新型アストンマーティン ヴァンテージに試乗|Aston Martin

新型アストンマーティン ヴァンテージに試乗|Aston Martin

CAR IMPRESSION

Aston Martin Vantage|アストンマーティン ヴァンテージ

新型アストンマーティン ヴァンテージに試乗 (2)

ダイナミックな走りを優先したスペック

いっぽう、ピュアな走りが求められるヴァンテージでは快適性に対する優先順位は高くなく、後席は不要。搭載されるエンジンは、パワーもさることながら適切な重量バランスを実現するために軽量コンパクトであることが求められる。

そこで新型ヴァンテージでは、シートレイアウトをDB11の2+2から純粋な2シーターに変更。DB11ではリアサブフレームとボディのあいだにゴムブッシュを介在させていたが、ヴァンテージではこれを廃することでより正確なハンドリングを追求。

エンジンは、主力のV12 5.2リッターに加えてV8 4.0リッターの2タイプを用意するDB11に対して、軽量コンパクトを優先してV8 4.0リッター一本に絞った。

いずれもダイナミックな走りを優先したスペックであることは明らか。

おかげで、アルガルヴェ サーキットでは冒頭で述べたようなスポーツドライビングを堪能できたというわけである。

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スポーツカーとしての位置づけがより明確に

もっとも、だからといって公道での走りがガマンできないほど不快であったなら、ロードゴーイング スポーツカーとしては失格である。

しかし、リアサブフレームのゴムブッシュを省略したことでロードノイズ(走行時にタイヤが発生する騒音)はいくぶん増えたものの、これも過大といえるレベルではなく、乗り心地はいくぶん硬くなってもボディの減衰性が高まったおかげで一度発生した振動も素早く収束するため、決して不快には思えなかった。

いっぽうで、同じくゴムブッシュを廃した影響でタイヤの位置決めが正確になり、その副産物としてうねりのある路面での直進性がむしろ向上。その意味ではロングクルージング時に感じる肉体的疲労はむしろ低減された。

したがって、例えば都内に住むヴァンキッシュオーナーが早朝、自宅を出発して箱根と伊豆でスポーツドライビングを満喫。その後、自宅までゆったり流すというような日帰りドライブでも余裕でこなしてくれるはずだ。

気になるスタイリングは、DB11同様、未来的でエッジが効いたデザインながら、DB11よりむしろシンプルな造形に仕上げることでピュアな走りと機能性を視覚的に強調。

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スポーツカーらしいビジュアルができあがった。

GTカーのDB11に対して、スポーツカーとしての位置づけがより明確になったヴァンテージ。

キャラクターの違いを鮮明にできたのは、DB11で登場した新しいアーキテクチャーとデザイン言語が優れていることを示す何よりの証拠だろう。