Cruciani C|クルチアーニCEOインタビュー「大人気ブレスレットの秘密」

Cruciani C|クルチアーニCEOインタビュー「大人気ブレスレットの秘密」

FASHION NEWS

Cruciani C|クルチアーニ C

CEOルカ・カプライ インタビュー

大人気ブレスレットの秘密

ハイクオリティなカシミヤセーターをはじめ、シンプルかつ優雅なニットコレクションで知られているクルチアーニ。この実力派ブランドが、昨今はウェア以外のアイテムでも話題となっている。クルチアーニ Cのブランド名で展開する、カジュアルなレースのブレスレットだ。今季、この新感覚アクセサリーが日本で本格展開を開始するという。同ブランドのCEOルカ・カプライ氏に、その意気込みをきいた。

Photographs by JAMANDFIXText by HASWGAWA Tsuyoshi(04)

背景のある物作り

2011年にローンチし、着実にファンを増やしているクルチアーニ C。クローバーやハート、蝶などのモチーフを連続させた、レースによるブレスレットを世に送り出したブランドである。発色の良さやデザインの可愛らしさ、そしてポップで手軽に気負わず楽しめることから、本国イタリアを中心に爆発的な人気を博している。

ルックスは素朴だが、従来のブレスレットと決定的に異なる部分があるという。そう語るのは、この新感覚アクセサリーの生みの親であり、クルチアーニのCEOでもあるルカ・カプライ氏だ。一般的なイタリア人と比較して寡黙な部類に入るこの男。選び抜いて発する言葉には、重みが感じられる。

「クルチアーニ Cは素材からしてユニークです。レースをメインにしたブレスレットというのは非常にレアな存在。私の父親はレースのコレクターであり、生産者でもあります。その背景やノウハウを生かした物作りをしており、プロダクトとして一定のクオリティに達しているのがポイントです。もうひとつの特色はリーズナブルな価格(1000円台から展開)です。躊躇せずに買えるプライス設定に気を配っています。現在広く認知されるようになったのは、そういったことが要因になっていると思います」

カプライ氏の父親であるアルナルドは、1955年からレース工場を経営する人物。また同時に世界有数のアンティークレースのコレクターであり、その所蔵品は“ミュージアムコレクション”と銘打たれ、実際に彼のホームページにて博物館レベルの“展示”が行われているほど。プロダクトとしてのレースももちろんハイクオリティで、紡績から製造までひとつのファクトリーで製造され、最高級の家具装飾レースとして、欧州を中心に絶大な支持を得ているという。

たしかに、クルチアーニ Cのブレスレット自体は安価である。しかしながら本物のレースを扱ってきたバックグラウンドを持っており、決してチープな流行品のたぐいではない。

本国イタリアでの好調なセールスを追い風に、3月13日には満を持してECサイトもオープンさせる運びとなった。それにしてもなぜ今、日本なのだろうか?

Cruciani C

世界第二位のポテンシャル

「クルチアーニ Cは現在、世界中で展開しています。ただし販売数だけでみれば、現在のトップは当然のことならがイタリアになります。しかし将来的なポテンシャルという意味では、第二位として日本が入ってくるだろうと考えています。それはニットコレクションのセールスなどに伴い、日本を訪れバイヤーなどのファッション関係者から情報を得るだけでなく、実地にマーケットを確認し街ゆく人などを観察し、そう確信したからです。日本人はファッションに関し非常に成熟した意識を持っています。繊細な感性を持った人たちは、服装と同じようにアクセサリーにも興味を抱くもの。日本人は男女を問わず日常的にアクセサリーを身に付け楽しむ下地があるように思います」

その証拠にオープンしたばかりの日本のECサイトでは、初日だけで300本を販売したそう。まだその後も平均して150本程度が毎日オーダーされているとか。そういった事実からも、高い潜在力を感じているのだろう。

とはいえ随時“仕掛け”がないと尻すぼみになりがちなのが日本のシーン。これからの打ち出しに何か具体的な方策はあるのだろうか? その質問をぶつけた際に、敏腕社長は一瞬考えるかのように会話を中断した。ファッション激戦区においてつつがなくブランドを成功に導いてきた理由のひとつに、こういった慎重さが鍵になっていることは想像に難くない。

「ヒットを受けて、早くもコピー商品が出回っています。注目されるアイテムの宿命ではありますが、こういった事態はできるだけ避けたいもの。ゆえに残念ながら、具体的なプロジェクトに関してお話できることはわずかしかありません。ただし、4月19日の丸の内ショップオープンは、クルチアーニ Cの飛躍に関わる大きなイベント。我々はこのショップが成功するようにあらゆる手を尽くしていることは確かです。できるだけ多くの皆さんにお越しいただけるよう、この記事にも書いていただけると助かります(笑)」

Cruciani C 02
Cruciani C|CEO ルカ・カプライ 02

インパクトあるコラボも画策中

全世界で現在1000人ほどのオフィシャルサポーターを擁し、中にはイザベリ・フォンタナやバル・ラファエリといった“世界トップ5”に入るスーパーモデルも名を連ねているという。

また日本では山田優や辺見えみり、押切もえなどの著名タレントが、すでに愛用者として知られている。ひとつのアイテムが世に広く認知されるには、プロダクトとしてのクオリティもさることながら、メディア的な起爆要素もやはり不可欠だ。その点について、敏腕CEOはどう考えているのだろう。

「著名なデザイナーやセレブリティとのコラボレーション企画は、常に我々の優先的懸案事項。過去の話になりますが、去年は韓国人ラッパーであるPSY(サイ)と電撃的なコラボレーションを実現させ、大きな反響を得ました。彼はYouTubeという極めて現代的なメディアにおいて、自身のPVを14億回以上再生させるという偉業を達成した人物。日本でもそういったカリスマ性あるアーティストとコラボができればと、強く願っています」

日本のインポーターによると、すでにファッションマガジンとのコラボレーション企画や夏の海岸でのカフェ形態によるプロモーションなど、クルチアーニ Cを主体としたイベントのプロジェクトが多数進んでいるとのこと。世界中でポップな社会現象を巻き起こしてきたこのレースのブレスレット。同ブランドの歴史において、そして日本のアクセサリーシーンにおいても、2013年は特別な年となるに違いない。

Cruciani C||CEO Luca Caprai 03

ルカ・カプライ|Luca Caprai
1966年生まれ。世界的なニットブランド、クルチアーニを1992年に創設。2001年には超薄手ともいえるハイゲージニットを作り出し、ファッションシーンに新風を吹き込む。特にディアマンテ・ロッソと呼ばれるエクスクルーシブなカシミヤ素材によるニットは、クルチアーニの名を世に知らしめるきっかけとなった。以来、イタリアのニット界における牽引者的ブランドとして人気を博している。2011年にはブレスレットのブランド「クルチアーニ C」を発表。父親は伝統的なレース工場の経営者。ウンブリア州モンテファルコにてワイナリーを経営する長男を持つ。来る4月19日には、クルチアーニ丸の内店がオープンする。その動向から目が離せない。

4月19日(金)オープン
クルチアーニ丸の内店

東京都千代田区丸の内3-2-3 富士ビル1F
Tel. 03-5224-3883

取り扱い店舗|ストラスブルゴ、クルチアー二各店、
クルチアー二 シー公式オンラインショップ
http://www.cruciani-c.jp/