新型アウディ A8発表|Audi
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2014年12月25日

新型アウディ A8発表|Audi

Audi A8|アウディ A8
Audi S8|アウディ S8

新型 アウディ A8 発表

かねてより事前情報が公開されていた、アウディのフラッグシップモデル「A8」と「S8」の新型が発表された。

Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)

ハイテクヘッドライト

アウディ「A8」は、メルセデス・ベンツ「Sクラス」やBMW「7シリーズ」、ジャガー「XJ」などをライバルとする、全長5メートルを超えるラージセダン。シャシーにアルミ製のアウディ スペースフレーム 構造(ASF)をもちいることで軽量化を果たしている点は新型にも引き継がれており、V6エンジンを搭載する「A8 3.0TFSI」では、車輛重量は1,830kg。このうちボディだけでは、わずかに231kgだという。

新型のボディサイズは、全長5.14×全幅1.95×全高1.46 メートル、ホイールベースは2.99メートルと、先代モデルから変わりはない。モデル名に「L」が付く、ロングホイールベース版が13cm長くなるのもまったくおなじだ。

外観上は、下端が波型から直線へとなった、ヘッドライトに大きな変化が見られる。このヘッドライト、ドイツ本国においては、V8エンジン搭載車にLEDが標準装備となり、オプションで、「マトリックス LED テクノロジー」が設定される。

このマトリックスLEDテクノロジーは、1ユニットあたり25個のダイオードの集合体となっており、前方を監視するカメラをもちいて、ハイビームにした際に、対向車に照射してしまう部分だけを消灯するという技術だ。これにより、夜間は常にハイビームで視界を確保しつつも他車への眩惑を発生させず、安全性に寄与するという。また、ナビゲーションと連動してカーブの先を照らし出す、コーナリングライトの機能もそなわる。

そのほか外観では、S8をのぞいて従来の丸型から扁平となった2本出しエグゾーストパイプや、クロームのとハイグロスブラックのウィンドウフレームなどが変更となっている。ボディカラーには、あらたに設定された5色をふくむ、21色を用意。ホイールは21インチまで対応可能とされる。

Audi A8 L W12 quattro|アウディ A8 L W12 クワトロ

Audi A8 TDI quattro|アウディ A8 TDI クワトロ

ドイツ本国におけるA8のパワートレインは、2つのガソリンエンジンと2つのディーゼルエンジンの合計4種類。ガソリンには、最高出力228kw(310ps)を発揮するV6ターボ「3.0 TFSI」と、「4.0 TFSI」に採用される最高出力320kW(435ps)のV8エンジン。ディーゼルでは、それぞれ最高出力190kW(258ps)と283kW(385ps)を発生する、「3.0 TDI」と「4.2 TDI」が用意される。

ディーゼルエンジンをふくめ、すべてのエンジンはユーロ6対応の環境性能を有しており、もっとも燃費のよい3.0 TDIのCO2排出量は155g/km。さらに、8気筒モデルには気筒休止技術も搭載しており、負荷の低い走行時には、半分の4気筒を休止し燃費を向上させる。

すべてのA8、S8のトランスミッションには、8段ティプトロニックが組みあわされる。

3つの派生モデル

そのほか、A8のラインナップには、さらに3つの派生モデルが設定されている。

もっとも上位に位置するのが「A8 L W12 クワトロ」だ。6.3リッターW型12気筒から最高出力368kW(500ps)を発揮。気筒休止機能も搭載しており、燃費は11.7ℓ/100km、CO2排出量が270g/km。ボディは名前のとおり、ロングホイールベースとなり、内装や装備ももっともラグジュアリーなものとされる。

スポーティな「S8」は、最高出力380kW(520ps)を発揮する4.0 TFSIエンジンにクワトロを組みあわせ、0-100km/h加速を4.2秒でこなす。燃費は10.1ℓ/100km、CO2排出量は235g/km。

Audi S8|アウディ S8

Audi S8|アウディ S8

そして、その名のとおり電気モーターを組みあわせたのが「A8 ハイブリッド」。2.0 TFSIエンジンに最高出力180kW(245ps)を発生するエレクトリックモーターを組みあわせ、システム総合で最大で480Nmものトルクを発揮する。後部にリチウムイオンバッテリーを搭載しており、モーターのみでも時速100km/hまで出すことができ、航続可能距離はおよそ3km。その燃費は6.3ℓ/100km、CO2排出量は147g/kmと、A8のラインナップ中もっとも低く抑えられる。

この3モデルには、気筒休止時に発生するノイズが室内に侵入しないよう、逆位相のノイズを発生して打ち消す、アクティブ ノイズ キャンセラーを採用しており、静穏性にすぐれているという。

ドイツでのデリバリーは11月から

フラッグシップモデルなだけに、安全装備にも最新のものが採用されている。ストップ&ゴー付のアダプティブ クルーズコントロール、車線変更時に斜め後方の他車両接近を警告するサイドアシストをはじめ、車線をはみ出しそうになると自動的に修正舵をおこなうアウディ アクティブ レーンアシストや、360度ディスプレイによるパークアシスト、情報を視線移動なしにドライバーに伝えるためにフロントウィンドウに映し出すヘッドアップディスプレイなどが用意される。

ドイツでは11月にデリバリー開始。価格は現行とあまり変わらず、74,500ユーロからとされる。

           
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