1917年に製造されたオリス初の腕時計を、現代技術を用いて完璧に復刻|ORIS
WATCH & JEWELRY / SIHH&BASEL
2017年9月18日

1917年に製造されたオリス初の腕時計を、現代技術を用いて完璧に復刻|ORIS

ORIS|オリス

いま世代を超えて愛すべき、特別なアイテムを求めて

ヴィンテージデザインがブームである。新品だが、はじめから使用した感のある風合いは、まるでいい感じに洗い込まれたデニムと出合うのに似ている。真っさらであることの気恥ずかしさがなく、はじめからしっくりくる。そのうえ、ひと昔前のデザインが一巡して新鮮に見えているオールドスタイルは、これ以上、時代を経ても古びない安心感がある。ダメ押しはコレだ。ブランドが出した最初の時計デザインというストーリーは、もうコロシ文句にさえ聞こえる。

Text by TSUCHIDA Takashi(OPENERS)

「この時計、オリスが出した最初の時計の
復刻デザインなんだって」

さて、この時計のユーザーは、満面の笑みを浮かべてこう言うことができる。事実であるからして、自慢でもなんでもない。こう言ってはなんだが、パワーブランドならばいざしらず、ORISは実用時計を誠実に作り続けているブランドだけに、嫌味に取られることがないのがいい。

オリスでは、これまで1938年製のビッグクラウンが、同社初の腕時計と信じられてきた。ところがヘルシュタイン(オリス本社がある街)における最新のアーカイブ調査によって、1917年頃に製造された右のパイロットウォッチが、オリス最古の腕時計であると判明したのだ。懐中時計にワイヤープラグを付け、腕時計に転用したこの時計が、オリスウォッチの起源だったのである。

そして今回、発表された「ビッグクラウン 1917 リミテッドエディション」は、オリジナルのディテールを忠実に再現したものである。とはいえ、ディテールひとつひとつを見ていくと、細かくアップデイトされていることが分かる。

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1917年頃に製造されたオリス初の腕時計。

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「ビッグブラウン 1917 リミテッドエディション」のケースバック。

2時位置のプッシュボタンは誤操作が起きないようにガード。逆に、このボタンを押している間だけ、時刻修正ができる。

ドーム型のサファイアクリスタル風防は、内面に無反射コーティングを施している。ザラついたテクスチャーを付けたダイアルや、ハンドペイントの風合いを残したレイルウェイインデックスがしっかりと見えるのはこのためだ。

ムーブメントは、セリタの汎用ムーブメントをベースに、オリス側でチューンナップ。合理的に作られている。

スペック的にはスタンダードかもしれない。しかし、ブランド初の腕時計というのは聞こえがいい。おまけにケースバックには、

ORISがかつてゴールドウォッチの品質保証時に使用していた「Oris Watch Company」の頭文字をとったOWC商標がエンボスされ、その周りにはシリアル番号まで刻印されている。ストーリー的には、“盛り盛り”なのだ。

実用性を備える意味ではスペック勝負だったかもしれないが、腕時計はいまや夢を語るアイテム、ゆえにストーリーこそが大切である。

その点において、ORISのこの復刻モデル、非常に濃厚で深みのある味わいなのである。

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オリス ビッグクラウン1917 リミテッドエディション

Ref.|No.732 7736 4081 F
ムーブメント|自動巻き(Oris Cal.732)※SW200-1ベース
ケース素材|SS
ケース径|40mm
ストラップ素材|カーフレザー(替えストラップ付き)
防水|5気圧
限定数|1917本
ボックス|レザートラベルポーチ
価格|22万円(税別)

問い合わせ先

ユーロパッション

Tel.03-5295-0411

https://www.oris.ch/jp

           
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