日常を見つめて、まだ気づかれていない “驚き”“発見”を徹底的に求めていく|MEDICOM TOY

MEDICOM TOY|日常を見つめて、まだ気づかれていない“驚き”“発見”を徹底的に求めていく

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アンリアレイジ代表 森永邦彦さんに聞く(2)

ブランドの原点に対する思い

――今回のBE@RBRICKはどういうテーマで生まれたものでしょうか。

森永 僕らがやっているドライフラワーのシリーズは、本物の花をドライフラワーにして樹脂で固めて、自然のリアルな一部を日常に閉じ込めるというコンセプトです。それをそのままBE@RBRICKでやりたいという話を赤司社長としていました。当初のプランではBE@RBRICKのABS樹脂の中に花を入れて固めようとしたんですが、残念ながら、構造上、無理がありまして。

――リアルな花を使おうと思った理由は?

森永 ファッションにおいて花というモチーフは沢山あるんです。その代表例が花柄ですね。

それならばプリントされている花を本当の花に替えて花柄を作りたい──リアルとアンリアルで言えば、本物の花というリアルなものをアンリアルの花柄にしていくことができたら面白いと思って。その発想の発展形です。

つまり、ただのプリントでは嫌でした。そうこうするうちに、水転写(ウォータープリント)という新しいプリント手法が開発されて。

――絵柄の入ったフィルムを水面に浮かべて、対象物を上から沈めるとき、その水圧を利用して曲面にも細密な絵柄が転写できる手法ですね。

森永 それを使えば、ひとつひとつの花柄の配置、柄、色合いもちょっとずつ変わったものができるので。だったらトライしましょうと取り掛かった次第です。

――ちなみに今回の花たちは、どういうテーマで選ばれたものですか?

森永 これは神宮前に作ったアンリアレイジの初めての店舗(※2011年オープン。昨年7月に南青山に移転済み)の玄関を模したものです。そこでは窓ガラスを全部花で埋め尽くしていたんです。その窓ガラスの花をそのまま撮影しました。かすみ草、スターフラワーなど8種類入っています。

――ブランドの原点に対する思いが込められているんですね。

ところで、アンリアレイジはアシックスや&オニツカタイガーのほか、スイスウォッチメーカーのRADOともコラボレーションされています。積極的に他ジャンルとコラボレーションする理由はなぜでしょう?

森永 数年前まではまったく逆で、コラボレーションをしなかったんです。

ファッションの世界はある種敷居が高く、外部からの侵入を排除する傾向が強いんですね。でも、それだけだと今の時代はすごく偏りが出てしまう。僕らは新しい技術開発というミッションを持ちつつ、他ジャンルと積極的に組んで、越境して広めていくこともひとつのあり方だと思うようになって。

僕らができないもの――例えば、時計や、BE@RBRICK。自分たちだけでは作れないものだけど、自分たちが組むことで時計デザイナーにはできない、ファッションデザイナー的な視点の時計ができるんじゃないかって。そして、それは自分自身も面白いことなんです。

――そういう風に考え方が変わったきっかけは?

森永 コンセプトの強度を試したいという気持ちが芽生えてからです。僕たちはシーズンごとに洋服に対してコンセプトを設けます。今はコンセプトを設けないブランドも多いですし、明確にコンセプチュアルなものを作るブランドはほぼない気がします。そういう時流ですが、それでも”コンセプト=概念”をどう揺るがすかに関しては徹底的にやれる自信があって。

――既にANREALAGE 2018-19 A/W “PRISM”の次のテーマで動かれてらっしゃると思いますが、アンリアレイジとしてこの先の興味は尽きませんか?

森永 無尽蔵ではないものの、洋服としてまだやれてないこと、やっていないことは自分の中で明確にあります。それは、ここまで技術が進めば表現できるというものであり、それらと自分たちの表現の速度が合えば、どんどんやりたい。

――森永さんはファッションと日常/非日常の関係についてはどのようにお考えですか?

森永 逆説的なんですけれども、日常は本当になかなか変わらないものだと思っています。それでも自分の日常を変えてくれた経験ってありますよね。本の一節を読んで変わったり、音楽を聴いて変わったり。そのきっかけを洋服も作れると思っているんです。洋服って着るだけでその瞬間に人にスイッチを入れられる。インターフェイスとしてはアナログですが、スイッチとしてはとても秀逸だと思っています。

僕自身がそういうタイプ。誰かが作った洋服の一着で「洋服ってすごいなぁ」と思いました。そして「自分も洋服を作ろうかな」というところから、こんなに人生が変わってしまったり。

僕らの洋服を買ってくれる人も「今日、アンリアレイジを着て1日頑張れた」みたいなこともあるんじゃないかと思うんですよ。街でインパクトの強い洋服の人が目に入ってくると、なんだか気持ちが上がります。そういう洋服の可能性はあると信じて頑張りたいです。

――おっしゃる通り、服装で日常の風景が変わることは多いです。

森永 僕が服を作り始めた1990年代後半は、面白い洋服がたくさんありました。しかしファストファッションが出てきて、価格も崩壊してしまって。同じ洋服がたくさん増えている現象は受け止めないといけません。その中で、あと何着自分たちが”非日常感を持った洋服”を世に出せるかっていうことを考えながら、一着一着作っています。

――ありがとうございました。現在展開中のパルコのコーポレートメッセージ「SPECIAL IN YOU.」で、森永さんは才能について「人よりなるべく遠回りが出来ること」とお話しされていました。共演されたサカナクションの山口一郎さん、メディアアーティストの真鍋大度さん共々、この先どんな未来を我々に見せてくれるのか楽しみにしております。

森永 山口さんも真鍋さんも分野は違うんですけど、ほぼ同世代。あのお二方はまたすごいので、同じジャンルじゃなくて本当に良かったなと思います(笑)。

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BE@RBRICK ANREALAGE 100% & 400% / 1000%

MEDICOM TOY PLUS、ANREALAGE取扱い各店舗、他一部店舗にて2018年5月発売済み。
各全高約 70mm(100%) / 280mm(400%) / 700mm(1000%)
100% & 400% 1万6200円(税込)/ 1000% 5万4000円(税込)

※数量限定商品のため、在庫が無くなり次第、販売は終了となります。

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