新型ポルシェ911試乗リポート 大谷達也編|Porsche

新型ポルシェ911試乗リポート 大谷達也編|Porsche

CAR IMPRESSION

Porsche 911 Carrera S Coupe|ポルシェ 911 カレラS クーペ
Porsche 911 Carrera 4S Coupe|ポルシェ 911 カレラ4S クーペ

新型ポルシェ911試乗リポート 大谷達也編

やはり最新のポルシェは最善だった (2)

乗り心地は車速に関わらず快適

新しいボディで注目されるのがシャシー関連諸元の見直し。OPENERSでも既報のとおり、従来はRWDのカレラSと4WDのカレラ4Sでリアトレッドと全幅に40mmほどの差(カレラ4Sのほうが広い)がつけられていたが、タイプ992ではカレラSもカレラ4Sと同じワイドボディを採用。全幅は1852mm、リアトレッドは1,557mmで共通とされた。さらにカレラS、カレラ4Sともに1,543mmだったフロントトレッドは1,589mmへ拡大。そしてフロントタイヤは245/35ZR20のまま、リアタイヤのみ従来の305/30ZR20から305/30ZR21へと1インチアップされている。

ポルシェ 911 カレラS クーペ
ポルシェ 911 カレラS クーペ

ここから読み取れるのは、タイヤのグリップ力をより高めようとポルシェが努力したことである。これによって911の走りはどのように変わったのか? 以下、スペイン バレンシアで行なわれた国際試乗会の模様をリポートしよう。なお、今回はカレラSを中心に試乗し、カレラ4Sのテストは短時間に留まった。このため、特に注釈がない限り、本稿はカレラSの印象と考えていただければ幸いである。

運転席に腰掛けると、これまでよりもヒップポイントが微妙に下がったことを感じる。ただし、ドライバーズシートからの眺めは911そのもの。フロントウィンドウとサイドウィンドウがスポーツカーにしては垂直に近い角度に立てられているため、視界は良好。キャビンのサイズもほどよくタイトで車両感覚が掴みやすい。

ポルシェ 911 カレラS クーペ
ポルシェ 911 カレラS クーペ

今回の試乗では、道を一本間違えた影響で狭い路地に迷い込んでしまったが、勾配がきつくて見通しが悪い環境だったにもかかわらず、無事にこの窮地を脱することができた。これなら混雑した都市部や道が狭い住宅地に乗り入れても、現行の911とほとんど同じように無理なく取り回せるだろう。

乗り心地も快適。911はもともとスポーツカーとしてはすこぶる乗り心地が良好だが、この傾向は992にも引き継がれ、路面からのゴツゴツ感は見事に遮断されている。しかも、新型ではダンパーの制御系に新しい理論を採り入れたことにより、4輪のうちのどれか1輪ないし2輪が突き上げられてもボディの姿勢をなるべくフラットに保つ工夫が施されている。おかげで車速に関わらず快適な乗り心地が楽しめるようになった。