松浦俊夫｜UKから届いた美しきダンス・ミュージック

松浦俊夫｜from TOKYO MOON 6月9日オンエア

UKから届いた美しきダンス・ミュージック

DJ松浦俊夫による、大人のための音楽番組『TOKYO MOON』。日曜の夜23:30から、InterFM 76.1MHzにてオンエア中です。世界中から選りすぐった“フレッシュ”な音楽や、大人の知的好奇心を刺激するトピックスをご紹介。ここではオンエアされたばかりの内容を振り返ります。アーティストについて深く掘り下げたり、関連した楽曲を紹介したり、さらにはその曲が購入できたりと、『TOKYO MOON』を目と耳で楽しむ連載です。今週は常にオープン・マインドな曲作りで、音楽好きから絶大な支持を受けるJimpster（ジンプスター）ことジェイミー・オデルにスポットを当ててお届けします。

Text by MATSUURA Toshio

ベテランならではの円熟

イギリスのディープ・ハウス・シーンを長きにわたり牽引し続けるアーティスト、プロデューサー、DJのJimpster（ジンプスター）ことジェイミー・オデル。

ダウンテンポからジャジー・ブレイクス、テック・ハウスまで、常にオープン・マインドな曲作りで音楽好きから絶大な支持を受ける彼は、1990年代半ばから、自身の活動と並行してインディペンデント・ダンス・レーベル「Freeerange Records」を主宰。ハウス・シーンはもちろんのこと、ニュー・ジャズ、テクノ・シーンからも支持を受け、世界中のクラブ・シーンと共振しながら音楽を進化させてきました。

そして昨年発表したシングル「These Times」は、音楽プロェクトThe Beauty Roomとして、カーク・ディジョージオと活動するシンガー／キーボード・プレイヤーのサイモン・ジナドゥをボーカルに迎え、エレクトロニクスと生楽器を絶妙のバランスで配置した、繊細かつダンサブルなモダン・ソウルに仕上げました。

つづいて今年初頭にリリースしたベルリンのDJ、ディクソンによるリミックスで追い打ちをかけ、曲はジャンルを超えて大ヒットを記録。世界中のフロアーを熱狂させたのです。

そして満を持して、7年ぶり6枚目となるアーティスト・アルバム『Porchlight And Rockingchairs』を先日発表しました。ダンスフロアに映えるであろうディープ・ハウスから、今回紹介したメランコリックなミッド・テンポ・チューンまで、さらに音楽的な幅を広げて見せた彼。ベテランならではの円熟を感じさせる作品となっています。

※Jimpster『Porchlight And Rockingchairs』は全曲こちらで試聴可能です。
http://freerangerecords.co.uk/shop/titles/info/252