世界で最もエキサイティングなショー 上海モーターショー リポート|Auto China 2017

世界で最もエキサイティングなショー 上海モーターショー リポート|Auto China 2017

Borgward BXi7

CAR MOTOR SHOW

Auto China 2017|上海モーターショー2017

世界で最もエキサイティングなショー

上海モーターショー リポート (2)

クルマのファストファッション化が加速

もうひとつ目立つのは、中国メーカーによるデザインへの投資である。たとえば欧州メーカーで実績あるデザインダイレクターのスカウトだ。

「長城汽車」の新ラクシュリー ブランド「WEY」は、BMWで「X5」や「X6」を手がけたピエール・ルクレルクを2013年からデザイン担当副社長に招き入れている。

電池メーカーとしても知られる「BYD」は、アルファ・ロメオで「8C」などに携わり、アウディでも活躍したデザイナー、ヴォルフガング・エッガーを2016年からデザインダイレクターに起用している。

S_013_Auto_China_2017

WEY Pi4 VV7x

S_014_Auto_China_2017

BYD The Dynasty

欧州のデザイン拠点やコラボレーターを積極的に活用する動きも以前に増して活発だ。

デザイン力をつけた彼らが、次に見据えるのはヨーロッパだ。かつて進出を企てたものの、意匠権侵害や安全基準への対応の浅さから撤退した中国メーカーだが、近い将来ふたたびヨーロッ<パに戦いを挑んでくるようだ。

「長城汽車」は、往年のドイツ車ブランド名を借りた「ボルクヴァルト」を欧州で販売するプランがあるという。

かつて英国ブランドとして知られ、現在は「上海汽車」が商標を保有する「MG」は、スポーティーモデルへの回帰を示すとともに、現在イギリスに限られている販売を2019年末に欧州大陸にも拡大する。

S_019_Auto_China_2017

MG e-Motion Concept

S_020_Auto_China_2017

Link&Co 01

「吉利汽車」が立ち上げたミレニアル世代向けとして立ち上げた新ブランド「Lynk&Co」も、2019年前半に欧州と米国に上陸する計画だ。

アップルは、そのクールなデザインをもって、製造国に対するユーザーの偏見を克服した。もはやアップルのプロダクトが中国製であることを気にするユーザーはごく少数派である。「ZARA」や「H&M」もしかり。そのプロダクトの多くがバングラディッシュ製などであることを意識するカスタマーは極めて少ない。

「クルマは高価格品。それはないだろう」と反論する人もいるかもしれない。

しかし、生産地がボーダーレス化したヨーロッパで、「メルセデスやBMWはドイツ工場でなければ」とこだわる人は皆無に近い。

そうした意識がより発展するなか、中国発の復興ブランドや洗練された新ブランドがアフォーダブルな価格で欧州に上陸し、新世代のユーザーたちから「クール!」と声が上がれば、自動車界のアップル&ZARA現象が起こるかもしれない。