フォード フォーカス・スポーツ 長期レポート 最終回|Ford

フォード フォーカス・スポーツ 長期レポート 最終回|Ford

暮らしのなかでこそわかるクルマの魅力

Ford Focus Sport|フォード フォーカス・スポーツ

最終回 フォーカスのあるカーライフ

OPENERS編集部の長期レポート第5号車として導入された「フォード フォーカス」。近場の取材から、金沢へのロングドライブまで、これまで13,678kmを走り、いよいよ今回が最後のレポートとなった。フォーカスのシリーズ3代目で、単一車名販売記録No.1のベストセラーモデルの魅力を総括したいとおもう。

Text by SAKURAI KenichiPhotographs by MOCHIZUKI Hirohiko / TSUKAHARA Takaaki

号車
Ford Focus Sport
フォード・フォーカス・スポーツ

導入時期 2013年8月
購入価格 293万円
総走行距離 13,678 km
今回の燃費 12.6 km/ℓ
総平均燃費  12.7 km/ℓ

フォーカスのイメージをバージョンアップ

新世代のキネティックデザイン纏い、第3世代モデルとして登場した現行「フォーカス」が日本で発売されたのは、2013年の4月のことだった。それから約1年、街中でもチラホラその姿を見かけることが多くなってきた。編集部が長期テスト車両として選んだのは、キャンディレッドのボディカラーが鮮やかな個体。日本導入モデルは、125kW(170ps)を発揮する2リッター直列4気筒エンジンに6段DCTを組み合わせた「フォーカス スポーツ」のみなので、グレードで迷う心配はなかった。

フォーカスといえば、まずは欧州で人気のラリー、WRCでの勇姿が忘れられない。1999年からWRCに参戦し、かのコリン・マクレーのドライブで参戦初年度から優勝をものにしたその活躍は、いまも記憶に残っている。フォーカスと聞いて真っ先にWRCを連想するクルマ好きは、いまも少なくないはずだ。

そんなラリーマシンのベースになった1998年に登場した初代フォーカスのシャープなフォルムは、自動車史に残る秀逸なものだった。テールライトをハッチゲート上の左右に備え、タイヤを強調するフェンダーを採用した斬新なデザインはもちろんのこと、WRC仕込みの走りは、日本でも大いに人気を呼んだ。個人的には、いまなお初代フォーカスを愛用する知人もいて、馴染み深いモデルだった。

2005年に2代目にバトンタッチしたフォーカスでは、高性能バージョンの「フォーカス ST」が語りぐさとなった。最高出力165kW(225ps)を発生する直列5気筒の2.5リッターターボエンジンを搭載したSTは、Cセグメントのベストハンドリングホットハッチとして、欧州で絶大な人気を呼んだモデルである。

Cセグメントのハッチバックといえば、フォルクスワーゲン「ゴルフ」がメートル原器といわれるほどメジャーな存在だが、ことスポーティなホットハッチとなれば、それはフォーカスの方が役者は一枚上手だった。日本にも導入されたオレンジ色のボディカラーのSTは、いまでも憧れの存在として、自分自身の欲しいクルマリストの上位に位置している。

そして、満を持して日本に登場したその3代目となる現行モデルは、より洗練されたデザインと、妥協なく鍛え上げられた走りを披露。これまで誰もが持っていたフォーカスのイメージを、もれなくバージョンアップするに相応しい存在となった。