOHC ターボ
最高出力| 177 kW(240 ps)/ 6,000 rpm
最大トルク|350Nm/ 2,100-4,000 rpm
トランスミッション|6段オートマチック(6段アルファTCT)
駆動方式|MR
サスペンション 前|ダブルウィッシュボーン(スタビライザー付き)
サスペンション 後|マクファーソンストラット(スタビライザー付き)
タイヤ 前/後|205/45R17 / 235/40R18
ブレーキ 前|ベンチレーテッドディスク
ブレーキ 後|ベンチレーテッドディスク
最高速度|258 km/h
0-100km/h加速|4.5 秒
100-0km/h減速|36 m
燃費(JC08モード)|12.1 km/ℓ
CO2排出量|157 g/km
燃料タンク容量|40 ℓ
トランク容量|110 リットル
価格|783万円(4C) 891万円(4C ローンチエディション)

Alfa Contact
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