918スパイダー、ニュルを走る!|Porsche
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2015年1月26日

918スパイダー、ニュルを走る!|Porsche

Porsche 918 Spyder|ポルシェ 918 スパイダー

918スパイダーにニュルブルクリンクで出会う

現在YouTube上のチャンネル「Drive」では、2013年末の発売が予定されている、ポルシェのスーパースポーツカー「918スパイダー」に、EVOなどで知られるジャーナリスト Chris HARRISが同乗したビデオが公開されている。

Text by SUZUKI Fumihiko(OPENERS)

これが918スパイダーのコックピットだ

ポルシェのプラグインハイブリッドスーパースポーツ「カレラGT」の後継たる「918スパイダー」については、これまで、OPENERSでも報じてきているが、2013年9月を予定している生産開始にむけ、開発は順調のようで、最近はプロトタイプがニュルブルクリンク北コースで7分14秒のラップタイムを記録したと報じられた(レクサス LFAは 7分14秒64。ダッジバイパー SRT10 ACRで、7分12秒13)。

その918スパイダーに、ニュルブルクリンクでジャーナリスト Chris HARRISが同乗したビデオが、YouTubeのチャンネル「Drive」で公開されている。

ビデオ内では、まず、918スパイダーのシャシー開発担当Holger BARTELSの運転で、走行中の918スパイダーを紹介。このシーンでは、これまで25kmの航続距離、150km/hの最高速度を発揮すると報じられてきた、モーターでの走行中の音、そして、もはやロードカーというよりもレースカーといった雰囲気の4.6リッターV8エンジンの音から、そのパフォーマンスを感じられる。

ちなみに、Chris HARRISによると、モーター走行中は当然のことながら回転計は微動だにしないようだ。

Holger BARTELSは、「918スパイダーの開発には多くの「911 GT3」のスタッフが参加しているが、調整は、これまで手がけたどのクルマよりも複雑だった」という。

Porsche 918 Spyder|ポルシェ 918 スパイダー

Porsche 918 Spyder|ポルシェ 918 スパイダー

スポーツカーの将来へのポルシェの解答

ビデオ後半は、918スパイダーのプロジェクトリーダーFrank WALLISERへのChriss HARRISのインタビューとなる。
それによると、1,700kg以下とされていた車両重量は、およそ1,665kg程度のようで、ハイブリッドシステムをのぞいて考えると、カレラGT比で100kg程度、911 GT2や同GT3と比較すれば、さらに50kgから60kgは918スパイダーが軽量だという。前後重量配分は43対57。

2007年まで活躍した、ポルシェのレースカー「RSスパイダー」のエンジニアたちが開発に参加したというV8エンジンは、まさにレースカーさながら構造であり、きわめてコンパクト。燃費にもすぐれ、11-12ℓ/100km程度だという。

1987年のフェラーリ「F40」とポルシェ「959」との“スーパーカー揃い踏み”以来の状況が、2013年、フェラーリ 「ENZO」の後継と918スパイダーの登場によって訪れるのでは? と勢いこむChris HARRIS。将来のポルシェにも、ここでつちかわれた技術が応用されますね、という質問に、Frank WALLISERは、「パワートレインのみならず、ボディパネルや、内装部品なども応用されていくだろう」とこたえる。

そんなFrank WALLISERの発言のなかでも、Chris HARRISが「いらっとくるくらい、いい答え」と評した、印象的な言葉を最後に引用しよう。

「スポーツカーは将来も、存在しつづけるだろうか? 人々に受け入れられるだろうか? スーパースポーツカーはほんとうに、燃費が悪すぎて、日々のクルマとしては使えないクルマなのか? そういうおもいへの技術的解答が918スパイダーです。918スパイダーのハイブリッドシステムは、スーパースポーツカーの性能を高め、運転を楽しくする役割も担っています。EV、ハイブリッド車、レースカーの融合、それが918スパイダーなのです。」

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