ジャガー初の電気自動車「I-PACE」に試乗|Jaguar

ジャガー初の電気自動車「I-PACE」に試乗|Jaguar

CAR IMPRESSION

Jaguar I-PACE|ジャガー Iペイス

ジャガー初の電気自動車「I-PACE」に試乗(2)

「Fast」な走行性能

I-PACEは、車軸と一体化させた軽量コンパクトなジャガー製永久磁石式の電動モーターを前後輪に各1基ずつ搭載し、瞬時のトルク配分で四輪を駆動する。合計の最高出力は400ps(294kW)、最大トルク696Nm。エネルギー効率は95パーセント(内燃機関は35パーセント程度)で、総重量2,250kg(試乗車)ものボディを最高速度200km/h、100km/hまでわずか4.8秒で加速させる能力を持つ。

また、リチウムイオンバッテリーは90kWhの大容量で、WLTCモードで最大航続距離438km(国土交通省審査値)を実現。通常使用では、ほとんど残量を心配せず走り回ることができそうだ。36個のバッテリーパックは、車体の低い位置にある床一面に敷き詰められることで、低重心と前後50:50の最適な重量配分を実現し、スポーツカー「Fタイプ」並みのねじり剛性36KNm/degを誇るアルミ製(全体の94パーセント)専用アーキテクチャーボディと相まって、その走りに大きな期待が持てる。

早速一般道に乗り出してみると、その加速力にまず頬が緩む。EVなのでエンジン音がなく、車内は静粛そのものだが、アクセルを踏み込むと一瞬でバックミラーに映る後続車が豆粒になり、すぐに制限速度に到達してしまう。そこでアクセルペダルから足を離すと強力に回生ブレーキが効き、ブレーキを踏まなくても停止まで持っていくワンペダルドライブができるのだ。

これまで色々なEVに乗ってきたが、この重いものがなめらかかつ強力に加減速する様は、間違いなくトップクラスの性能と言っていい。モード選択でhigh(高回生モード)とlow(低回生モード)が選択でき、最大で0.2Gの制動力が発生し、ブレーキペダル併用でさらに0.2G、合計で0.4Gものブレーキングと発電エネルギーが発生するという。

試乗車(FIRST EDITION)の足回りには、オプションの連続可変ダンパーが装着されており、22インチの扁平タイヤを履いているにも関わらず乗り心地の悪化が感じられなかったのは、さすがにジャガー車である。コーナリングでは過大なロールが感じられず、スイスイと向きを変えてくれる操縦感覚は、SUVの域を超えている。

アクティブ サウンド デザインという機能を持っており、こちらは走行音を選択できるというもの。「ダイナミック」を選択すると、加速中に低く「グオオオ」という音が聞こえてくる。走行後に広報担当者に聞くと、あくまでEVの範疇での走行音で、かつてのEタイプのようなジャガー製高性能エンジンの音が再現されるものではない、とのことだった。

エンジン車のドライブでは当たり前のクリープも、ある、なしが選べる。