フォルクスワーゲンが最新環境技術を発表|Volkswagen

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Volkswagen|フォルクスワーゲン

10段DSG、最新ディーゼル、天然ガス、プラグインハイブリッド、etc.

フォルクスワーゲンの最新環境対応技術を発表

フォルクスワーゲングループは、第34回ウイーン国際自動車シンポジウムにおいて、今後のフォルクスワーゲングループの展開を予告する発表をおこなった。

Text by HORIGUCHI Yoshihiro(OPENERS)

複数のパワートレーンを平行で

フォルクスワーゲングループのCEO、マルティン・ヴィンターコルン(Martin Winterkorn)博士は、第34回ウイーン国際自動車シンポジウムにおいて、将来のテクノロジーについての発表をおこない、今後のフォルクスワーゲングループの行き先をしめした。

ヴィンターコルン博士によれば、フォルクスワーゲングループは、中長期的には、高効率なガソリン/ディーゼルエンジン車を、天然ガス車、ハイブリッド車、電気自動車と並行して展開していく考えで、これら複数のパワートレインをもって、2020年までに新車のCO2排出量を95g/kmまで低減するよう定めている欧州の基準を、クリアする見込みだ。

博士は、コンベンショナルなガソリン/ディーゼルエンジンも、いまだに可能性が残されていることを強調。2000年と比較して30パーセントも燃費を低減させていることを引き合いに、2020年までには、これをさらに15パーセント程度低減できると語った。論拠は、燃焼プロセスや軽量設計、エンジンマネージメント、フリクションの低減、熱管理などにまだ改良の余地を残しているという事実に求められるという。

また、フォルクスワーゲングループが、天然ガスに大きな可能性を見出していることもあらためて明確にした。天然ガス車にかんしては、技術がすでに確立しており、市場も存在しているため、たんに環境に優しいだけでなく、燃料が価格的に安く、手に入りやすいというメリットがある。

その証左として例示されたのが、CO2排出量を79g/kmに抑えた世界でもっとも手軽な天然ガス車「ECO up!」。またジュネーブモーターショーでは「ゴルフ TGI ブルーモーション」と「アウディ A3 gトロン」を発表しており、今後の天然ガス車の展開もすでに現実的に進行している。このフォルクスワーゲングループの考える天然ガスの利用については、大谷達也氏のリポート「アウディの未来エネルギー」もあわせてご参照願いたい。

「私たちは、天然ガスエンジンの利点をもっと多くの人に気づいてもらいたいのです。天然ガス車のさらなる普及には、自動車メーカー、政治家、エネルギー会社といった、多くの方の協力が必要なのですから」

とはヴィンターコルン氏の弁だ。

Volkswagen Golf TGI Blue Motion|フォルクスワーゲン ゴルフ TGI ブルーモーション

Volkswagen Golf TGI Blue Motion

Volkswagen eco up!|フォルクスワーゲン エコ アップ!

Volkswagen eco up!

開発後の実装を容易にさせるモジュラープラットフォーム

これらの多様なパワートレーン、エネルギーを、実際のモデルに投入する際に役立つのが、「MQB」の名で一躍脚光を浴びたモジュラープラットフォームだ。ユニット化の恩恵で、よりフレキシブルに、より素早く、既存のモデルバリエーションのなかに、ニューモデルを投入できるようになったという。

まずはPHVから

内燃機関以外のパワートレインとしては、クルマの電動化を推し進めていく。博士によれば、フォルクスワーゲングループでは、すべてのクラスで、ハイブリッド化、あるいは電気自動車化を予定しているという。

まず、最初に手がけるのは、プラグインハイブリッドシステムだ。

フォルクスワーゲングループの考えるそれは、ピュアな電気自動車として50km程度の走行距離をもち、日常の移動は自宅のコンセントからの給電でまかなえるうえで、長距離の移動には低燃費な内燃機関も利用できるという、フレキシビリティをもったプラグインハイブリッド車だ。

先鞭をつけるのは、間もなく市場に投入される「ポルシェ パナメーラ」と「アウディ A3 eトロン」、そして「フォルクスワーゲン ゴルフ」、「フォルクスワーゲン パサート」、「アウディ A6」、「ポルシェ カイエン」がそれにつづく。

最新のテクノロジーとしては、さらに多段化したデュアルクラッチトランスミッション、10段DSGと、次世代ディーゼルエンジンの開発を発表。後者は、3,000barの高圧インジェクションや電気ターボ技術によって、排気量1リッターあたり最高出力100kWを目指して開発されているという。

ダウンサイジングターボエンジン“TSI”“TDI”とDSGとの組みあわせで、ドライビングの楽しみをスポイルすることなく、低燃費化を実現してきたフォルクスワーゲングループだが、これを加速させるあたらしい技術が、今後もつぎつぎと現実のものとなりそうだ。