連載・藤原美智子 2012年11月|“ローフード”が野菜づくりへと広がった!
BEAUTY / THE EXPERTS
2015年2月9日

連載・藤原美智子 2012年11月|“ローフード”が野菜づくりへと広がった!

2012年11月|秋と夏の野菜のつくり方を教わりながら知識と体験を重ねていこう

「“ローフード”が野菜づくりへと広がった!」

今年も、あと1ヵ月!――「なんて、一年が過ぎるのが早いんだろう!」と毎年、言っているような気がするが、とくに今年は早かった!(これも毎年、言っていると思うのだが)。思い起こすと、この一年はヒョンなことからローフードにはまって、いつもの食餌法が変わったり、食べものに対する意識も変わったりした。じつは、それがもとで今年はじめたことがふたつある。そのひとつは「野菜づくり」。8月から貸菜園で野菜を作りはじめたのだ。

Photographs&Text by FUJIWARA Michiko

それだったら自分で作ってみよう!

ローフードを知ったことで、福岡淳子さんのローフード料理教室に行ったり、ファスティングをしたり、“腸内環境”に興味をもったりなど、いろいろなことに興味が広がっていったのだが(3~5月、8月、9月の連載に掲載)、野菜づくりもそのひとつ。以前から生野菜好きで、2日も食べない日がつづくと身体がソワソワと落ち着かなくなってくるほど。それがローフードをはじめてから、さらに野菜の摂取量が激増。そうしたら量だけでなく、より新鮮なものを食べたいという欲が出てきて、それだったら自分で作ってみよう! ということになったのである。

でも、いかんせん、野菜づくりの“や”の字も知らない素人。たとえ区の市民農地を借りられたとしても、何をどうしたらいいのか途方に暮れるのは目に見えている。畑を貸してくれるだけでなく、教えてもくれるようなところはないかと探したら、ありました! しかもスコップや支柱、ジョウロ、肥料、長靴など野菜づくりに必要な道具や肥料も用意されていて、専門のインストラクターが常駐していて野菜づくりを教えてくれるというところが! おまけに化学肥料は使っていないので120%、望んでいた条件にピッタリ! その名は「成城アグリス」。場所は我が家からはクルマで30~40分のところにあるので、ちょっと遠い……。それに一年間の利用料がちょっと高い……。「でも、こんなところはほかにはないし、授業料でもあると思えば!」と割り切り、早速、入会することに。

初日から戸惑いながらも、私の畑づくりがスタート!

さて、まずは自分の畑選びから。広大な敷地が4種類の畑の広さに仕切られていて、そのなかから好みの区画を選べるという。そこで、まずはレギュラーサイズの6㎡という区画をチョイス。ただし、このときは暑い真っ盛りの8月初旬だったので、まだ秋野菜を植えるには早すぎる。空いている区画を使ってスタッフが夏野菜を作っているレギュラーサイズの畑がいくつかあるので、そのなかから選んで、収穫を楽しむことからはじめてみてはという助言に従って、“my・畑”を決定! 3種類のトマト、ナス、きゅうり、バジル、モロヘイヤが植えられていて、どれもこれも実がいっぱいなっている。「ここが一年間、私の畑になるのかー」と思ったら、なんだかとてもうれしい!

早速、収穫しようと思ったのだが、「あらっ? どうやって採ったらいいのかしら」ということまでわからないことが、わかった。そんな初歩の初歩から教えてもらいながら、私の畑づくりはスタートしたのである。そうそう、この初日に、空いている小さなスペースに2種類の人参の種まきをスタッフのひとに教えられながらしてみたのだが、これも自分ひとりではたとえ本を見たとしてもできなかったにちがいない。

ホーム玉ねぎ、ブロッコリー、キャベツ、レタス、ホウレンソウなどを植えてみた

さて、勇んではじめてみたものの、そして主な仕事は収穫と水やりだけにもかかわらず、夏の暑さのなかでの作業の大変なこと。それに、まだ小さなナスだったものが3日後に行ったら、もう大きく固くなり過ぎていたり、トマトが熟れ過ぎて枝から落ちてしまっていたり。こちらの都合ではなく、自然に合わせて仕事するのが農業なんだなーなどということを改めて思い知った。“家庭菜園”もなかなか大変である。でもベストなタイミングで収穫できた野菜のおいしいことといったら! これを食べたら、もう市販のものは食べられないと思うほどである(自分でつくったものは何でもおいしいにちがいないが)。

そして8月下旬ごろからは収穫が終わった夏野菜を順に根から抜いていって、そこに秋野菜の植え付けを開始。つまり、自分で最初から育てる野菜たちの開始というわけである。まずはホーム玉ねぎ。つぎにブロッコリーやキャベツは苗植え。これらはアブラナ科でアブラムシなどがつきやすいので、防虫ネットをトンネルがけする必要があるとのこと。そのやり方を教えてもらい、そして「ムシを見つけたら取ってくださいね」と言われたのだが、「えー、イモムシを取るなんてできるかな~」と案じていたら、なんのその。はじめてブロッコリーの葉の裏に発見したときには「こらー! ダメー!」と冷静に瞬時に手で(もちろん手袋はしている)取った自分にビックリ。いつもだったら「きゃー、やだ~」なんて言っているのに、自分の野菜が食べられている! と思ったら全然、平気になるものである。

ほかには苗から植えた3種類のレタスと、ホウレンソウ、ちぢみホウレンソウ、大根、小松菜は種から育てることに。自分で育てたものを最初に収穫したのはリーフレタスだが、株元を切ったときに白い液がジュワーと出てきたのにはビックリ。人間でいえば血ということだろうか(変なたとえでスミマセン)。「野菜も生きているんだなー」と当たり前のことに感動しているときに、「そうか。これこそがLiving food(リビングフード)ということか!」ということに思い当った。

生の食べものと、生きている食べもの

ローフードとよく比較される食餌法にリビングフードというものがあるが、ローフードが「生の食べもの」という意味に対して、リビングフードは「生きている食べもの」ということ。つまり野菜でも生きているものに近い、新鮮なものにこだわるということがリビングフードということなのだろうか。ふたつの食餌法のちがいは私にはよくわからないのだが、どちらにしても、こうして収穫したての新鮮で生きている野菜をローで食べていたら健康にはいいわけだし、ふたつの食餌法を実践しているということになるのではないだろうか。

ところで私の究極の夢は、自分で食べるものは自分でつくって、採れたての野菜や果物が食べられる食生活をすること。とりあえず、一年間は「アグリス成城」で秋と夏の野菜のつくり方を教わりながら知識と体験を重ねていこう。夢までは、ずい分と遠いな~。でも、一歩一歩!

そうそう、今年はじめたもうひとつというのは、あることを学ぶこと。月1回スクーリングに行って、毎月リポートを提出しているのだが、これがなかなか大変! 一年後(来年の9月)には落第しているかも……。そうなると恥ずかしいので、もう少し先が見えてからということで!

           
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