新連載|POGGY’S FILTER|vol.1 VERBALさん(前編)

新連載|POGGY’S FILTER|vol.1 VERBALさん(前編)

POGGY’S FILTER

Page. 2

カニエ・ウェストとの出会いから、ジュエリーブランドの立ち上げへ

VERBAL FENDI(フェンディ)が東京でパーティをしたタイミングで、カニエも日本に来たことがあったんですよ。その時にSilvia Fendi(シルヴィア・フェンディ)さんとか、皆さんで一緒にご飯を食べる機会があって、そこで、カニエが僕のしていたネックレスに興味を示したんですよ。その時はジーザスピースをモチーフにしたマイケル・ジャクソンのネックレスをしていたんですけど、「それ、どこで作ったんだ?」って聞かれて。「これは自分のブランドのネックレスで、自分で作ってるんだ」って答えたら、「明後日帰るから、それまでにもう一個作ってくれ」って。さすがにそれは無理なんで「あとで送るから」ということになり、それからカニエとの関係が始まりました。

POGGY そういうタイミングでカニエと知り合ったんですね。

VERBAL その後、カニエとは音楽の面でも繋がって、TERIYAKI BOYZ®で一緒にスタジオ入るんですけど。その時もファッションの話になって、彼からいろんな質問をされました。「なんでこういうの出来ないの?」とか、「もっとこういうのないの?」とか。あと、カニエの「Stronger」(2007年リリースのシングル)のビデオでサングラスを提供したのも僕だったりするんですよ。「そんなに持ってるなら貸してよ」って言われて。

POGGY あれは、alain mikli(アラン・ミクリ)でしたっけ?

VERBAL そうですね。あと、横にブランド名が書いてあるJeremy Scott(ジェレミー・スコット)のサングラスとかも貸しました。結局、返してくれないまま持って帰っちゃいましたけど(笑)。

POGGY あと、カニエがPastelle(パステル)っていうブランドを立ち上げようとして、いろんな日本のブランドに「サンプルを作ってくれ」って声をかけていたことがあったじゃないですか。例えば、PHENOMENON(フェノメノン)にサンプルを作ってもらったけど、結局、製品化されなかったみたいなことが、多分、いろんなところで起きていたと思います。VERBALさんにもカニエからそういったオファーはありましたか?

VERBAL ありましたね。ジュエリーで「もっと、こういうこと出来ないか?」みたいに、いろいろとリクエストされました。その当時、カニエの友人のために「これを作ってくれ」とか言われたりして、色んなものを作りました。結局、全て製品化されませんでしたが、その密なコミュニケーションを通して沢山のデザインアイデアが誕生しました。

POGGY (笑)

VERBAL 当時、カニエが自分のジーザスピースの顔の部分を肌色に塗装したりとか、ちょっと変なジュエリーを作ってたんですけど、ある時、「ゴールドの地金を別の色で塗装するのはどうか?」という話になって。でも、金を上から塗装しても、高いだけで誰もハッピーじゃないし、別に金じゃなくても良くない?って。それで、何か他素材の地金でサンプルを作ったのが「POW!®」のリングだったんですよ。

POGGY そうだったんですね。

VERBAL あと、ジーザスピースを真っ黒な素材で作りたいってカニエがリクエストしてきたので、それを樹脂で作ってサンプルを渡したら、それをそのままJay-Z(ジェイ・Z)にあげてしまった。ジェイ・Zがそれを付けたことで、世界中でパクられて終わるっていうこともあって(苦笑)。そんな流れのなかで「POW!®」を作って。カニエも「これ、良いじゃん。もっと作れば?」って感じで。僕が作った「POW!®」を、カニエが自分で着けたり、他のアーティストにもあげたりとかしてたら、いきなりそれが流行りだしたという流れです。

POGGY 一気に広がりましたよね。

Page03. アンブッシュ®〜困難を乗り越えて、今、セカンドウェイブの到来