日本人による日本のクルマ トヨタ クラウンに試乗|Toyota

日本人による日本のクルマ トヨタ クラウンに試乗|Toyota

CAR IMPRESSIONS

Toyota Crown|トヨタ クラウン

日本がつくった日本のクルマ

クラウンに試乗(2)

ハイブリッド アスリートGの仕上がりやいかに?

試乗したのは、「アスリートG」のハイブリッドだ(543万円)。まず感心するのは、電気モーターのみのEVモード時の力強さだ。平坦な道ならば、だいたい時速50km/hまではEVモードで走行できる。そのあとエンジンが始動するのはメーターでわかるが、体感的にはややもすると、気づかないかもしれない。

「課題はふたつありました」と語るのは、トヨタの開発担当エンジニアだ。「ひとつは、バランスよく回るV6にかわり、直列4気筒アトキンソンサイクル エンジンを採用したことで同等のスムーズさを実現すること。もうひとつは、EVモードからエンジン始動への移行をできるだけ自然におこなうようにすることです」

その言葉のとおり、クラウン ハイブリッドは、きわめてナチュラルな運転感覚をもつ。ごく低回転域から電気モーター特有のトルクが出て、そのまま加速をつづけると、それがごく低振動で始動した2.5リッターエンジンにバトンを渡すように運転モードが切り替わる。さきに書いたように、平坦な道でアクセルペダルを少々ていねいに操作していれば、だいたい50km/hまでEVモードで走れ、バッテリー残量が規定より減るまでは、電気自動車である。

プリウスよりはるかに自然な感覚で、「THS-II」というトヨタ独自のハイブリッドの技術的進歩が感じられる。これなら、エンジンをもっと小さくして電気モーターがカバーする領域を拡大した、いわゆるレンジエクステンダー的なハイブリッドまで進化させていいようにおもわれた。

しかしトヨタのエンジニアは、「ニッカド電池を使いながら、できるだけ量を少なくして(さらに搭載位置を工夫して)ハンドリング性能の向上を目指すのも命題だった」と語るように、3割しかないとはいえ、ガソリンエンジンも持つクラウンは、トヨタの旗艦として、走る・曲がる・止まる、というすべての面で高みを目指さなくてはならなかったのだろう。ここにエンジニアの血がにじむような努力があったはずだ。