フェラーリ GTC4 ルッソTにトスカーナで試乗|Ferrari

フェラーリ GTC4 ルッソTにトスカーナで試乗|Ferrari

CAR IMPRESSION

Ferrari GTC4 Lusso T|フェラーリGTC4 ルッソT

フェラーリ GTC4 ルッソTにトスカーナで試乗

ルッソTよ、お前もか (2)

エクステリアもインテリアもルッソと同じ

フィレンツェの空の玄関口、ペレトラ空港からクルマで約50分。シエナ郊外のリゾートホテルに到着すると、プールサイドに「ネロ デイトナ」というガンメタリック系カラーにペイントされたGTC4 ルッソTがたたずんでいた。「FF(Ferrari Four)」からGTC4ルッソへの進化で、シューティングブレーク風のスタイリングが驚くほど洗練されたのはご存じの通りだが、GTC4 ルッソTも惚れ惚れするほどスタイリッシュなフォルムをまとっていた。なにせ、GTC4ルッソとの違いといえば、4本出しのエグゾースト テールパイプと20インチ ホイールの意匠くらいなのだ。

ドライバーズ シートにおさまっても、その印象は変わらない。レーシーさとラグジュアリーさが見事に融合した、ため息の出るようなデザインコンシャスなインテリアも、GTC4 ルッソと基本的に同一だ。あえて違いをあげるとすれば、インストルメントパネルの助手席前方に設置されたモデル名のプレートに「T」の文字が加えられたことくらいである。車内に張り巡らされた上質なレザーの質感といい、クラフツマンシップを感じさせる丁寧な作り込みといい、相変わらずシートに身を委ねているだけで“ルッソ(ぜいたく)”な気持ちになれる空間である。

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ところが、ステアリングホイールに設置されたスターターボタンを押してエンジンに火を入れると、ドライバーは初めてGTC4 ルッソとの違いを意識させられる。GTC4 ルッソがアイドリング時でもV12ユニットの存在を野獣が唸るようなサウンドでドライバーに伝えてくるのに対し、GTC4 ルッソTのV8はやや音質が低く、良くも悪くも内燃機関の存在感が薄い印象なのだ。もちろんそれは、あくまで大排気量V12ユニットをフロントに宿すGTC4 ルッソとの比較ではあるのだが……。

エンジンスペックを比較すると、GTC4 ルッソの6.3リッターV12は最高出力が690psで、最大トルクが697Nm。一方のルッソTの3.8リッターV8ツインターボは、610psと760Nm。最高出力こそ70ps下回るものの、最大トルクはGTC4 ルッソTが63Nmも上回るのである。さすがに、フェラーリが新世代のV8エンジンとして投入したユニットだけのことはある。

ちなみに、車重はGTC4 ルッソの1,790kgに対しGTC4 ルッソTは1,740kg。50kgのダイエットはすべてフロント部分で達成されており、その結果、前後重量配分はルッソの47:53に対し46:54と、1ポイント後ろ寄りになっている。

実際にGTC4 ルッソTで走り出すと、GTC4ルッソとの違いがさらに際立つのだった。