ジャガーXKRを試す|Jaguar

ジャガーXKRを試す|Jaguar

CAR IMPRESSION

Jaguar XKR|ジャガー XKR

ジャガーはスポーツカーブランドに還る

ジャガーXKRに試乗

最近のジャガーは、モデルチェンジを迎えたすべてのモデルで、これまでにない路線の変更をおこなっている。たとえば「XJ」は、伝統の丸型4灯のヘッドライトを、もう踏襲していないし、優雅なグランドツアラーでもあった「XK」は、よりアグレッシブにスポーツカーテイストを増したデザインになっている。ジャガーは、伝統を捨てたのか、あるいは取り戻したのか。現在のジャガーが誇る高性能スポーツモデル「XKR」をとおして九島辰也氏が語る。

Text by KUSHIMA Tastuya
Photographs by NAITO Takahito

払拭したかった

新型「レンジローバー」が発表された。中身をアルミフレームにするなど大掛かりな改良がおこなわれたが、見た目はキープコンセプト。従来型にさほど興味がなければ、どこが変わったか、わからないかもしれない。

これにたいしおなじ会社でありながら、現行型ジャガー「XJ」は大きくその姿を変えている。1968年にリリースされた初代「XJ」から採用されてきた、丸型4灯ヘッドライトなどのデザインアイコンはもはやない。ディテールこそ、それまでの流れを継承するも、全体の印象は別ものだ。

目的はマーケットの持つイメージをガラリ変えることだった。長年顧客に愛されつづけてきた「XJ」のデザインは、いつしか新鮮味が薄れ、古くさいものとなった。それにくわえユーザー年齢の上昇。マーケットの先細りが危惧されはじめたのはいうまでもあるまい。

特にジャガーがメインとするアメリカのマーケットではその傾向が強かった。スポーツカーメーカーとして名を馳せたブランドが、いつしか、リタイア後のオヤジ様クルマと化していたのだ。

そこで状況を打破するため現行型が生まれた。メディアの一部では「これがジャガー?」という声もあったが、マーケットには概ね良好に受け入れられている。高級サルーンでありながら、かなり“攻め”に仕上がっているのが特徴だ。