Peugeot|プジョー 新型508 発表
CAR / NEWS
2015年3月31日

Peugeot|プジョー 新型508 発表

Peugeot|プジョー 508

より上質な仕上がりとなった508

プジョーは、2010年9月に開催されたパリモーターショーにおいて、新型の「508」と「508SW」を発表した。

文=ジラフ

高効率、ハイトルクな「2.2HDi」エンジンを新採用

今回発表された508シリーズは、新世代のプジョーのアイデンティティともいえるシャープなスタイリングと、ラグジュアリーで上質感溢れるインテリアが特徴。ボディサイズも全長約4.8mと、ワンランク上の車格をもつモデルに仕上がっている。

搭載されるエンジンは、1.6リッターNA(最高出力120ps)、1.6リッターターボ(最高出力156ps)の2種のガソリンエンジン、1.6、2.0、2.2リッターディーゼルを3種、さらにディーゼルハイブリッドシステム「Hybrid4」が設定され、シトロエンDSシリーズのように豊富なバリエーションを見せている。

Peugeot|プジョー 508 Photo02

Peugeot|プジョー 508 Photo03

なかでも注目されるのは、新開発の2.2リッターディーゼルエンジン「2.2HDi」で、最高出力は204psを発揮、そして45.9kgmの最大トルクをわずか2000rpmで生み出す高効率で力強い走りを実現したという。

標準モデルにはフロントがストラット、リアはマルチリンクのサスペンションを採用。
一方でフロントに「ドロップリンク デュアルウィッシュボーン」と名づけられた特別なサスペンションを装備した最上級モデル「508GT」も用意され、しなやかな乗り味とスポーティなハンドリングを体感できる。

現段階で、508シリーズは日本での発売は見込まれていない。しかしぜひとも導入をしてもらいたいモデルであることはいうまでもないだろう。

BRAND HISTORY
フランスを代表するブランドのひとつで、シトロエンも傘下に収めるプジョー。大衆車から大統領専用車まで手がけるフルラインメーカーで、それにくわえルマン24時間レースや世界ラリー選手権に積極的にかかわっている。

プジョーが自動車製造をスタートしたのは1890年。ゴットリープ・ダイムラーが世界最初の内燃機つき自動車(のちのメルセデスベンツ)を開発した10年後に、エンジン供給を受けるなど、早くから自動車製造に積極的だった。

製品づくりは堅実で、奇をてらうことなく、オーソドクスなモデル開発をつづけてきたのもプジョーの特徴。イタリアのカロッツェリア、ピニンファリーナとの関係が深く、エレガントなデザインもプジョー車の魅力にあげられる。

日本ではディーラー網が小さかったり、オーソドックスなつくりで比較的地味だったりしたため、知るひとぞ知るブランドだったが、1986年導入のスポーティなハッチバック205GTIでプジョー人気に火がついた。その後、VWゴルフをターゲットにすえた306、307で大きく市場を拡大した。とりわけ女性に人気が高い都市型商品として注目された。

商品企画力もプジョーの特徴で、現在多くなったCC(クーペ・カブリオレ)というメタルトップを使ったオープンモデルの導入も積極的だった。

プジョー車が市場で販売を伸ばしてきた背景には、もうひとつ、モータースポーツへの積極的なかかわりと、そして実際に好成績を記録してきたことがある。世界ラリー選手権では、1985年と86年、そして2000年、01年、02年とタイトルを獲得。ルマン24時間レースでは90年代に2回、そして2009年に総合優勝を果たしている。ちなみに2009年はディーゼルエンジン搭載のマシンだった。

2010年6月時点での日本におけるラインナップは、207(ハッチバック、ステーションワゴン、クーペカブリオレ)、308(ハッチバック、ステーションワゴン、クーペカブリオレ)、407(セダン、ステーションワゴン、クーペ)。6月にはあらたにクロスオーバーコンセプトの3008が、秋にはスポーティなコンパクトクーペRCZがラインナップにくわわる。

           
Photo Gallery