新生ポルシェ 911 タルガを試乗する|Porsche

新生ポルシェ 911 タルガを試乗する|Porsche

特集|ポルシェ、再入門

Porsche 911 Targa|ポルシェ 911 タルガ

デザインからポルシェを語るときのアイコン

新生911タルガを試乗する

ポルシェ「911」のなかで、もっとも優雅で贅沢なモデル。それが「タルガ」だ。2011年に現行のタイプ991のカレラが登場して以来、満を持してのデビューとなった最新モデルは、ルーフの開閉システムを一新。見た目の印象も大きく変えてきた。アドリア海に面したイタリア南部の街を舞台に、九島辰也氏がオープンエアモータリングを楽しむ。

Text by KUSHIMA Tatsuya

日本人にはピッタリな乗り物

ポルシェ好き、いやいやクルマ好きならご存知だろうが、ポルシェ「911」には「タルガ」というモデルがある。クーペ然としたオープンモデルだが、カブリオレともまたひと味ちがった存在だ。

そもそもは60年代のアメリカ市場向けにつくられた。背景には当時コンバーチブルの横転事故で死傷者が多発したことがある。屋根を切っただけでは乗員を保護することはできないからだ。そこで考えられたのがセンターピラーを残すタルガトップ方式。これだとピラーがロールバーの役目を果たし、乗員を保護してくれる。

ポルシェはそのプロトタイプを1965年のフランクフルトモーターショーで発表し、67年には製品化している。911誕生から間もない話である。もちろん、カブリオレが生まれるずっと前。70年代は911シリーズの約40パーセントを占めるメインストリームの一角を担う存在だった。

そんなタルガを数年前まで個人的に所有していた。空冷最後の993型である。ご承知のように、そこから997型までタルガトップはパノラミックガラスルーフを意味していた。ルーフ面いっぱいのガラスがスライドしてオープンエアを司るのがそれだ。

Porsche 911S Targa(Type 901)

この方式はじつに都合のいいものだった。なぜなら横から見ても屋根が開いていることがわからない。つまり、カブリオレのように目立たずしてオープンエアモータリングを楽しめるのだ。

まさにアンダーステイトメントな日本人にはピッタリな乗り物と言えよう。結果、我が愛車遍歴のなかでも最長の7年間ガレージにおさまっていた。