ベントレー クオリティの番人|Bentley

ベントレー クオリティの番人|Bentley

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BENTLEY|革の世界とワックスクレヨン

ベントレー クオリティの番人

ラグジュアリーモデルにおけるインテリアは、オーナー自身が常に目にし、触れる部分として大変に重要である。とくにレザーは、素材そのものが全体のクオリティと直結するため、マテリアルの段階から慎重な品質管理が不可欠だ。ベントレーでは、そのために専門の職人が従事し、ベントレー クオリティを維持しているという。

Text by SAKURAI Kenichi

職人技から生まれる高い品質

ご存知のように、フランスのラグジュアリー シューズ ブランド、ベルルッティには、近代ポップアートの巨匠、アンディ・ウォーホルの名を冠したローファーがラインナップされている。その名もアンディというこのラインは、1962年に当時まだ見習いだった現当主のオルガ・ベルルッティにアンディ・ウォーホルがビスポークでオーダーしたモデルに端を発する。

オルガはトゥの尖ったモダンなローファーをデザインしたが、この靴の片方には問題があった。レザーに大きな筋が入っていたのだ。彼女はこの欠陥ともいえる筋をアンディに「有刺鉄線をものともしない勇敢で気の強い牛のレザーを使用した」と説明。そんなオルガが語ったエピソードを気に入ったアンディは、以来「気の強い牛の革から作った靴しか履かない」と宣言した……というエピソードが残されている。

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この逸話が真実かどうかはともかく、顧客がアンディ・ウォーホルでもなければ一般的にはキズの入ったレザーは製品として使いものにはならないと相場が決まっている。もちろん、最高級の素材を使用するベントレーでは、その素材のセレクトや管理はとても厳しいものになっている。

そんなベントレー品質をコントロールしているのが、2名のレザー インスペクター(検査官)だ。アラン・ライダー(Alan Ryder)とデイブ・レッグ(Dave Legg)は、細かなストレッチマークはもちろんのこと、革の表面に浮かび上がる細かな静脈の筋までを完璧にチェックする。

その際に使用されるのがワックスクレヨン。オレンジ色のクレヨンでマーキングされた部分は、いかなる場合でも使用不可。薄いグリーンのクレヨンでマーキングされたキズと呼ぶにはあまりにも目立たない筋などは、それでもインテリアの中でもオーナーの目に触れない部分に使用される。

少しでも気になるレザーを使用しなければ、より高級ではないか。確かにそうも言えるが、できるだけ廃棄を少なく、限りある資源を有効に利用するのもベントレー流だ。