スペースコンポーザー 谷川じゅんじ × アート・ディレクター テセウス・チャン|スペシャル対談

スペースコンポーザー 谷川じゅんじ × アート・ディレクター テセウス・チャン|スペシャル対談

LOUNGE BOOK

スペースコンポーザー 谷川じゅんじ × アート・ディレクター テセウス・チャン

JTQ10周年アニバーサリーブック出版記念スペシャル対談(1)

すべてハンドメイド! 2000冊限定の体感する本ができるまで

 

スペースコンポーザーの谷川じゅんじ氏。クライアントが伝えたいメッセージを、空間を介して伝える「空間作り」のプロフェッショナルである。1月25日(金)、彼の10年間にわたる空間作りの軌跡を追った作品集『Junji Tanigawa, The Space Composer』(Page One Publishing/シンガポール)が発売される。もちろん単なる“作品集”ではない。訪れた人の五感に訴えかける彼の空間そのままに、手に取った人をあっといわせる工夫に満ちている。

Photographs (portrait) by JAMANDFIX Interview & Text by TANAKA Junko (OPENERS)Special Thanks to ggg (ginza graphic gallery)

手に取った人をあっといわせる“体感型”の本

 

OPENERSの連載「スペースコンポーザー谷川じゅんじの空間録」でもおなじみの谷川じゅんじ氏。彼が2002年に設立したJTQ(ジェー・ティー・キュー)は昨年10周年を迎えた。彼の仕事は、クライアントが伝えたいメッセージを、空間を介して伝達する「空間作り」のプロフェッショナル。市民権を得つつあるデザイナーでも、クリエイターでも、アートディレクターでもなく、スペースコンポーザーという唯一無二の存在として、国内外でさまざまなプロジェクトを成功させてきた。

たとえば、奈良の薬師寺にタクラマカン砂漠の星空を再現してみせたり、パリのルーブル宮 国立装飾美術館に日本の感性を表現してみせたり、お台場を舞台にレクサスの世界観を華麗に展開してみせたり、シャンパーニュの世界的メゾン、クリュッグのボトルクーラーのデザインを手がけたりといった具合に。ひとつひとつに目を向けると、およそひとりの人物が手がけたとはおもえないほどの表現の幅広さだ。

 
平城遷都1300年祭記念「薬師寺ひかり絵巻」

平城遷都1300年祭記念「薬師寺ひかり絵巻」

「感性 kansei –Japan Design Exhibition–」

「感性 kansei –Japan Design Exhibition–」

 

インターネットの台頭により、10年前とは比べものにならないほど、ありとあらゆるものを、家にいながらにして見たり聞いたりできるようになった。だが谷川氏は言う。「実際にその場所に足を運ぶことでしか感じられないものがある。それは、気配や印象、記憶といった五感を揺さぶる“ライブ”な体験。そんな体験を生み出す空間を作ることがぼくの仕事」だと。

1月25日(金)、10年間にわたる空間作りの軌跡を追った谷川氏初の作品集『Junji Tanigawa, The Space Composer』(Page One Publishing/シンガポール)が発売される。“作品集”と呼ぶのをはばかるほど、手に取った人をあっといわせる工夫に満ちた“体感型”の本だ。デザインの一切を引き受けたのは、シンガポールを代表するアート・ディレクターのテセウス・チャン氏。彼は世界中に熱狂的なファンを持つインディペンデント・マガジン『WERK(ヴェルク)』を2000年に創刊したほか、2012年にはルイ・ヴィトンと草間彌生氏のコラボレーションを記念した『LOUIS VUITTON – YAYOI KUSAMA』(ルイ・ヴィトン・ジャパン)を手がけ、大きな注目を集めた。

実際に会ったのはまだ数回というふたりが、どのようにして10年間の活動を1冊の本にまとめあげていったのだろう。2012年12月、銀座のggg(ギンザ・グラフィック・ギャラリー)でおこなわれた展覧会「テセウス・チャン:ヴェルク No. 20 銀座 THE EXTREMITIES OF THE PRINTED MATTER」に合わせて来日していた、チャン氏と谷川氏のふたりに話を聞いた。

ABOUT
TANIGAWA Junji

スペースコンポーザー JTQ株式会社 代表 www.jtq.jp 1965年生まれ。2002年、空間クリエイテ […]