kizunaworld.org|ジュゼッペ・ラ・スパーダの映像と坂本龍一の音楽によるコラボ作品「Hana no Ame – impermanence」

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kizunaworld.org|被災地の復旧・復興を支援するためのプロジェクト

kizunaworld.org #26

イタリア人映像作家と坂本龍一による作品「Hana no Ame – impermanence」

坂本龍一氏らによってスタートし、国内外のさまざまなアーティスト作品を通じて寄付を募る東日本大震災被災地支援プロジェクト、「kizunaworld.org(キズナワールド・ドット・オルグ)」。26番目の作品は、ミラノを拠点として活動する映像作家、ジュゼッペ・ラ・スパーダ氏と、坂本氏によるコラボレーション作品である。

Text by KASE Tomoshige(OPENERS)

美しく物悲しい“花の雨”

坂本龍一氏と平野友康氏が発起人となり立ち上がった「kizunaworld.org」。「個人の力でできるかぎりのことをする」というコンセプトのもと、国内・海外からプロジェクトに賛同するアーティストの作品を広く集めて提供、寄付を募っている。その活動は2年目以降も個人の想いを繋げながら、継続的な支援をつづけている。

26番目の作品は、イタリア人映像作家であるジュゼッペ・ラ・スパーダ氏が手がけた映像に、坂本氏による音楽を組み合わせた、コラボレーション作品となっている。

淡くグラデーションのかかったピンク色の映像──徐々に焦点が合ってくると、桜の花のアップだとわかる。そこに坂本氏のピアノが折り重なっていく。この作品タイトル、日本人であればほとんどの人が、「花の雨」と読むはずである。美しいが物悲しさを感じさせるタイトル……ラ・スパーダ氏の心情が投影された映像作品、といっていいだろう。

ラ・スパーダ氏は作品についてこう述べている。「東北で起こったことを考えると心は悲しみでいっぱいになります。日本語で『狂う』という言葉がありますが、私には『ダンスしている』という音(おん)に聴こえます。狂気をはらんだ人間の行ない。その狂気の回りで桜の花びらが踊っているかのように」

作品は、1口1000円~20口2万円の任意の寄付をPayPalで決済し、ダウンロードする仕組み。集まった寄付金の全額(決済手数料を除く)が、被災地で「いま必要な支援」として「医療」「こども」「食料」「住宅」「エネルギー」の分野を代表する5つの団体に対して均等に配分され、四半期ごとに寄付をおこなっている。

〈寄付先〉
「国際NGO 世界の医療団」|岩手県大槌町でこころのケアを中心とした医療活動、医薬品の調達
「こどもの音楽再生基金」|教育機関での楽器修復や提供・音楽活動支援
「サンライズ元気村プロジェクト」|仮設住宅で生活する高齢者に米を届ける支援
「ボランタリー建築家機構 坂茂/東日本大地震津波支援プロジェクト」|避難所用簡易間仕切りシステム設置による支援
「環境エネルギー政策研究所 つながり・ぬくもりプロジェクト」|太陽光・太陽熱・バイオマスなどによる被災地支援

ジュゼッペ・ラ・スパーダ|Giuseppe La Spada
1974年、シチリア生まれ。イタリア・ミラノを拠点とし、デジタル・アートと映像制作の分野で活躍。その作品は主に自然、音楽、詩に大きな影響を受けている。作品に自然からの要素を多く取り入れていることから、イタリア国内では環境問題に対して最も関心の高いアーティストのひとりとして認知されている。坂本龍一、オーストリアのギタリストであるクリスチャン・フェネス、ファッションブランドのマリテ+フランソワ・ジルボーなど、ジャンルを問わないさまざまなコラボレーションを実践している。http://www.giuseppelaspada.com/

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SAKAMOTO Ryuichi

1952年東京生まれ。東京芸術大学大学院修士課程修了。1978年『千のナイフ』でソロデビュー。同年、 細野晴臣 […]