プジョー3008に「ハイブリッド4」を設定
CAR / NEWS
2015年2月24日

プジョー3008に「ハイブリッド4」を設定

Peugeot hybrid4|プジョー ハイブリッド4

2011年、市場参入のハイブリッド4の詳細を公開

SUVとしての快適性やMPVの実用性も兼ね備えた「3008」のハイブリッド4WD仕様車が2011年、市場参入予定。

文=ジラフ

最高出力163psを誇るターボディーゼル+最高出力37psのモーター

プジョーによれば今回の「ハイブリッド4」の発表が市販量産車としては世界初のディーゼルハイブリッド車といわれている。同車のシステムは、最高出力163psを発生する2.0リッター直列4気筒ターボディーゼル「HDi FAP」エンジンをフロントに、リアには定格出力27ps、最高出力37psのモーターを搭載するフル・ハイブリッドシステムで、駆動方法は4WDを採用している。

エンジンとモーターを組み合わせた場合の最大トルクは、51kgm。この強力なパワーユニットを電子制御式の2ペダル6速シーケンシャルトランスミッションと組み合わせることで、0-100km/h加速8.8秒、最高速は209km/hを記録している。

一方の環境性能にかんしては、欧州複合モード燃費で26.34km/ℓ、CO2排出量は99g/kmという数値はさすがハイブリッドならではの数値を実現している。
それにくわえ、スタート&ストップシステムも採用。低速域などではエンジンを停止し、モーター走行に切り替えることにより、燃費の向上が図られるという。

また、センターコンソールにあるセレクターによって、「オート」「ゼロエミッション」「4WD」「スポーツ」の4つの走行モードを選択することができるため、ドライバー個人の走行状況にマッチさせることができる。それによる快適性にも期待がもてそうだ。

この3008ハイブリッド4は2011年春にヨーロッパ市場へ参入する予定。根強い人気をもつディーゼルにモーターを組み合わせたハイブリッドは、ヨーロッパで受け入れられるのか注目したい。

BRAND HISTORY
フランスを代表するブランドのひとつで、シトロエンも傘下に収めるプジョー。大衆車から大統領専用車まで手がけるフルラインメーカーで、かつルマン24時間レースや世界ラリー選手権に積極的にかかわっている。

プジョーが自動車製造をスタートしたのは1890年。ゴットリープ・ダイムラー世界最初の内燃機付き自動車(のちのメルセデスベンツ)を開発した10年後に、エンジン供給を受けるなど、早くから自動車製造に積極的だった。

製品づくりは堅実で、奇をてらうことなく、オーソドクスなモデル開発を続けてきたのもプジョーの特徴。イタリアのカロッツェリア、ピニンファリーナとの関係が深く、エレガントなデザインもプジョー車の魅力にあげられる。

日本ではディーラー網が小さかったり、オーソドックスな作りで比較的地味だったりしたため、知るひとぞ知るブランドだったが、1986年導入のスポーティなハッチバック205GTIでプジョー人気に火がついた。その後、VWゴルフをターゲットにすえた306、307で大きく市場を拡大した。とりわけ女性に人気が高い都市型商品として注目された。

商品企画力もプジョーの特徴で、現在多くなったCC(クーペ・カブリオレ)というメタルトップを使ったオープンモデルの導入も積極的だった。

プジョー車が市場で販売を伸ばしてきた背景には、もうひとつ、モータースポーツへの積極的なかかわりと、そして実際に好成績を記録してきたことがある。世界ラリー選手権では、1985年と86年、そして2000年、01年、02年とタイトルを獲得。ルマン24時間レースでは90年代に2回、そして2009年に総合優勝を果たしている。2009年はディーゼルエンジン搭載のマシンだった。

2010年6月時点での日本におけるラインナップは、207(ハッチバック、ステーションワゴン、クーペカブリオレ)、308(ハッチバック、ステーションワゴン、クーペカブリオレ)、407(セダン、ステーションワゴン、クーペ)。6月にはあらたにクロスオーバーコンセプトの3008が、秋にはスポーティなコンパクトクーペRCZがラインナップにくわわる。

           
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