V8ターボを搭載し、フェラーリ「カリフォルニア T」デビュー|Ferrari
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2015年8月24日

V8ターボを搭載し、フェラーリ「カリフォルニア T」デビュー|Ferrari

Ferrari California T|フェラーリ カリフォルニア T

V8ターボを搭載し、フェラーリ「カリフォルニア T」デビュー

2008年のデビューから5年半。ついに「カリフォルニア」の後継モデルが発表された。その名はフェラーリ「カリフォルニアT」。最大の変更点はその車名からも分かるとおり、ターボエンジンの搭載だ。

Text by AKIZUKI Shinichiro(OPENERS)

250 TRからのインスピレーション

「149M プロジェクト」として予告されたフェラーリの新型モデルは、スケジュールを遅らせることなく、2月12日にその姿を現した。それが「フェラーリ・カリフォルニアT」だ。1950年代に生産された「250GT カリフォルニア・スパイダー」の名を引き継ぎ、現代的でまったくあたらしいフェラーリのオープンモデルとして2008年にデビューした「カリフォルニア」は、5年半を経てついにビッグマイナーチェンジの時を迎えた。

全体的なシルエットは従来モデルを引き継ぐが、その見た目のインパクトは、フルモデルチェンジといえるほど大胆。カリフォルニア Tのデザインをおこなったのは、フェラーリ・スタイリング・センターとピニンファリーナの共同による業。ヘッドライトは「F12」や「FF」に近いデザインにしたことで、よりスポーティーで精悍な顔付きへと変身した。

力強く張り出したボディ側面のシェイプは、1950~60年代に活躍したフェラーリのレース車両「250 TR(テスタロッサ)」の有名なポンツーンフェンダースタイルからインスパイアされたもので、エクステリアデザインのハイライト。ヒップラインもより低く抑えたことで、いっそうグラマラスでエレガンスなボディラインを獲得した。またリアにはあらたにトリプルフェンスディフューザーが装備され、エアロダイナミクスの改善も徹底しておこなわれた。

ボディサイズは、全長4,570mm(プラス8mm)×全幅1,910mm(プラス1mm)×全高1,322mmと先代カリフォルニアとほぼおなじ。重量配分も前後比47:53と変わらないが、車両重量(乾燥)は5kg軽い1,625kgだ。

最大の変更点は、その車名からも分かるとおり、あらたに与えられた“T”。つまり、ターボエンジンの搭載だ。ツインスクロールタービンの採用によりターボラグを事実上ゼロに抑えたという新開発の直噴V型8気筒ターボエンジンは、総排気量を従来の4,297ccから約440ccのダウンサイジングとなる3,855ccとしながらも、最高出力は従来比70psアップの560ps(412kW)/7,500rpm、最大トルクも49パーセントアップの77kgm(755Nm)/4,750rpmと、そのパフォーマンスを大幅に向上。

パワーウェイトレシオは、このカテゴリーの車輌で最高値となる145ps/リットルを誇り、0-100km/加速は0.2秒マイナスの3.6秒、最高速度は312km/hから316km/hへと引き上げた。組み合わされるトランスミッションは、これまで通り7段デュアルクラッチ式を採用する。

いっぽうターボ化に伴い、CO2の排出量は複合サイクルで250g/kmと従来比で20パーセントのマイナス、燃料消費量も約15パーセントの低減に成功している。これら最新テクノロジーの多くは、フェラーリが2014年シーズンにあらたに投入する「F14 T」で培われた技術からのフィードバックによるもの。車輌の生産における一部、特に鋳造工程においては、スクーデリア・フェラーリの手法を採用し、実際に同設備で作業がおこなわれるという。

Ferrari California T|フェラーリ カリフォルニア T

V8ターボを搭載し、フェラーリ「カリフォルニア T」デビュー(2)

ターボ搭載車でもっとも美しいエンジンサウンド

「カリフォルニア Tの設計における最大の課題は、力強く、胸のすくような典型的なフェラーリエンジンサウンドを実現することだった」とフェラーリ。その課題を克服するため、マラネロのスタッフたちは、フラットプレーンクランクシャフト、3ピース鋳造エグゾーストマニホールド、そしてターボハウジングといった重要なコンポーネントに特殊な製造技術を採用。結果、これまでのターボ搭載車でもっとも美しいパワフルで魅力的なサウンドを手に入れたと謳う。

パワーの増大にあわせて足回りも強化。新開発のステアリングギアボックスがステアリングの操舵角を最小限にとどめ、また反応速度を50パーセント向上させたという最新のマグネティックライド(磁性流体制御ダンパー)と、ボディモーション加速度計をくわえることでロールとピッチ双方を抑制。さらに最新進化版のトラクションコントロールシステム「F1-Trac」もクルマの挙動と連動し、正確なハンドリングと優れた快適性を両立させた。

ブレーキシステムは、カーボンセラミック製のディスクとパッドを装備したCCM3をそなえ、これにハイパフォーマンスABSをコントロールするESP8.0プレミアムと統合制御することで、100km/hから停止までの制動距離はわずか34mとした。

人間工学を最優先してデザインされたカリフォルニアTのインテリアは、昨今のフェラーリの文法を引き継ぐデザイン。フラウ製のレザーをふんだんに使った室内はスポーティーでありがならラグジュアリー。カスタマーの要望によって、多彩なカラーアレンジが可能なのは他モデル同様だ。

またダッシュボード中央には、「ターボ・パフォーマンス・エンジニア(TPE)」と呼ばれるタッチパネル式のディスプレイをあらたに設置。ターボエンジンのさまざまな情報を表示されるという。またインフォテインメントシステムも刷新され、こちらもタッチで操作が可能な高解像度6.5インチモニターが備えられた。

エクステリア、インテリア、そしてエンジン、シャシーと全体にわたり大幅な改良がくわえられたカリフォルニア T。ワールドデビューは来る3月、ジュネーブ国際モーターショーでお披露目される予定だ。

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Ferrari California T|フェラーリ カリフォルニア T
ボディサイズ|全長 4,570 × 全幅 1,910 × 全高 1,322 mm
重量|1,625 kg
エンジン|3,855 cc 90度V型8気筒 直噴ターボ
最高出力| 412 kW(560 ps)/ 7,500 rpm
最大トルク|755 Nm(77.0 kgm)/ 4,750 rpm
駆動方式|FR
最高速度|316 km/h
0-100km/h加速|3.6 秒
燃費(NEDC値)|10.5 ℓ/100km(9.5 km/ℓ)
CO2排出量|250 g/km

           
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